B、C型肝炎の治療に有効な抗ウイルス薬「インターフェロン」の治療費助成が4月から始まるのを前に、厚生労働省は27日、医療関係者向けに「医薬品・医療機器等安全性情報」を出し、副作用への注意をあらためて呼び掛けた。

インターフェロンをめぐっては、添付文書の「警告」欄に間質性肺炎、自殺企図が記載されているほか、抑鬱や血小板減少による出血傾向などの副作用が挙げられている。

国の助成制度では、患者の所得に応じて自己負担を月額1万〜5万円に抑え、残りを国や自治体が負担する。厚労省はインターフェロンを使う患者が年間約10万人に増えると予想、あらためて医療関係者らへの注意喚起が必要と判断した。
(インターフェロンで注意 副作用めぐり厚労省)


インターフェロンは、もともとウィルス感染細胞が産生し、ウィルス感染細胞を抵抗性にする物質として発見されました。

ここからも分かるとおり、インターフェロンとは、体内で病原体(特にウイルス)や腫瘍細胞などの異物の侵入に反応して細胞が分泌するタンパク質のことです。ウイルス増殖の阻止や細胞増殖の抑制、免疫系および炎症の調節などの働きを示し、サイトカインの一種に含められます。

インターフェロン(IFN)は、程度の差はありますが、種々のウィルスに抗する作用を示しますが、それが産生されたのと同種の細胞にのみ有効です(宿主特異性という特徴です)。

どうしてこのような特徴があるのかといえば、IFNレセプターにより、規定されているといわれています。というのも、インターフェロンが効果をもつには、細胞表面のインターフェロンの受容体(IFN レセプター)に結合し、それを介して情報を核に伝える必要があるからです。

I型〜祁燭離ぅ鵐拭璽侫Д蹈鵑存在し、タイプ汽ぅ鵐拭璽侫Д蹈(α、β、ω、ε、κ)、タイプ競ぅ鵐拭璽侫Д蹈(IFN-γ)、タイプ轡ぅ鵐拭璽侫Д蹈(IFN-λ)に大別されます。

現在医薬品として数種のインターフェロン(α、β、γ)が承認され、C型などのウイルス性肝炎、またいくつかの腫瘍の治療に抗がん剤や放射線と併用して用いられています。

上記からも分かるとおり、α型とβ型の性状には共通点が多いのに対し、γ型は遺伝子学的にもα型やβ型とは異なっています。たとえば、α型とβ型はpH2の酸性条件でも安定ですが、γ型は不安定であるといった性質もあります。

インターフェロンαとβはリンパ球(T細胞、B細胞)、マクロファージ、線維芽細胞、血管内皮細胞、骨芽細胞など多くのタイプの細胞で産生され、特に抗ウイルス応答の重要な要素です。

インターフェロンαは、感染などにより、線維芽細胞、血管内皮細胞、B細胞、マクロファージなどから一過性に産生されます。インターフェロンβは、線維芽細胞にウィルス感染させたり、二本鎖RNAの添加で特異的に誘導されるインターフェロンです。

インターフェロンγは活性化されたT細胞で産生され、免疫系と炎症反応に対して調節作用を有し、リンホカインの一種ともされます。抗ウイルス作用と抗腫瘍作用があるが弱く、その代わりIFN-αとβの効果を増強する作用があるとされています。

それぞれの副作用としては、以下のようなものがあります。
インターフェロンの副作用として、重大なものに間質性肺炎や抑うつがあります。間質性肺炎は、0.1%〜5%未満の発生頻度ですが、発熱や咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常などの呼吸器症状がある場合、中止する必要があります。

また、抑うつは0.1%〜5%未満で起こります。患者さんの精神状態に十分注意し、不眠や不安、焦燥などが現れた場合、中止することが必要となることもあります。

他にも、糖尿病や自己免疫現象(甲状腺機能異常や、関節リウマチの悪化など)、重篤な肝障害、急性腎不全、汎血球減少などが起こる可能性もあります。

最近では、慢性C型肝炎に対する治療薬として有名になっているかと思われます。週1回投与による治療が可能なPEG-IFも使用可能となり、PEG-IFNとリバビリンの併用療法が最も強力な抗ウイルス効果を示し、難治例には国際的にも標準的治療法となっているようです。

ただ、それぞれ頻度は低いとはいえ、副作用起こる可能性を考えた上で使用する必要があります。治療中止をせざるをえない、といったこともあるわけで、そのことをしっかりと認識して治療に向かうべきであると思われます。

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