薬害肝炎とは、血液凝固因子製剤(非加熱第IX因子製剤であり、第衆子欠損がみられる血友病などで用いられます)の投与により、C型肝炎の感染被害を指します。三菱ウェルファーマの試算によれば、フィブリノゲン製剤の推定投与数は約29万人であり、推定肝炎発生数1万人以上とされています。

1985年にウイルス不活化処理がなされた加熱製剤に切り替えられましたが、その後も非加熱製剤の自主回収が行われなかったことから、1988年頃まで臨床現場で使用されていたことから、国の責任が問われています。また、厚労省のリストによれば、20年前に既に薬害肝炎の存在が指摘されていたケースもあったそうです。問題を知りながらも、警告をしなかったとなれば、国・製薬会社の責任は非常に重いと思われます。

その後、418人のC型肝炎患者の副作用情報が集められた個人情報リストの存在が明らかになりました。リストは、薬害肝炎が社会問題化した平成14年に、厚労省の報告命令を受けた田辺三菱製薬が医療機関からの副作用報告などをもとに作成していました。そして、薬害肝炎訴訟の中で、原告の1人がリストの中に掲載されている人物と同一であることを製薬会社側が認めたことから、製薬会社が個人を特定する情報を持っていることが発覚しました。

このリストの情報に関して、厚生労働省と製薬会社は、個人が特定される患者に対しても事実関係を告知することなく、2007年10月に発覚するまで放置していました。厚労省は、調査プロジェクトチームを立ち上げてこの問題を調査し、11月30日に最終報告書をまとめ「国は患者の視点に立ち、告知に配慮してしかるべきで、反省すべきだ」とした。ですが、告知を行わなかった責任については、「責任があるとまでは言い切れなかった」と結論づけています。

果たして、国や製薬会社の負うべき責任とは何なのか、どのように責任を果たすべきなのでしょうか。そして、この教訓をどのように生かすべきなのか、考えていきたいと思います。
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