乳がんに侵され24歳という若さでこの世を去った長島千恵さんの実話を基にした映画『余命1ヶ月の花嫁』で榮倉奈々と瑛太が初共演することがわかった。

余命1か月という宣告を受けながらも、家族や親友、そして恋人の赤須太郎さんの愛と協力を得て結婚式を挙げるという感動のストーリー。2007年の5月に報道番組「イブニング5」内で特集され反響を呼び、ノンフィクションの書籍は約42万部を売り上げるベストセラーとなった。「乳がんと闘う自分の思いを同世代の人たちに伝えたい」という長島さんの思いは、テレビ、書籍、そしてついには映画化という形となって実現されることとなった。

長島さんを演じる大役を得たのは映画『檸檬のころ』やNHK朝ドラ「瞳」に主演中の榮倉。「千恵さんからのメッセージを、自分の体を通してたくさんの方にお伝えするという重大な役柄をいただいて、とてもありがたく思っています。これから一瞬一瞬を大切にしていきたい」と10月から始まる撮影への意気込みを語った。一方、恋人である赤須さんを「彼女が番組を通して伝えたかったことを映画で体現したい」と語る人気俳優の瑛太が務める。

本作は10月に撮影が始まり、長島さんの三回忌にあたる2009年の5月に全国公開される予定だ。本作に関して赤須さんは「千恵が伝えたかった大切なことが、多くの人に伝わることを願っています」とコメントしている。
(24歳で乳がんで亡くなった花嫁『余命1ヶ月の花嫁』)


乳癌に罹患する人は年間約4万人で、女性が罹る癌の中でトップであり(男性でも全乳癌の約1%と、稀ですが乳癌になることはあります)、年々増加傾向にあります。年間死亡は約1万人で、罹患のピークが40−50歳代にあるため、働き盛りの女性の罹患する癌の中で乳癌は罹患率、死亡率とも第1位となっています。

乳癌罹患者数は1970年の約3倍で、食事内容の変化(脂肪摂取量の増加や初経年齢の低年齢化などで)今後も増加し、2015年には年間約48000人の女性が乳癌に罹患すると予測されています。

年齢別にみた女性の乳がんの罹患率は、20代から認められ、30歳代から増加し始め、50歳前後にピークを迎え、その後は次第に減少します。ですので、30歳からは乳癌検査を受けることが推奨されています。

一般的な乳癌のスクリーニング検査としては、問診、触診、軟X線乳房撮影(マンモグラフィー)、超音波検査等が実施され、臨床的に疑いが生じると、生検が実施され組織学的診断により癌かそうで無いかが判別されます。

ですが、こうした乳癌検診を受ける方は、まだ多くないようで、多くの女性が乳癌に最初に気づくのは、ほとんどが自分で「しこり」に気づいたためだそうです。次いで乳房痛だそうです。検診にて発見されるのは、たった2割でしかないと日本乳癌学会の大規模調査で判明しています。この背景には、検診の受診率の低さが問題となっていると考えられます。

早期癌の発見には、マンモグラフィ検診が有効です。乳癌の死亡率を下げるには、集団検診の受診率を上げることが不可欠とされています。というのも、胸を触る自己診断で見つかる乳癌の大きさは平均約2cmで、自然に気づく場合は3cm以上が多いとのことです。

早期癌は直径2cm以下で、さらに臨床的にリンパ節転移のない乳癌とされています。ですが、発見時には43%が2.1〜2.5cmに達しており、発見時にリンパ節に転移していた人も、3分の1を占めています。リンパ節に転移しない乳癌の10年後の生存率は約9割と高いが、転移をしていると7割以下に落ちるといいます。

しこりの訴えがある場合は、その部位を念頭において視・触診を始めます。腫瘤上の皮膚の陥凹(Delle)、浮腫、発赤、皮膚への癌の浸潤、潰瘍形成などが乳癌の所見としては有名ですが、これらは進行した癌でみられるようです。早期の乳癌や良性腫瘍、乳腺症などでは皮膚所見はほとんどみられません。

また、上肢を挙上したり、手を腰に当てて胸を張ったときに、乳房の一部に陥凹(slight dimple)が現れないかどうかをみておくことも必要となります。これは、Cooper(クーパー)靭帯に乳癌が浸潤し、皮膚との距離が短縮されたために起こる現象です。

乳房の触診は仰臥位で、両手を頭の後ろで手を組み、肘を張って、胸を張るようにした体位で行います。乳癌の特徴的な触診所見は、弾性がやや乏しい硬い腫瘤として触知し、表面は粗いか凸凹で、周囲の乳腺組織との境界がやや不明瞭となります。また、両側の鎖骨上窩と腋窩を触診し、リンパ節の腫脹の有無を調べることも重要です。リンパ節を触知した場合は、個数とともに、それぞれのリンパ節の大きさ、硬さ、可動性などを調べます。

スクリーニング検査としては、超音波検査あるいはマンモグラフィーを行います。これらの検査では、以下のような所見が重要となります。
超音波検査では、正常の乳腺は皮膚の下のエコー輝度の低い脂肪に囲まれたエコー輝度の高い均一な像として描出されます。一方、乳腺に腫瘍性病変があるとこの組織構成が崩されて、低エコーの像として描出されることが多くなります。

マンモグラフィーでは、描出された腫瘤陰影と石灰化像から、その腫瘤の良・悪性を診断していくことになります。乳癌の典型的な像としては、放射状陰影(spicule)を有する不整形の腫瘤陰影で、周辺の透明帯(halo)を伴わないか、伴ったとしても不均一なものです。また、形状不整の集蔟した微小石灰化像は、乳癌を疑う所見となります。

病歴情報や身体所見、超音波検査やマンモグラフィーの結果に基づき、腫瘍の存在が疑われたときには穿刺吸引細胞診へ進みます。診断は通常の細胞診と同様に細胞の異型度から、class (正常)から class (癌)の5段階で行われます。

上記のドキュメントを観て、乳癌検診を受けるようになった、という方は多くなったのではないか、と思われます。一時的な流れにならず、これからも乳癌検診を受けられる方が増えていくことが望まれます。

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