MISIAが急性化膿性扁桃炎に伴う高熱発症のため、本日1月10日および明日11日に予定されていたラジオ出演を中止したことが明らかになった。

1月19日・20日にはさいたまスーパーアリーナでの公演を控えているMISIA。ライブを楽しみにしているファンのためにも、1日も早い回復が望まれる。
(MISIA、体調不良につきキャンペーンを急遽中止)


扁桃は、アーモンドの種子の形に似ているためアーモンドの別称である「扁桃」と命名されました。口蓋弓の中間にある陥没に位置する口蓋扁桃と舌根にある舌扁桃、咽頭円蓋にある咽頭扁桃はまとめてワルダイエルの咽頭輪(en:Waldeyer's tonsillar ring)と呼ばれます。扁桃炎は、広くはこのワルダイエル扁桃輪の炎症をさしますが、普通は口蓋扁桃の炎症をいいます(舌の後ろで口蓋垂、つまり、いわゆる喉ちんこの両横にあります)。

原因菌としては、A群溶連菌、ジフテリア菌、インフルエンザ菌、肺炎球菌、黄色ブドウ球菌などがあげられます。最近では、耐性菌の増加が問題となっており、抗菌薬の選択には注意を要します。

初発症状は発熱、頭痛、全身倦怠が起こり、しばしば39〜40℃の高熱が起こり、ときに悪寒戦慄を伴います。咽頭痛はとくに嚥下時に激しいとされています。食事摂取が困難となり、余計に全身倦怠感や頭痛、関節痛、頸部痛がみられます。耳への放散痛がみられることもあります。

急性扁桃炎の場合、以下のような注意すべき点があると考えられます。
急性扁桃炎は、症状がいったん軽快した後、新たに高熱を出し、高度の嚥下痛を訴えることがあり、全身状態が悪化する際には、扁桃周囲膿瘍が起こっているのではないかと考えられます。扁桃周囲膿瘍は、20〜30歳代に多く発生し、開口困難の頻度も高く、進行すると呼吸困難が生じることもあり注意する必要があります。

治療としては、安静を保ち、水分補給に心がけるといった対処療法が主だったものになります。お子さんでは、上気道感染時に急性胃腸炎症状を伴うことも多く、食事は消化のよいものにするといったことが必要になります。

薬物療法としては消炎酵素薬、抗ヒスタミン薬、鎮痛解熱薬、去痰薬、鎮咳薬などを投与します。抗菌薬療法としては、アモキシシリンなどを用います。

中には、扁桃炎を繰り返す人(おおよそ年に4〜5回以上)もおり、そうした場合は習慣性扁桃炎と考え、思春期以後は扁桃摘出を行うこともあります。すると、その後の発熱、咽頭痛の発作は減ると考えられます。

忙しい時期とは思いますが、是非ともゆっくりと静養なさり、再び復帰なさっていただきたいと思います。

【関連記事】
有名人の症例集

左耳の聴覚を失っていた 浜崎あゆみさん