富山県健康増進センター(富山市)は20日、富山大の委託を受けて学生に実施した風疹など4種類の疾病の抗体検査で、コンピューターのプログラムミスから、約3700人について、通知書に結果の一部を誤記載したと発表した。

このうち2163人は既に通知書を受け取り、一部は本来必要のないワクチン接種を推奨されて接種済みだが、健康に影響はないという。

同センターによると、4種類の検査項目のうち流行性耳下腺炎と水痘・帯状ヘルペスの結果で、それぞれを入れ違えて通知書に記載した。同センターは「組織を挙げて総点検し、再発防止に努めたい」としている。
(3700人の結果を誤記載 富山大生の疾病抗体検査で)


医学生などは臨床実習前に、こうした風疹や流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、水痘・帯状ヘルペス(みずぼうそう、帯状疱疹)などに抗体をもっているかどうかチェックしている筈です。

特に小児科などに実習に伺う際、抗体をもっていないと感染してしまったり、その結果、他の患者さんに感染させてしまう恐れがあるわけです。そのため、抗体のない人は、実習前にワクチン接種をしておいたほうが良いのではないか、ということで検査をするのであると思われます。

その結果が誤記載されていたとなると、もしかしたら本来ならば不要であるワクチンを接種していたかもしれないわけです。健康への影響はもしかしたら副作用が起こっていたかも知れませんが、幸いにもその恐れはなかったようです。

予防接種は、注射または経口的にワクチンを生体に接種して人工的に免疫をつけることです。個人を感染から予防する役割とともに、国民全体を感染症の流行から守る役割があります。

予防接種の種類としては、予防接種法に基づいて接種が義務付けられている定期接種と希望者が各自、医療機関で受ける任意接種に分けられます。

定期接種は費用は公費負担であり、DPTワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風の3種混合ワクチン)、∨秧症疹混合ワクチン、F本脳炎ワクチン、ぅ櫂螢(急性灰白髄炎)ワクチン、BCG(結核)ワクチンが該当します。他にも、65歳以上、または60歳以上65歳未満で心臓や腎臓、又は呼吸器に重い障害のある人、免疫機能低下がみられる人は、インフルエンザワクチンを定期接種として接種することも可能となっています。

任意ワクチンは、希望者が各自、医療機関で受けるものです。接種費用は、全額自己負担となります。,たふくかぜ(流行性耳下腺炎)生ワクチン、⊃綸生ワクチン、I坡莢愁ぅ鵐侫襯┘鵐競錺チン、A型肝炎ワクチン、B型肝炎ワクチンなどがあります。

ちなみに、水痘は予防接種法の未対象疾患の中で、定期接種化が最も期待されているワクチンと言われています。1995(平成7)年に水痘ワクチンが導入されて以降、水痘流行の減少、水痘関連死亡・合併症の減少、水痘による入院の減少などが認められているそうです。

ただ、ワクチン接種後に、軽症ながらも水痘罹患が10〜15%と結構な頻度で発生することも指摘されており、接種の意味がどのようなものになるのか、といったこともあります。

ちなみに、ワクチンの種類とは以下のようなものがあります。
ワクチンとは、毒性を無くしたか、あるいは弱めた病原体から作られ、弱い病原体を注入することで体内に抗体を作り、以後感染症にかかりにくくする医薬品のことです。

大きく分けて、生ワクチン、不活化ワクチン、トキソイドがあります。
生ワクチンとは、生きた病原体の毒性を弱めたものです。強毒の病原体を動物や人工培地ないし培養細胞などで、長期間植え継いで病原性を弱めた弱毒株を免疫源としたものです。麻疹、風疹、ポリオ、BCGが該当します。病原体を入れるため、接種した病原体により軽い症状(副反応)が出ることがあるという欠点があります。

不活化ワクチンとは、死んで毒性を失った病原体の成分のみのものを指します。細菌などの病原体をホルマリンなどで不活化して製造した全菌体ワクチンと、病原体の中から副反応の原因となる物質を除去し、免疫に有効な成分のみを取り出して製造した成分ワクチンがあります。百日咳、日本脳炎など。ワクチンの効果は弱いため、何度かの接種が必要になることが多いという欠点があります。

トキソイドとは、菌が発生する毒素を取り出し、それを無毒化したものです(細菌が産生する外毒素を精製し,ホルマリンなどで無毒化したのち,免疫源としたもの)。ジフテリア・破傷風が該当する。やはり不活化ワクチンと同じく、ワクチンの効果は弱いため、何度かの接種が必要になることが多いです。

接種後の判定には、主にワクチン接種前後の血中抗体価の上昇の有無が用いられています。ですが、血中抗体価の上昇は必ずしも感染予防ないし発病予防効果と平行しないことに注意する必要があります。また、安全性の問題に関しても、ワクチンはあくまでも生体にとって異物であるため、接種後の反応をゼロにすることは不可能と考えられます。

もちろん、必要なことと思われますが、できれば不要な接種は避けたいものです。上記のニュースのように、再発が起こらないよう、しっかりとした対応が求められます。

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