以下は、ザ!世界仰天ニュースで扱われていた内容です。

2007年8月ニュージーランド・オールバニー。82歳のワトキンスはホームセンターに郵便ポストを買いに来ていた。実はこの日の朝、お気に入りのポストが壊されていたのだ。

探し回った末、女性店員がようやく目当てのポストを持ってきた。大喜びするワトキンス。しかし次の瞬間、胸を押さえて苦しみ出し、倒れてしまった。喜びすぎてしまったのか?心臓発作だった。すぐに店内の人たちが駆け付けたが、事態は一刻を争う状況だった。

一般に心臓停止から3分で死亡率は50%、6分を超えるとたとえ助かったとしても脳に後遺症が残る可能性が高くなり、82歳という高齢のワトキンスは、このまま救急車を待っていては手遅れになってしまうかもしれなかった。絶体絶命のピンチ!ところが思いがけないセールスマンが居合わせてくれたお陰で、彼は九死に一生を得ることになる。

実はこのとき、偶然にもAED自動体外式除細動器のセールスマンであるギャビンさんが、このホームセンターでAEDの営業していたのだ。 このAEDのおかげでワトキンスさんは見事蘇生。そしてホームセンターはこのAEDを2台購入。これ以上にないデモンストレーションとなった。


心臓発作(心臓発症)とは、急性心筋梗塞、不安定狭心症あるいは突然死など、きわめて重篤な病態が突然に発症することを指します。狭心症などの病歴のあった患者さんの病状が急激に悪化した場合もや、まったく心臓病の病歴がない患者に発症する場合もあります。

多くは突然の冠血流量低下による心筋虚血や、重篤な不整脈が原因で生じます。重篤な不整脈(迅速な対応が要求される不整脈)は、心停止と、心拍出量の減少に伴う重篤な臨床像を呈する不安定なものに分けられます。

心停止と一口に言っても、心電図所見から
/桓失抛(VF:ventricular fibrillation)
¬橘性心室頻拍(Pulseless VT:pulseless ventricular tachycardia)
L橘性電気活動(PEA:pulseless electrical activity)
た汗纏(Asystole)
に分類されます。血行動態の不安定な不整脈では、徐拍性と頻拍性に分けて対応を考えます。

上記のようにAED(自動体外式除細動器)が大きな効力を発揮するのは、心室細動や無脈性心室頻拍など場合です。これらは、早期の心肺蘇生法および早期除細動が行われれば、約74%もの蘇生率が見込まれます。

ただ、心室細動状態が4〜5分以上継続した場合では、すぐに除細動を行うよりも、心マッサージを90秒〜3分施行した後で除細動した方が、心拍再開率が高いことが判明しています。

そのため、除細動器が到着するまでに4〜5分以上経過している場合では、すぐに除細動を行うのではなく、心マッサージをしっかり2分間施行してから除細動を行うほうが良いと言われています。

子供ではこうした心室細動が原因で心停止を起こすことは稀なようです。ですが、8歳以上は成人用パッドを用いた自動体外式除細動器(AED)を用いることができます(1〜8歳でも小児用パッドがあればAEDが使用できます)。

心室細動(VF)は、上記の通り致死的不整脈の一つで、心臓性突然死の主な直接原因となります。心室の各部分に、無秩序な電気的興奮が起こります。そのため、心電図上で特徴的な、不規則な波形を示します(QRS波とT波は識別不能)。

心臓は、全身に血液を送り出すポンプの働きをしており、ポンプを動かしているのが電気刺激です。心室細動では、この電気刺激が上手く伝われない結果、心臓からの血液が上手く拍出することができないため、脳血流量が途絶してしまいます。脳血流量が途絶すると、3〜5秒間でめまい、5〜15秒間で意識消失が出現し、3〜4分持続すると、脳の不可逆的変化が生じ、死に至ってしまうといわれています。

そのため、心室細動と考えられる患者さんが発見されたら、直ちに救急処置を施行しなければなりません。心肺蘇生を行ったり、除細動、後療法の3段階での処置が必要です。

AEDの使用方法や、その意義としては、以下のようなものがあります。
自動体外式除細動器(AED:Automated External Defibrillator)とは、心臓の心室細動の際に電気ショックを与え(電気的除細動)、心臓の働きを戻すことを試みる医療機器です。

心電図波形の自動解析機能を有している除細動器で、除細動の要否を自動的に判定し、「除細動が必要」あるいは「除細動の必要なし」のアドバイスを音声と液晶ディスプレイにより知らせてくれ、次に必要な手順も指示してくれます。使用者は、指示に従って除細動器のスイッチボタンを押します。

ちなみに、。"正常な拍動をしている""心臓・完全に停止している""心房細動を起こしている"心臓に対しては、AEDの診断機能が「除細動の必要なし」の診断を下し、通電は行われません。その他の心停止(心静止、PEA)に対しては気道確保、人工呼吸、心臓マッサージを中心に行うことになります。

「除細動が必要」と判断された場合、その使用方法は以下の4ステップからなります。
‥展擦鯑れる
▲僖奪匹鯀着
リズムを解析
つ姪
となっています。除細動が必要と判断された場合は、周囲の安全を十分に確かめてから通電ボタンを押します。

ちなみに、AHAガイドライン2005によれば、AEDを使用する際は、1ショック後、すぐに心肺蘇生術をを行なうべきであるといわれています(解析が2分ごとに行なわれるため、その間に心肺蘇生術を行う)。

最近では、AEDを設置する施設も多くなってきていると思われます。使用方法などは、市民向けの講習会などで教えてくれると思われますので、機会があれば参加しておくといいかもしれませんね。

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