エイミー、ジム・アルバート氏夫婦は水曜日、トラックで病院へ急行していた。妊娠していた妻エイミーさんの陣痛が始まったためだったが、病院まであと45分はかかる場所でトラックが故障してしまった。

やがてエイミーさんは破水したが、救急救命士の彼女は出かける前に万が一のことを考え、タオルを持ってきていた。

夫のジム氏は、「我に返った時には生まれた女の赤ちゃんを抱きかかえてしました」とコメント。

その後エイミーさんの同僚が駆けつけ、夫婦と赤ちゃんを病院へ搬送した。赤ちゃんの健康状態に問題はないという。
(病院へ向かう途中にトラックが故障、車内で出産)


分娩開始は、日本産科婦人科学会の規約で「陣痛周期10分以内、あるいは陣痛頻度1時間6回以上の陣痛開始時期をもって臨床的な分娩開始時期とする」と定められています。

ほとんどの妊婦さんは、妊娠と診断された診療所や病院で、診断決定時から定期的に妊婦健診を受け、その施設で分娩するかと思われます。ですが、旅行などの移動中の予期せぬ陣痛発来や、分娩経過が非常に速く、予定していた分娩施設まで行く時間がない場合に、上記のように途中で分娩を行わざるを得ないことがあると思われます。

全分娩経過は、第1期〜第3期、ときに第4期までに分けられており、以下のようになっています。
第1期(開口期):分娩開始から子宮口全開大に至るまでで、破水はこの時期の末期あるいは経過中に起こる。
第2期(娩出期):子宮口が全開大してから児娩出に至るまでをいう。
第3期(後産期):胎児娩出から胎盤娩出までをいう。
第4期:胎盤娩出後1〜2時間を指し、後出血の測定、急性変化の発見に役立つ。

全分娩所要時間(第1〜3期)は、初産婦では約15時間、経産婦では約8時間程度であるといわれています。それ以上の時間がかかった場合、つまり初産婦で30時間、経産婦で15時間以上経過しても娩出されない場合は、遷延分娩といわれ、分娩の進行上、何らかの異常の存在があるのではないか、と考えられます。

上記にある通り、第1期において破水が起こります。
破水は、陣痛が強くなり子宮内圧が上昇して、先進部(正常では赤ちゃんの頭など)の下降に伴って、胎胞が破れて起こります。胎胞とは、胎児の頭と子宮頸部にはさまれた卵膜が、羊水を入れて膨らんでいる状態です。それが破れて羊水が流れ出る、というわけです。

子宮口が8cm以上開いた時点から、全開大直後の頃までの破水が「適時破水」といわれ、正常です。それ以前や以後に破水したものを非適時破水としています。

第2期以降では、以下のようになっています。
第2期(娩出期)は、上記の通り、子宮口が全開大してから児娩出までをいいます。この時点で、分娩室に移室します。子宮収縮による陣痛と、いきむことによる腹圧で赤ちゃんの頭は骨盤腔を下降していきます。

陣痛発作時には、赤ちゃんの頭が陰裂から露出し、間欠時にはまた腟内に戻るような状態になります。この時点での状態(出たり戻ったりする状態)を「排臨」といいます。続いて、赤ちゃんの頭が、陣痛間欠時でも陰裂から露出したままの状態を、「発露」といいます。

頭が娩出されたら、ただちにガーゼで顔や唇付近を清拭します。これは、赤ちゃんのの呼吸開始とともに、分泌物が気道内に入るのを防ぎます。こうした頭が出た後に、肩や腕、体や脚が出てきます。

第3期(後産期)とは、赤ちゃんが娩出され、その後ほぼ15分間に胎盤が娩出されます。この時点で分娩が終了します。

臍帯は、拍動停止を待って、臍帯を臍輪から約5cmのところで結紮し、ここからさらに約5cmくらい胎盤側で鉗子をかけます。両者の間を刃のない臍帯剪刀で切断し、結紮糸から1〜2cm離して念のための第2結紮をおきます。

ちなみに、第4期は第3期終了後1〜2時間を指します。この時、分娩後の母体の急変などの観察を行います。

こうした経過を経て、分娩が行われます。上記のケースでは、アクシデントにもかかわらず、無事に出産が行われたようで喜ばしいことです。

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