全国的には10人に1人、都市部では5人に1人といわれる花粉症患者。花粉の飛散開始は、関東地方では2月5日ごろ、飛散量は昨年の約2倍程度と予測されている。花粉症を根本的に治す薬はまだないが、花粉が体に入り込まないよう対策をすることで症状を軽くすることは可能だ。

花粉症の症状を軽くするには、まず花粉にさらされる機会を減らすことだ。通勤・通学や買い物などで外出するときは、マスクやメガネを着用した上で、長めの上着、つばが広い帽子などで花粉を寄せ付けないようにする必要がある。

表面がつるつるした素材のコートは花粉がつきにくい。また最近はおしゃれなゴーグルや超立体型マスクも販売されているので、自分にあったグッズを上手に利用したい。帰宅時には玄関で花粉を振り払い、花粉を室内にもちこまないようにするのも大切だ。

今春はさらに抗アレルゲン加工した布地を使った商品も登場している。オンワード樫山が今月から販売を始めた「ギガバイオプロテクト」のコートやブルゾンは、付着したスギ花粉などを高機能フェノール系ポリマーで包み込むことで、アレルギー物質の形を変え、アレルゲンとしての作用を抑制するよう加工されているという。

洗濯物を介して花粉を室内に取り込んでしまう可能性があるため、花粉症の人がいる家庭では晴れた日でも洗濯物は部屋干しにした方がいい。P&G清潔生活研究所の調査では、ぬれた状態の洗濯物に付く花粉は、手ではたいただけではほとんど落ちず、外干しの洗濯物の花粉残留率は8割だった。

耳鼻咽喉科山西クリニックの山西敏朗院長は、花粉症対策の10カ条を考案=別記。また、花粉の特性として、(1)雨上がりは多く舞いやすい(2)山林からの南風に乗って都心にやってくる(3)乾燥したカラッとした天気が好き(4)お昼前後と夕方に大量発生する−の4点を指摘。「洗濯日和の天気は花粉が舞いやすい日でもあります。症状がひどい人は、ぐっとがまんして部屋干しを」とすすめる。

花粉症の治療では、アレルギー反応を抑制する抗ヒスタミン薬が使われることが多い。しかし、副作用として、眠気やだるさといった自覚症状に加え、本人が自覚しないまま、集中力、判断力、作業能率が低下することが最近の研究で分かってきた。眠気や集中力の低下は、特に受験生にとって深刻な問題だ。

アクティ大阪耳鼻咽喉科医院の大橋淑宏院長は「最近は眠気や集中力の低下が生じにくい抗ヒスタミン薬も出始めています。受験生や車の運転をする人は、医師の診断を受けて自分にあった薬を処方してもらうことを相談してみてほしい」と話している。
(花粉症対策…飛散量は昨年の2倍?)


花粉症とは、花粉をアレルゲンとする儀織▲譽襯ー性疾患であり、主として鼻粘膜と結膜で、その反応が起こります(そのため、鼻水やくしゃみ、目の痒みなどが起こる)。

一口に花粉といっても、スギやヒノキ、イネ科、ブタクサなどがあります(アレルゲンとなる花粉は約50種類もあります)。スギ花粉症が圧倒的に多いですが、イネやブタクサの花粉症もしばしばみられます。スギは初春、イネは夏〜秋、ブタクサは秋と季節性があります。

分かっていらっしゃると思いますが、症状としては、以下のようなものがあります。
”‐評:くしゃみ、水性鼻漏(鼻水)、鼻閉(鼻づまり)
眼症状:掻痒(かゆみ)、充血、流涙、浮腫
耳症状:掻痒、耳閉塞
ぐ・喉頭症状:掻痒、咳
チ歓半評:頭重感、いらいら感、不眠、熱感、集中力の消失

鼻や眼の症状が最も多く、皮膚のかゆみや呼吸困難を伴うこともあるそうです。

治療としては、以下のようなことを行います。
上記にもありますが、まずは花粉情報を活用し、できるだけ花粉からの回避をはかることが重要です。ゴーグルやマスク、花粉の付きにくい服を着る、外から帰ってきたら家に入る前に服についた花粉を払う、といったことが考えられます。

他には、抗アレルギー薬を予想の2〜4週前から季節を通じて内服、点眼、点鼻などをするといった方法があります。効果不十分の場合は、ステロイド剤の局所投与を行うこともあります。

さらに、減感作療法といって、徐々に花粉に体を慣れさせていく方法もあります。一定の効果はありますが、治療が長期間にわたるという欠点があります(即効性はあまりない)。

ちなみに、市販の薬などにも含まれる抗ヒスタミン薬には、第一世代と第二世代では効果が異なります。
・第一世代
第一世代の抗ヒスタミン薬は即効性があるものの、眠気やノドの渇きなど副作用が強い。このため、車を運転する時や工事現場など危険が伴う場所で働く人は十分注意が必要。

・第二世代
第二世代の抗ヒスタミン薬は即効性こそ低いが、眠気などの副作用が大幅に軽減されています。

第一世代、第二世代の代表的なものは、以下のようなものがあります。
【第1世代】
アリメマジン、クレマスチン、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、プロメタジン
【第2世代】
オキサトミド、オロパタジン、エバスチン、エピナスチン、エメダスチン、ケトチフェン、セチリジン、フェキソフェナジン

こうした違いを考慮して、TPOに合わせて市販薬を選んでみるのもいかがでしょうか。

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