右膝の腱を悪化し、手術が必要であることが明らかとなったユベントスの元フランス代表FWダビデ・トレゼゲ(30)。仏紙“L'Equipe”のインタビューで「手術は腱の断裂という最悪の事態を避けるためだ」と説明した。

「最終的に手術が最善策だという結論に至った。もう少し様子を見守るとの選択もあったが、(元ACミランFW)ロナウドのように腱を断裂する危険性をはらんでいた。彼のように選手生命の危機にさらされたくはなかった。手術を受けることで、俺の選手生命は5、6年延びるはずだ。そう考えると、4か月間の離脱は長くはないと思う。09年に復帰する自分を、欧州CL決勝トーナメント、セリエAの後半戦、そしてイタリア杯が待っているはずだ。この手術をポジティブに捉えたい」と語っている。
(手術決断のトレゼゲ「ロナウドのような状態は避けたい」)


スポーツ障害には外傷と、いわゆる使いすぎによる慢性障害があります。膝関節のスポーツ外傷としては、膝蓋骨の脱臼は女性に多く、脛骨粗面骨折は骨端線閉鎖直前の男子に多いです。膝蓋骨下極のsleeve骨折は小児に多く、大腿四頭筋の断裂は壮年期にみられるという特徴があります。

上記のような膝の腱(膝蓋腱または膝蓋靭帯)は、大腿四頭筋の腱で膝蓋骨より下にある部分を呼びます。膝蓋骨と脛骨粗面をつなぐ強靭な線維束です。ここをたたくと大腿四頭筋が反射的に収縮し、膝蓋腱反射が起こります(膝関節が伸展する)。

膝蓋靱帯断裂には、捻挫から完全な断裂まであります。不安定性の程度により捻挫、不全断裂、完全断裂に分けられます。さらに、内外旋を加えて不安定性を調べます。靱帯の圧痛部位は、損傷部位をみるうえで有用となります。損傷靱帯により前後、内外側のストレスで強い疼痛と不安定性(緩み)が生じることもあります。

また、損傷靱帯には単純な単一の靱帯損傷から、半月板・関節包を含めた複合損傷がみられることもあります。膝蓋靱帯断裂がみられた場合、血管損傷や神経損傷に注意する必要があります。こうした靱帯部での断裂以外に、脛骨粗面や膝蓋骨からの剥離も起こりえます。

治療としては、以下のようなものもあります。
軽症では保存的に治療することもあります。保存的な治療としては、テーピングやギプス固定などを行います。膝蓋靱帯断裂では、Leeds-Keio人工靱帯を用いた修復術が復帰も早く有用であるといわれています。

損傷が広範囲で膝関節伸展障害を伴う筋腹部損傷、筋腱移行部損傷、腱骨移行部損傷は可及的早期一次修復術が適応となります。筋腹部断裂はmop-end tearとなり縫合が困難なので補強術を併用することが多いようです。

陳旧例では、膝関節伸展力の回復と陥凹に対する美容上の面から手術適応を考える必要があります。大腿直筋が断裂していても、通常どおりスポーツ活動を行っている例もあります。断端部を新鮮化後縫合し、周囲の筋膜を翻転し縫合部に縫着補強する方法(Scuderi法、Codivilla法)と、自家筋腱・靱帯、人工靱帯による再建法があります。

上記のケースでは、断裂までは至っておらず、部分的な損傷が起こっているのではないかと考えられます。大事をとり、しっかりと手術による整復治療を行うと思われます。

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