京畿道安山市の高校生400人以上が北朝鮮・金剛山への修学旅行から戻った後、集団で皮膚病の症状を呈し、関係当局が調査に乗り出した。安山市の檀園保健所は11日、7日から2泊3日間の日程で金剛山へ修学旅行に行き、9日に戻ったC高校の2年生660人中、400人以上が10日午前から皮膚病の症状を呈していることを明らかにした。

一部の生徒は肌が赤く腫れ上がって表皮が荒れたようになり、ひどいかゆみを訴えたため、高麗大学医療院安山病院などの医療機関で治療を受けた。

同保健所によると、まだ正確な病名は確認できていないが、ダニや毒ガによる接触性皮膚炎の可能性が高いとという。
(金剛山修学旅行の高校生400人が皮膚炎か)


接触皮膚炎とは、外来性の物質(主に化学物質ですが、広い意味では蛋白も含みます)が皮膚に接触して生じる皮膚の炎症です。皮膚疾患のうち最も頻度の高いものの1つです。発症機序により、刺激性(非アレルギー性)とアレルギー性に分かれます。

また、細かく分けると以下のような5タイプに分類することができます。
.▲譽襯ー性接触皮膚炎
∋彪秬接触皮膚炎
8アレルギー性接触皮膚炎
じ毒性接触皮膚炎
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一般的に、アレルギー性接触皮膚炎では痒みの強い紅斑、浮腫、漿液性丘疹、水疱が出現し、慢性的に起こっていると苔癬化(皮膚が肥厚・硬化し、皮溝や皮丘がはっきり形成された状態)することもあります。

原因となるのは、うるしや桜草、菊などの植物、ニッケル、クロムなどの金属などです。最近ではスギ花粉などの花粉抗原も原因となることが明らかになっています。

刺激性皮膚炎では、疼痛を主体として痒みも伴う紅斑、浮腫、丘疹がみられます。ニンニクや高濃度の酸・アルカリなどの刺激物質が原因となります。他にも、光アレルギー性接触皮膚炎の原因として、抗炎症剤の貼付剤、紫外線吸収剤などが知られています。

接触じん麻疹では、接触部位に一致して膨疹がみられ、重症になると呼吸困難や消化器症状、意識障害などアナフィラキシー症状が出現することもあります。原因として、染毛剤の成分であるパラフェニレンジアミン、ゴム手袋などに含まれるラテックス蛋白などが有名です。

診断では、皮膚症状と発症部位、詳しい問診より原因と考えられる外来因子の存在が重要となります。ただ、患者さんが原因物質への接触時期を確実に記憶していることは少ないため(知っていたら避けますよね、普通)、問診の段階で発症状況(時期、部位、症状など)から可能性のあるものを順次取り上げることが必要となります。

発症部位似関しても、アレルゲンによってはその接触部位が一定であるため、それぞれに応じた特徴的分布を示すことがあります。たとえば、染毛剤や化粧品類でしたら、頭頸部に集中して現れてくる筈です。

場合によっては、長期に渡る原因物質への接触も考えられ、生活環境や職業、趣味まで詳細に聞き、可能性のある原因物質・含有物を挙げて接触の有無を検討することも必要となります。

結果、こうして挙げられた原因物質は、パッチテストにより決定しうる可能性があります。パッチテストとは、原因物質を特殊な受け皿のある絆創膏に乗せ正常皮膚に閉鎖貼付48時間、72時間後に紅斑の有無で判定する、アレルギー検査法の一つです。

判定は、貼っていたパッチを剥がした30分後および貼布72時間後、できれば1週間後に被検部皮膚の紅斑、浮腫/丘疹あるいは紅斑、浮腫/丘疹、小水疱をみれば陽性と判定します。

治療法としては、以下のようなものがあります。
接触皮膚炎の治療は、当然のことながら原因となるアレルゲン、接触刺激因子を見つけ出し除去することが必要になります。対症療法としては、ステロイド薬の外用を主体として、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬の投与が行われることもあります。

具体的には、発赤・腫脹・灼熱感に対しては、症状の程度に応じてmild〜very strongクラスのステロイド外用剤を塗った後、氷水や水道水などにより冷湿布します。漿液性丘疹・小水疱・びらんのみられる場合は、mild〜very strongクラスのステロイド外用剤を単純塗擦後、亜鉛華軟膏を塗ります。

痒みに対しては、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤の内服を併用します。症状の強い場合は、短期間のプレドニゾロンの内服治療を行います。

400人もの高校生が一斉に症状を訴えるという事態は、やはり非常に奇異な出来事であると思われます。原因物質となっているものが何かは不明ですが、再発防止のため、しっかりと突き止めたほうが良いように思われます。

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