デビュー10周年記念ツアーを行っている歌手の浜崎あゆみ(29)の聴力が回復してきたとされることについて、所属レコード会社のエイベックスは10日、本紙の取材に「聴力は一切回復していない」と説明した。

問題となったのは9日付のスポニチ本紙で左耳に入れたイヤモニターを何度も入れ直していたことなどから、完全に聴力を失ったとされた左耳が「奇跡的に回復していた」と報じた内容。

これに対し、エイベックスは「左耳の聴力は残念なことに全く回復していない」と説明。年明けに浜崎本人が公式ファンサイトで明かした通り、担当医の説明によれば回復の見込みがないことをあらためて強調した。同社では「デリケートな問題を抱えた中、奮闘しているツアーなので、誤解を招かないようきちんと説明したかった」としている。
(あゆ左耳 やっぱり聞こえてない)


突発性難聴は、早期に治療を行えば、聴力の回復が期待できる疾患であるといわれています。聴力は発症後約2週間から1ヶ月でほぼ固定となります。その後も若干改善し得ますが、著明な改善は望めないといわれています。

早期に治療を行わないと、改善し難いことが知られています。ただ、原因不明の疾患であり、明らかなエビデンスのある治療法は少ないのが現状です。可能な限り入院のうえ安静を保ち、薬剤の併用療法(カクテル療法)が一般的には行われています。

難聴が高度(特に聾型あるいは重症度の高いもの)であったり、めまいを伴う症例、高齢者、発症後治療開始まで10〜14日以上経った例では聴力の予後は不良であるといわれています。

ウィルス感染を想定して、ステロイド薬投与(二重盲試験によりその有効性が証明されている)が投与され、内耳循環改善のためには循環改善薬、プロスタグランジン製剤、代謝賦活薬、ビタミンB12なども用いられています。

ちなみに、厚生省特定疾患急性高度難聴研究班では、突発性難聴に対する単剤治療の効果をみるため、ATPやベタメタゾン、ヒドロコルチゾン、PGI2、PGE1、アミドトリゾ酸をそれぞれ単剤で投与したところ、各薬剤間で聴力改善に有意差は認められなかったとしています。

具体的な症状としては、以下のようなものがあります。
突発性難聴とは、突然に生じる難聴のうち原因が不明の感音難聴(内耳以降の感音器の障害が原因である難聴)です。

そもそも内耳とは、耳を外耳、中耳、内耳と3つに分けたときに最も内側にあたる部分であり、蝸牛と前庭・三半規管からなります。聴覚にかかわるのは蝸牛であり、ここに音の振動を神経(蝸牛神経)に伝えるための構造があります。ここが障害されると、感音難聴と呼ばれる状態になります。特に、障害の部位が蝸牛に限局している場合の感音難聴を内耳性難聴といいます。

症状としてはこうした感音性難聴のほかに、耳鳴が約9割の症例で認められ、めまいは約3割の症例に伴うとされています。また、聴力の改善・悪化の繰り返しはなく、通常一側性であるといわれています。両耳に症状がみられるのは、1%未満であるとされています。

治癒または30dB以上の著明改善を示すものは50−60%で、約20%が難聴の改善がないといわれています。聴力の回復が期待できる数少ない感音難聴の1つであり、耳科領域の救急疾患として重要です。

聞こえの悪さや耳鳴りなどがある場合、耳鼻咽喉科などをすぐに受診することが勧められます。

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