英広告業界の自主規制団体である広告標準機構(ASA)が5日、豊胸手術を「簡単」などと宣伝した広告について「誤解を招き無責任」と非難した。

非難の対象となったのは、美容整形医療機関のハーレー・メディカルグループが英地下鉄のエスカレーター横に設置したポスターで、「ゴージャスな胸が美容手術で簡単に手に入る」などとうたっていた。

これに対し、医師を含む多くの人々から、広告は手術に伴うリスク警告を行っておらず、誤解を招く上に無責任だという意見が寄せられた。

ASAの非難を受け、ハーレー・メディカルグループでは、今後は同広告を掲示しないとしている。
(英広告監視団体、「簡単な」豊胸手術うたった広告を非難)


日本を含め、諸外国でも医療に関する広告・宣伝については、厳しい基準を規定しているところが多く、第3回世界医師会総会で採択された『医の国際的倫理基準』でも、「医師による自己宣伝、広告になるような行為は、自国の医の倫理で認められていない限り、反倫理的行為と見なされる」としています。

国内の場合は、医業に関する広告は「虚偽、誇大な広告から患者を保護するため」という観点から、法律により広範に規制されていました。最近まで、「医療機関の名称、住所、電話番号、診療科名や医師の氏名」などのごく限られた事項以外の広告は、罰則付で禁止されていました(医療法69条による)。

ですが、平成14年4月に医療法69条は改正され、広告可能な項目が「専門医資格、治療方法、平均在院日数、手術件数、分娩件数」など、医療の内容に関する事項まで大幅に拡大されています。

さらに、現在ではインターネットによるホームページ上での広告が増えてきているように思います。ですが、この点に関して、以下のような問題が生じてきています。
実は厚生労働省は、このようなインターネットを介しての情報提供は「医療機関の広報と位置付け、医療法の広告規制には該当しない」として、規制する動きを今のところ示していません。

故に、今のところは偽りの広告を掲載していても(虚偽・誇大な広告)原則として、罰則や禁止するすべは、いまのところない、というのが現状です。また、医療に関する情報提供の要求が強まり、これに伴い広告に対する規制もさらに緩和されることが予想されます。

ですが、「美容外科クリニックで包茎手術を受けたら100万円以上も請求された」という相談が、最近、各地の消費生活センターなどに増えているといいます。一般的な手術費は10万円程度ですが、若者のコンプレックスにつけ込み、不当に高額な費用を請求する悪徳商法が横行しているようです。

多い事例は、雑誌やインターネットで「包茎手術15万円〜」などとうたう広告を見て来院したら、スタッフらに失敗例の写真を見せられて「安いコースだと失敗することがある」などと言われ、高額の手術を選ばされた、という手口があるそうです。結局、100〜300万円もの費用を請求されたというケースもあるとのこと。

女性雑誌の広告でも、目を引く美容整形のものが多いようですが、こうしたものに関しても、やはり偽りを書いているようなものや、リスクの提示がないものは、掲載禁止措置や、罰則をもうける必要があるように思われます。

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