女優のサエコが、子供を母親に預け、夫で日本ハムのエース・ダルビッシュとパーティーに出かけた写真を公式ブログ「サエコ栽培」で公開した。

サエコはこのエントリーで、出産後、乳腺炎に苦しんでいることを報告。「出産後にもこんな痛みに襲われるとは誰も教えてくれませんでした。笑」とその辛さを訴えた。

「育児は、大変だーって思うことはあまりないんですが」「日々成長してる我が子の顔をみていると、何事にも耐えられるし幸せな気持ちになります」と育児に前向きなところを見せているサエコだが、痛みは辛いらしく「でも…やっぱり乳腺炎からは早く解放されたいナ。笑」と、ちらりと本音を見せていた。
(サエコ、ダルとのパーティ写真を公表 「乳腺炎」を告白)


乳腺炎とは、さまざまな原因によって生じる乳腺の炎症を指します。急性と慢性のものがあり、急性乳腺炎には乳汁のうっ滞と、細菌感染による化膿性乳腺炎があります。慢性乳腺炎は乳管拡張症を伴うものが多いといわれています。

急性乳腺炎の多くは、産褥期(分娩当日から42日間)に発生します。乳汁がうっ滞することにより、乳汁が化学変化をきたし、その刺激によって炎症が起こります。基本的には細菌感染ではないため、乳汁を分泌排出するのみで軽快・治癒します。

ただ、逆行性に細菌感染をきたすと膿瘍を形成し、38℃以上の発熱、激痛を訴えることもあります。これを急性化膿性乳腺炎といい、起炎菌には黄色ブドウ球菌、連鎖球菌などがあります。こうなると排膿や抗菌薬の投与が必要となります。

上記のケースでは、恐らくうっ滞性乳腺炎であると思われます。うつ乳とも呼ばれ、乳汁が乳腺内にうっ滞し、乳房の圧痛、熱感、自発痛、硬結や発熱などの炎症所見を呈する状態です。

逆行性に細菌感染が起こり、急性化膿性乳腺炎となれば初期症状は乳房の腫脹ですが、まもなく局所の疼痛、発赤、熱感など明らかな炎症症状が加わるとともに、発熱や悪寒などの全身症状の出現することが多いといわれています。

急性化膿性乳腺炎の鑑別すべき疾患としては、皮膚に浮腫や発赤をきたす乳癌があります。このような病態を呈する乳癌には炎症性乳癌と二次性の炎症性乳癌とがあり、いずれもきわめて予後が不良です。診断には超音波が有効といわれています。

必要な治療や対処としては、以下のようなものがあると思われます。
うっ滞性乳腺炎は、初期の症状には産褥早期におこる乳腺組織への血流増加による乳房静脈・リンパ流うっ滞の関与が大きいと考えられています。

そのため、乳房をマッサージして搾乳、冷湿布をはります。時には水分を制限し、弾性包帯を用いて乳房を圧迫することも行われます。搾乳で炎症が軽快したら、積極的な授乳を奨めることになります。基本的に抗菌薬や抗炎症薬は投与しません。

急性化膿性乳腺炎の場合は、ただちに排膿して授乳は中止し、広域性スペクトルの抗菌薬、乳汁抑制薬を投与します。外科的には切開排膿や、超音波誘導下に穿刺排膿することが行われます。

乳管の開き方が不十分であったり、赤ちゃんの吸う力が弱かった場合にうっ滞性乳腺炎となってしまうことがあるようです。マッサージなども有用であると思われますので、病院などの相談窓口を訪れてアドバイスをもらう、というのも一つの手ではないかと思います。

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