仙台市は25日、誤って男性を含む約1000人に「子宮がん検診対象外のお知らせ」との内容のはがきを送付していたと発表した。市民から多数の問い合わせがあり、中には驚いて電話してきた男性もいたという。
 
仙台市によると、市の委託を受けた宮城県医師会健康センターが、大腸がん検診の結果を通知するはがきを作製した際、子宮がん検診の対象外であることを知らせるはがきを誤って使い、大腸がん検診受診者の住所や氏名を印字した。
 
子宮がん検診のはがきは平成18年度のもので、今回の大腸がん検診の結果を伝えるはがきと、色が同じだったため取り違えた。内容が見えないようのり付けされていたため中身が確認できなかったという。個人情報の記載はなかった。
 
仙台市は誤って送付した市民におわびの文書を送付。「再発防止に努めたい」としている。
(男性なのに「子宮がん検診」 仙台市1000人に誤送付)


一般的に「子宮癌」というと、子宮頸癌と子宮体癌を総称したものです。子宮頸癌とは子宮頸部と呼ばれる子宮の出口に生じる癌です。一方、子宮体癌とは子宮体部の内膜に発生(胎児を育てる、子宮の内側にある子宮内膜から発生)する癌です。

子宮頸癌は、国内で年間の罹患数は、上皮内癌を除いて1998年に7,012人と推定されています。頸癌は子宮腟部の扁平上皮と頸管腺組織の境界領域(SCJ:squamocolumnar junction)の頸管側に扁平上皮化生、異形成を経て発生するといわれています。この過程には、ヒトパピローマウイルス(HPV)が関与しているといわれています。

年間に約410万人が受診しているといわれ、その内、要精密検査者率は約1%、癌であった人は0.07%であったそうです。現に、人口10万人対子宮癌年次死亡率は、1930年19.7人,1998年ではその1/4と減少していますが、これは検診などにより早期発見される例が増加し、治療法が確立されているためと考えられます。

30歳代という比較的若い年代から次第に増え、40歳、50歳代にピークがあるといわれています。歌手の坂井泉水さんが治療なさっていたことでも有名ではないでしょうか。

上記のような集団検診で主に調べられているのは、こちらの子宮頸癌のスクリーニング検査であると思われます。子宮頸癌検診の検査法には、細胞診とHPV検査があり、いずれもWHOで子宮頸癌の検診検査として有効性が認められた検査法です。具体的には、以下のようなことを行います。
細胞診とは、子宮頸癌を疑うような異常細胞がないか判定する検査です。子宮頸部から採取した細胞をパパニコロー(Papanicolaou)と呼ばれる染色細胞検体の染色法で染め、異常細胞がないか顕微鏡で観察する検査法です。

細胞は、子宮頸部から綿棒などでこすり取ってきて採取します。検査結果は、日母分類と呼ばれるクラス分類に従って判定されます。正常のクラス気ら、浸潤がんが疑われる癌クラス垢泙蚤減澆靴泙后

HPV検査は、上記にも書きましたが子宮頸癌の原因である、高リスク型のヒトパピローマウィルス(HPV)感染の有無を判定する検査です。具体的には、細胞診と同様に子宮頸部から採取した細胞を用い、HPV感染を判定する検査法です。

30歳以上では10%弱がHPV陽性と判定されます。HPV検査による癌または前癌病変の発見率は約95%とされています。これらの検査を組み合わせ、高い精度のスクリーニング検査ができるわけです。

もちろん、男性には関係のない検査ですが、必要となる女性にしっかりと「がん検診」の重要性や、案内が届いているのかなど、再確認することができた一件であったようにも思われます。まだまだ「がん検診」の受診率は低く(特に乳がん検診などで)、これからも普及に尽力する必要があると思われます。

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