新日本の永田裕志(39)が17日、「脳梗塞の疑い」のため都内の病院で緊急精密検査を受けるハプニングがあった。両国国技館で行われた両国大会で、永田は試合前の練習中に強いめまいに襲われ、左の手足がまひする状態に陥った。

両国国技館内で林督元リングドクター(58)が診察。林ドクターは「左の手足が動かないので頭の病気の疑いがあった。大事を取って欠場させた」と説明、永田に都内の病院で緊急検査を受けさせた。

永田は「悔しいよ。でもオレは不死身。必ず戻ってまいります」と話し病院に直行。検査報告を受けた菅林直樹社長は「CTとMRI(磁気共鳴画像装置)検査を行ったが異常はなく一応、帰宅した。最悪のケースは免れた」と安どの表情を浮かべた。帰宅した永田だが18日には再び専門医による精密検査を受ける予定だ。
(永田脳梗塞か…手足まひし病院直行)


脳梗塞とは、脳動脈閉塞などによる虚血により、脳組織が不可逆的な変化(壊死)を起こした状態を指します。

脳梗塞の発症率は10万人に対して100〜150人、死亡率は10万人に対して約70人であり、救命率もさることながら、患者さんの生活にも大きな影響を与えるため、重要な疾患です。また、脳梗塞は脳卒中全体の約60%を占め、最も頻度の高い病型です。年齢が高くなるほど、脳梗塞の占める比率は上昇します。

脳は虚血に最も弱い臓器の1つであり、血流に富んだ組織(約50ml/100g脳/分)です。脳代謝の面からみると、代謝が50%以下になると脳神経機能が障害され、15%以下になると梗塞に陥ってしまうと考えられています。

脳梗塞は臨床的に、以下の4種類に分類されます。
.▲謄蹇璽犒貔鮴脳梗塞
・動脈硬化性の病変(アテローム)が大きくなり、その部分に血栓を形成し動脈閉塞を来す場合
・動脈硬化性病変部分で形成された血栓やアテロームの一部が、剥離してその動脈の末梢部分を閉塞する場合
・血圧低下などを起こした際に、その動脈硬化部分より遠位部の血流障害を来す場合
などに分けられる。
⊃憾鏡脳塞栓
心疾患において心腔内に形成された血栓が脳動脈に達し、脳動脈の急性の閉塞を来すもの
ラクナ梗塞
脳深部の穿通枝動脈の閉塞によって生じるもので、一般に脳細小動脈硬化が原因と考えられている。
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こうした梗塞によって、壊死した領域の巣症状(その領域の脳機能が失われたことによる症状)で発症するため症例によって多彩な症状を示します。代表的な症状としては、麻痺(運動障害)、感覚障害、失調(小脳または脳幹の梗塞で出現し、巧緻運動や歩行、発話、平衡感覚の障害が出現)、意識障害(脳幹の覚醒系が障害や広汎な大脳障害で出現)がおこることもあります。

特に、上記のようなリハビリが必要になるのは片麻痺といって、半身の一方に麻痺をきたしてしまいます。具体的には、以下のような症状を指します。
片麻痺とは、運動の障害の一種であり、もっとも頻度の高い症状が麻痺です。脳梗塞では中大脳動脈の閉塞によって前頭葉の運動中枢が壊死するか、脳幹の梗塞で錐体路が壊死するかで発症することが多いようです。

多くの場合は、片方の上肢・下肢・顔面が脱力または筋力低下におちいる片麻痺の形です。ただ、脳幹梗塞では顔面と四肢で麻痺側が異なる交代性麻痺を来すこともあります。

具体的な部位としては、一側の内包(皮質下から大脳皮質への入力線維と、大脳皮質から皮質下への出力線維が走る部分)、特にその後部は梗塞や出血で障害を受けやすく、ここが障害されることで反対側の手や足、体幹、下部顔面、舌などが侵されることがありますが、これを内包型片麻痺といいます。

内包以外でも、大脳皮質運動野、皮質下白質、大脳脚、橋底部、延髄腹側、などが障害されることで片麻痺が出現することがあります。閉塞血管としては、前大脳動脈(下肢に強い片麻痺)、中大脳動脈、椎骨・脳底動脈などの閉塞によって起こります。

片麻痺に対しては、リハビリが重要になってきます。リハビリを乗り越え、再びご活躍なさることを陰ながら応援しております。

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