ジャニーズの人気ユニット・MA(ミュージカルアカデミー)のリーダー・町田慎吾(26)が、いん頭炎および横紋筋融解症で大阪市内の病院に緊急入院していたことが4日、明らかになった。昨年12月22日に移動の航空機内で異常を訴え、病院へ運ばれたが、現在は回復。処置が遅ければ多臓器障害で死に至ることもあるという病気だっただけに関係者も胸をなで下ろしている。町田は6日初日の舞台「Endless SHOCK」で復帰する。
 
町田は12月22日、KinKi Kids京セラドーム大阪公演出演のため、東京から移動していた航空機内で異常を訴えた。その後、高熱も出たため、大阪市内の病院で検査を受けた結果、「いん頭炎および、横紋筋融解症」と診断され、そのまま緊急入院。KinKiの大阪でのコンサートを休んだ。
 
横紋筋融解症は骨格筋の融解、え死により筋細胞成分が血液中に流れだすもので、脱力や痛みを伴う病気。処置が遅ければ多臓器障害で死に至ることもある。町田の場合も異常な検査値を示していたが、早い対応によって最悪の事態を逃れた。
 
同26日に退院し、28日に都内の病院で再検査を受けた結果ほぼ回復。一応、大事を取って自宅療養したため、30〜1日のKinKi Kids東京ドーム公演、カウントダウンにも出演できなかった。
 
舞台に立てない悔しさにふさぎ込んでいた町田だったが、KinKi Kids・堂本剛(28)から手紙を受け取ったといい、その心遣いに町田は男泣きしたという。
 
現在は体調も完全回復し、2日には「SHOCK」のけいこにも参加。「ファンの皆さんにも心配をかけた。その分全力で頑張っていきます」と6日の初日を楽しみにしている。
(MA町田が死に至る病で緊急入院していた)


横紋筋融解症は、中尾彬さんが急性肺炎とともに合併していたことでも有名ではないでしょうか。横紋筋融解症とは、骨格筋(いわゆる筋肉)の融解や壊死によって、筋細胞内の成分が血中に流出してしまう病気です。

原因としては、骨格筋を損傷するすべての要因、特に外傷が主立ったものとなります。マラソンや体操などの激しい運動や、熱射病、薬剤(高脂血症治療剤やニューキノロン系薬剤)、感染症などが挙げられます。

症状としては、筋肉痛や筋の腫脹、四肢の脱力、疼痛、しびれ、痙攣などが下腿を中心に出現します。また、筋肉から流出したミオグロビンによって尿が赤褐色になり、場合によってはそれによって尿細管壊死などを起こしてしまう可能性があります。また、発症後急速に進展し、急性腎不全から多臓器不全を併発し死に至る場合が多い重篤な疾患です。上記にもありますが、処置が遅ければ多臓器障害で死に至ることもあります。

検査や治療法としては、以下のようなものがあります。
骨格筋細胞の壊死、融解により筋細胞内成分が血液中に流出して起こるため、高カリウム血症(細胞の破壊がある場合、カリウムが細胞から血液中に放出される)、高ミオグロビン血症(上限は50〜80ng/mLであり、80以上になった場合)、CPKなどの筋逸脱酵素(筋肉が破壊されて血中に流れ出る酵素)の急激な上昇が認められます。

尿検査では、尿潜血陽性(ミオグロビン尿を反映して、潜血が陽性となります)、尿中色素顆粒円柱が有用であるといわれています。確定診断は、尿中ミオグロビンの上昇を確認します。

治療としては、以下のようなものがあります。
1)水分補給(ミオグロビンの尿からの排出)
2)利尿剤の投与(ミオグロビンの尿からの排出)
3)高カリウム血症に対する治療
4)薬剤投与による尿のアルカリ化(腎不全の予防のため)

また、薬剤が原因の場合は、当然のことながら投薬を中止します。

腎不全などの臓器機能不全を発症し、死に至る場合が多いといわれ、症状の進展は速く、早期発見・早期治療が適わない場合には治癒率が著しく低くなるという怖い病気です。しっかりと静養なさって、再び元気な姿を見せていただきたいと思われます。

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