地方の医療現場では今、標準語を話す若い医師や看護師が増え、方言を使う高齢者が、身体の痛みや心の悩みを伝えにくくなっているという問題を抱えている。こうした中、医療や看護の場面で多く使われる方言をデータベース化し、世代間や地域間の“言葉の壁”を取り払い、お年寄りが住みやすい地域作りを進めようというユニークな取り組みが行われている。

医療現場での方言を調べているのは、富山商船高専と青森・弘前学院大、県立広島大、大分大の共同研究グループ。昨年度から青森、富山、広島、大分の4県で高齢者や医師、看護師らから、方言をめぐる意思疎通のトラブルや症状の説明に関する言葉を集め、大分を除く3県でそれぞれ約500語のデータベースを試作した。

例えば、津軽弁(青森)で発熱前の背中がゾクゾクする感じは「うじゃめぐ」「ぐじゃめぐ」。おなかの鈍痛は「腹にやにやする」「腹にきにきする」。広島弁でひじを机の角にぶつけて、しびれたときの感覚を「はしる」などといった方言をまとめた。

青森県の津軽地方を担当した弘前学院大の今村かほる准教授(方言学)は「津軽は今でも方言が主流だが、核家族化や昭和30年ごろまで学校教育で行われた方言やなまりの矯正で、若者の言葉は標準語に近くなった」という。このため、津軽に移った人が言葉の違いに戸惑う「地域差」と、高齢者の言葉が分からない「世代差」の2つの問題が生じた−と指摘する。

調査では、「方言が通じそうな年配の看護師に話しかける」と答える高齢者もおり、悩みが伝わるか不安を抱いていることが分かった。また、県外出身の医師が覚えたての津軽弁で「診察台の上に、さ、のだばりへ(足を投げ出して座ってください)」と言うつもりが、「診察台の上に、さ、くたばりへ(死んでください)」と間違え、患者を怒らせたエピソードもあったという。

今村准教授は「データベース化によって方言が通じ合い、暮らしやすい地域社会にできればいい」と話している。
(方言で医療困った!津軽弁などデータベース化へ)


問診は、医療面接ともいい、患者さんやそのご家族などとの会話を介して情報を得ることをいいます。患者さんと対面して会話を交わすことで、診断のための情報を収集だけでなく、良好な医師-患者関係を樹立することにも役立ち、治療的・教育的な効果をもたらす意味でも重要であると思われます。

その具体的な内容としては、
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8宿体
ご往歴
ゲ搬歌髻社会歴
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といった項目で、だいたい構成されていると考えられます。

実際の問診時には、多くの医師が口にする「どうしましたか?」という言葉で分かるように、患者さんにとって、最も関心が大きい主訴(患者の訴えのうち、主要なものです。「お腹が痛いんです」など)や、現病歴(主訴にまつわる症状の、特徴および経過をいいます。「昨日からずっと、頭痛がするんです」など)から質問を開始することが大半であると思われます。

具体的には、「どうなさいましたか」「いつから、どんなふうに具合が悪いのですか」といったことから、順を追って尋ねていくことになります。こういった場面で、上記のような問題が起こってきます。つまり、患者さんの訴えを十分にくみ取ることができない、といったことが起こるわけです。

「うじゃめぐ」「ぐじゃめぐ」…と患者さんが訴えた場合、その方言に一度も接したことのない医師であったら、やはり驚くと思います。もちろん、もう少し具体的に周辺の症状を訊いて、類推することはできると思われますが、コミュニケーションを円滑に円滑に進めていくときには、障壁となってしまうと思われます。

こうした症状をしっかりと受け止めることは、以下のような、その後の問診事項にも関わってきます。
たとえば、家族歴や社会歴などは、やはりプライバシーに関わることが多いので、患者さんと医師との間でのコミニュケーションが、よくとれてから聞いたほうが、より正確で詳しい情報を得られることも多いです。

家族歴とは、祖父母や両親、同胞(兄弟姉妹)、配偶者、子供などを中心に、その健康状態や罹患した疾患、死亡時の年齢・死因などを聞いていきます。遺伝性疾患のほか、体質や同じ生活環境のために家族内に発症しやすい疾患、家族内で感染しやすい疾患などがあり、こうした事柄を把握していきます。

社会歴とは、患者の出生地や発育環境、受けた教育、職業歴など、患者をとりまく生活環境や職業などの変遷を示すものです。海外渡航の経験も重要(感染症の問題など)で、公害による環境汚染なども重要な情報となります。

さらに職業も重要で、実際の仕事内容と従事した期間を詳しく聞いていきます。重労働による腰痛症、手先作業による頸肩腕症候群、砂岩坑夫や石工の塵肺症など、疾患と関連する事項が多くあります。

最後のまとめとして、システムレビューが行われます。医療面接の最後に、身体の各臓器系統別に過去から現在までの状況を確認します。「最後にもう一度確認のために話をうかがいます。話し忘れたようなことがあれば、おっしゃってください」と言って切り出し、聞き漏らしを防止します。

現在、多くの大学ではOSCEという試験が、臨床実習が行われる前に施行されていると思われます。この中で、模擬患者さんに対して問診を行うというテストがあります。

模擬患者さんの多くは、学生が行ったりしますが、実際の臨床の場面では、上記のように多種多様な生活環境の中にあり、そうした患者さんの訴えをしっかりと把握することも、医師の技量であるのだと再認識させられたニュースです。

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