若い女性を中心に人気が高いおしゃれ用カラーコンタクトを使い、目に異常を訴えた人が今年2月までの約2年半に167人に上り、うち21人は失明の恐れがある角膜潰瘍など重症になっていたことが10日、経済産業省所管の独立行政法人「製品評価技術基盤機構(NITE)」の調査で分かった。調査結果を受け、厚生労働、経産両省は同日、カラコンを通常の視力矯正用コンタクトレンズと同様に医療機器として薬事法で規制し、安全性を確保する方針を固めた。

外部専門家の審議を経て、年度内に薬事法の省令を改正し、高度管理医療機器とする。現在は「雑貨」扱いとされているカラコンは、インターネットや通販などで自由に販売されているが、高度管理医療機器とされた場合、発売には厚労相の承認が必要になるほか、販売店は都道府県知事の許可が必要になり、厳しい管理が義務付けられる。

厚労省審査管理課は「カラコンは主に美容用として使用されているが、目に入れるもの。身体に直接影響のあるものであり、高度管理医療機器として指定、法規制する必要がある」としている。

ただ、矯正用コンタクト購入にあたっては医師の処方が求められるが、度がないカラーコンタクトの処方をどう規定するかについては、「眼球に合っているかを診察する必要があるかもしれないが、詳しい対応は未定」(同課)という。

NITEが全国の眼科医を対象に行ったアンケート調査では、カラコンによる目に異常が起きたのは167人で、角膜炎、角膜潰瘍などを発症していたことが判明。このうち21人が失明につながる恐れがある重症で、軽症も146人、後遺症の可能性がある人も19人に上った。

手入れの不十分など使用方法に問題があったケースが53%を占める一方で、着色剤が漏出するなどカラコンの低品質が原因となったものが17%もあった。

また、NITEが市販のカラコン10銘柄を10点ずつ購入して調べたところ、傷や割れ、汚れのほか、同じ銘柄でも直径や屈折力などが一定していないなど、9銘柄で品質に問題があった。
(カラーコンタクトを薬事法で規制へ 目に異常訴え急増)


コンタクトレンズ、とくにソフトコンタクトレンズにおいて、角膜の問題が起こることが多いようです。全国の眼科医療機関に対して行ったコンタクトレンズ眼障害の調査によれば、10%の人に何らしらかの障害が起こっているようです。その多くは、使用期限を守らなかったり、使用上の注意を守らない(消毒を怠るなど)ことが原因であると考えられます。

角膜は、涙から酸素を取り入れていますが、角膜がコンタクトレンズに覆われると酸素不足になり、角膜は傷つきやすくなってしまいます。さらに、コンタクトレンズを装用している目では涙の量が不安定なことが多く、角膜表面が乾燥して、ドライアイを引き起こしてしまいます。

結果、角膜上皮や時には実質や内皮にまで傷害が及ぶこともあります。コンタクトレンズは、どうしても装用に伴う眼への負担が大きくなります。それは、角膜には血管が無いため酸素の供給は涙液を通じて行なわれますが、コンタクトレンズを装用した場合は涙液への酸素の透過が阻害されるため結果的に角膜へも酸素が供給されにくくなり角膜への負担が大きくなります(とくに、角膜の内皮細胞が減少していきます)。

具体的には、コンタクトレンズの長時間装用、はずし忘れによるための角膜傷害によって、角膜びらんが起こることがあります。角膜びらんが起こると、異物感(目がゴロゴロする)、痛み、羞明(まぶしさを感じる)、流涙(涙があふれてきます)などを訴えます。激しい痛みで開瞼できないほどのこともあり、流涙と眼瞼腫脹も著しいこともあります。就寝後しばらくしての発作が多いです。

コンタクトの誤った使用法では、上記のように角膜潰瘍を起こすこともあります。角膜潰瘍とは、以下のようなものを指します。
角膜潰瘍とは、角膜の上皮欠損と実質の反応(炎症や浸潤、菲薄化など)を伴う現象を指します。原因として感染(ヘルペス、細菌、真菌、アカントアメーバ)、免疫反応(モーレン潰瘍)、三叉神経障害(栄養障害性角膜潰瘍)、薬剤性などが挙げられます。

上記の場合では、感染性の角膜潰瘍が多いのではないか、と考えられます。感染性角膜炎では、微生物の角膜内侵入・増殖に対して炎症細胞浸潤が生じ、角膜に浸潤巣、膿瘍や潰瘍が形成されます。また、隣接する結膜にも充血や浮腫を生じ、前房内に炎症反応がみられることもあります。

確定診断には角膜擦過の塗抹鏡検や培養など(ウイルス性では抗原検索として、蛍光抗体法やPCR)が必要となります。

細菌性角膜炎の主な起炎菌は、肺炎球菌、ブドウ球菌や緑膿菌です。治療としては、これらに有効な抗菌薬の点眼および就寝時の眼軟膏が基本で、重症例では夜間も頻回点眼を行います。

角膜真菌症の起炎菌では、カンジダなどの酵母型真菌、フザリウムやアスペルギルスなどの糸状型真菌が主立ったものになります。治療は酵母型真菌ではアゾール系かキャンディン系、糸状型真菌ではポリエン系の抗真菌薬が中心となります。

アカントアメーバ角膜炎は、自由生活性の原虫であるアカントアメーバによる角膜炎です。疼みが強いという特徴があります。治療には駆虫薬、消毒薬や抗真菌薬を用います。

角膜に直接触れるものである以上、やはり厳密な管理や使用法が求められます。ソフトコンタクトでもそうですが、しっかりと用法を守ることが重要となります。

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