アメリカ・サンフランシスコから北京に向かう航空機で4日午後、77歳のアメリカ人女性が突然ぜんそくの発作を起こし、ハルビンに緊急着陸するという事態が起こった。女性はハルビン医科大学第一附属医院に運ばれたという。

記者が5日、ハルビン医科大学第一附属医院を訪れたところ、この女性の症状はすでに回復し、顔色も良くなっていた。彼女は30年間喘息を患っているが、「あんなにひどい発作が出たのは初めて」という。

ハルビン医科大学第一附属医院の副院長・李為民氏によると、同院は国際救済委員会(IRC)の指定病院。4日、ハルビン太平国際空港から、救急患者搬送の連絡を受けたという。女性が病院に到着したときには、2人の専門家と複数の医療スタッフからなる医療チームが、治療のためのスタンバイを終えていた。

女性は1週間以内に退院することができる状態だという。
(77歳の女性、咳で飛行機を止める)


気管支喘息とは、気道の慢性炎症性疾患であり、気管・気管支平滑筋の攣縮、気道内分泌物の過多、気道粘膜の浮腫など、広範な気道の狭窄に特徴づけられます。簡単に言ってしまえば、突然気管支が狭くなり、咳や呼吸困難などの発作を起こす疾患です。

国内の患者数は900万人以上とも言われており、1年間に約3,000人もの人が命を失っています。平成7〜8年の疫学調査によれば、一般に都市部に多く、人口密度と相関し、成人では20代の2.8%から40代の1.8%と、有症率は高齢になるほど減少し、全体の累積有症率は3.0%であるといわれています。

小児および成人ともに軽症・中等度症の死亡例が増加して、急激な経過で死亡することが問題になっています。重症ほど突然死を生じやすいというわけでないため、注意が必要となります。

具体的に症状としては、以下のようなものがあります。
“作性の呼吸困難、喘鳴、咳(夜間、早朝が多い)
可逆性の気道閉塞(種々の原因で起こり、自然に、または治療によって緩解する)
5て参疉卆の亢進
ご超アレルゲンに対するIgE抗体の産生

中でも、上記のような喘息発作とは、気管支喘息患者にみられる発作性の呼吸困難、喘鳴(「ヒューヒュー」「ゼェーゼェー」という音が、聴診器を使わずに聞こえる状態)、咳の症状がみられる状態です。

気道狭窄がひどくなり、気流制限(呼吸ができにくい状態)が起こるために生じます。軽度〜致死的な発作まであり、自然に、または治療により発作が終われば元の状態に戻ります。夜間から早朝に出現することが多く、治っても反復し、安静時にも出現することがあります。

発作を誘発する因子としては、運動や気道ウイルス感染、ハウスダストやダニなどの抗原曝露、気象変化、精神的ストレス、過労、空中刺激物ないし塵埃への曝露、月経など様々なものがあります。

中でも、重篤な急性喘息発作・喘息発作のため、苦しくて横になれない状態(起座呼吸といいます)や、気管支拡張薬などに反応しない高度の気流制限の認められる状態を喘息発作重積状態といいます。

呼吸がしにくく、患者さんは疲労して、発汗がみられ、会話もとぎれとぎれでとなります。呼吸は30/分以上と多くなり、脈が早くなります(120/分以上)。

治療としては、以下のようなものがあります。
治療としては、大発作(著明な喘鳴と呼吸困難があり、起坐呼吸を呈し、時にチアノーゼや奇脈を認めるような場合。会話は途切れ気味)が起こった場合、入院治療が原則となります。酸素吸入、β2-刺激薬吸入、アミノフィリン点滴静注、ステロイド薬静注などを同時並行で開始していきます。

抗ロイコトリエン薬(プランルカスト、モンテルカストなど)は、強力な気管支拡張作用と抗炎症作用を併せ持ち、必要に応じて経口投与します。また、近年開発された長期作用性吸入β2刺激薬は、12時間以上の気管支拡張作用を有するので夜間喘息の治療に有効となります。

喘息治療においては、基本的にこうした発作を起こさないことが必要となります。
長期管理薬では、吸入ステロイド薬が最も重要な基本薬剤で、これにより気管支喘息の本体である気道の炎症を抑えることが気管支喘息治療の基本となります。

重症度に応じて、吸入ステロイドの増量、経口ステロイド、長時間作動型β2刺激薬(吸入薬・貼り薬があります。いわゆる気管支拡張薬です)、抗アレルギー薬、抗コリン剤などを併用します。

喘息発作は患者さんにとって、耐え難い非常に苦しい状態です。同乗者の方の気持ちも分かりますが、是非ともご理解していただきたいと思われます。

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