全国的にインフルエンザの患者数が増加していることが国立感染症研究所のまとめで分かった。10月下旬に全国の定点医療機関から報告された患者数は、同時期としては過去10年で最多。早くも12月並みの水準になっており、同研究所などは「今年は流行のスタートが早い」と注意を呼びかけている。
 
同研究所の感染症発生動向調査によると、10月22〜28日の1週間で報告のあったインフルエンザ患者数は、過去10年で最多となる1医療機関当たり0・2人。同29日〜今月4日の1週間も0・26人と上昇している。
 
大阪府内では10月18日に大阪市西淀川区の民間保育所の園児から、府内における今シーズン初のインフルエンザを検出。府感染症情報センターの調査によると、今月10日までに府内のインフルエンザによる学級・学年閉鎖は、大阪市北区や泉南市などの4校・園で実施された。
 
岡山県では今月5〜11日の1医療機関当たりの患者数は0・65人。昨年同時期の報告はゼロだった。同県では10月16日に、岡山市立東(ひがし)畦(うね)小学校で3年生1クラスが学級閉鎖となったのを皮切りに、同市や倉敷市を中心に、これまで延べ6校・園が学級・学年閉鎖に追い込まれている。
 
同県健康対策課は「例年に比べ、流行のはじまりが早い。急に寒くなれば、さらに患者が増える恐れもある。規則正しい日常生活を送り、ウイルスへの抵抗をつけるとともに、インフルエンザワクチンも活用してほしい」と語った。
 
一方、沖縄県は様相が異なる。同県では5年ほど前から、冬に加えて夏場にもインフルエンザが流行している。同県健康増進課によると、今年7月9〜15日の1医療機関当たりの患者数は13・5人で、同県が定める注意報レベルを超えた。9、10月も高い水準で流行が続いたという。今月に入ってからも、一医療機関あたりの患者数は全都道府県で最多となっている。
(インフルエンザ 早くも流行の兆し)


感染研感染症情報センターでは、定点当たりの報告数が1.0人を超えると、全国的な流行開始と判断しています。流行開始は例年、12月中〜下旬ですが、今年は早くなっているようです(ちなみに、昨シーズンは1月中旬と過去10年で2番目の遅さだったそうです)。

現に、先月22〜28日の1週間に全国約4,600の内科、小児科から報告された患者数は931人で、定点当たり0.20人だったそうです。過去10年の同時期は0.00〜0.09人で今年は特に多いと言われています。

今年のインフルエンザのタイプとしては、Aソ連型といわれています。1990年以降は、A香港型が流行の主流であり、Aソ連型の流行は数年おきにしか起こっていないという点からも、免疫を持った人が少ないため、流行しやすいのではないか、と考えられています。

また、Aソ連型インフルエンザは、老人での発生はそれほど多くなく、比較的若い人たちでよく見られ、子供たちに流行したりします。そのため、今回は学級閉鎖が起こった学校も多いようです。

インフルエンザは、発熱や頭痛、関節痛など全身症状が強く出ます。肺炎などを併発し、高齢者や小児では重症化することもあり注意が必要です。そこで、インフルエンザの予防法としては、インフルエンザワクチンがありますが、それについても以下のような注意点があります。
インフルエンザワクチンの接種を行うことで、インフルエンザによる重篤な合併症や死亡を予防し、健康被害を最小限にとどめることが期待できます。

ですが、このワクチンの効果は、年齢、本人の体調、そのシーズンのインフルエンザの流行株とワクチンに含まれている株の合致状況によっても変わります。やはり、「ワクチンを打ったから」と安心するのではなく、温かい格好や手洗いうがいの徹底、規則正しい生活や食事を心がけることは重要です。

また、ワクチンによる効果(抗体が産生される)までには、3〜4週間ほどかかるといわれています。できるだけ流行の前に打っておくことが望まれます。

さらに、インフルエンザワクチンを受ける前にも、以下のような方(予防接種実施規則第6条による接種不適当者)は控えたほうがよさそうです。
1)明らかな発熱(37.5℃以上)を呈している者
2)重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者
3)当該疾病に係る予防接種の接種液の成分によってアナフィラキシーショックを呈したことが明らかな者(卵アレルギーのある方)
4)その他、予防接種を行うことが不適当な状態にある者

特に、卵に重度のアレルギーがある方は、インフルエンザワクチンは、その製造過程に発育鶏卵を使うために、ごくわずかながら鶏卵由来成分がワクチンの中に残って、それによるアレルギー症状がまれに起こることもありえるので控えた方が良いでしょう。

ですが、最近では高度に精製されてワクチンにはほとんど残っていませんので、軽い卵アレルギーでは、ほとんど問題にはならないと言われています。医師とご相談の上、接種なさったほうが良いでしょう。

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