楽天リサーチなどが8月に実施した医療保険・がん保険に関するインターネット調査によると、将来的に不安を感じる病気で最も多かったのは「がん」(76.7%)だった。次いで、「脳卒中」(50.6%)、「心筋梗塞」(49.6%)、「糖尿病」(36.1%)、「高血圧」(29.7%)と、生活習慣病系の病気が続くが、年代別に見ると、20代の「うつ病」が45.0%と、他の年代に比べて非常に多いことがわかった。近年、若い世代でのうつ病増加がしばしば指摘されていることもあってか、自分がうつ病になることを不安視している若者がかなり多いことがわかる結果となった。

医療保険・がん保険の加入の有無について聞くと、「医療保険に加入している」が38.3%で、「医療保険・がん保険の両方に加入している」が37.6%。がん保険単体への加入は、7.5%と少数派だった。また、「医療保険・がん保険のいずれにも加入していない」という回答は14.8%に上った。年代別では20、30代で「医療保険に加入している」が最も多い答えであるのに対し、40代以上では「医療保険・がん保険の両方に加入している」がトップになっている。

加入している保険会社のトップ3は、「アフラック」(31.1%)、「共済」(23.6%)、「アリコジャパン」(14.7%)。月々の保険料は、「3,000〜5,000円未満」が24.8%でトップ。以下「5,000〜7,000円未満」(14.9%)、「1,000〜3,000円未満」(14.5%)、「10,000〜15,000円未満」(14.4%)で、全体の7割が10,000円未満と回答した。

また、現在加入している医療保険・がん保険の見直し意向をもっている人は43.6%に上り、医療保険・がん保険選択のポイントは、「病気での入院給付金日額が十分である」「保険料が安い」「保障が一生涯続く」がトップ3となっている。
(不安を感じる病気トップは「がん」。20代では「うつ病」不安が非常に多い)


悪性腫瘍は、日本では1981年から死因のトップとなっています。平成19年人口動態統計の年間推計では、死亡数は第1位が悪性新生物33万6000人、第2位心疾患17万3000人、第3位脳血管疾患12万7000人と推計されています。この点から考えれば、上記の順位は、やはりリスクの高いものが順当に入っているということになっています。

国立がんセンターによる、日本の最新がん統計まとめによると、死亡数の多い悪性腫瘍は、男性で1位は肺癌、2位は胃癌、3位は肝臓となっています。女性では、1位は胃癌、2位は肺癌、3位は結腸癌(結腸と直腸を合わせた大腸癌では1位)となっています。男女あわせた順位では、1位は肺癌、2位は胃癌、3位は肝臓癌となっています(結腸と直腸を合わせた大腸癌は3位)。

男性では、40歳以上で胃癌、大腸癌、肝臓癌などの消化器系の悪性腫瘍の死亡が5割から6割を占めますが、70歳代以上になるとその割合はやや減少し、肺癌および前立腺癌の割合が増加しています。 一方、女性では40歳代では乳癌、子宮癌、卵巣癌の死亡が約半分を占めますが、高齢になるほどその割合は減少し、胃癌、大腸癌、肝臓癌などの消化器系の悪性腫瘍と肺癌の割合が増加してきます。

こうした悪性腫瘍による累積死亡リスクを算定すると、生涯でがんで死亡する確率は、男性で27%(4人に1人が悪性腫瘍で死亡する)、女性16%(6人に1人が悪性腫瘍で死亡する)となっています。

脳卒中は、1951年以降、結核に代わって長く本邦の死亡原因のトップでした。その後、脳卒中は1970年ごろより減少傾向をみせはじめ、1980年ごろには悪性腫瘍に、1985年には心疾患に抜かれて、第3位となっています。

ただ、有病率あるいは受療率は決して大きな減少傾向を示していません。心筋梗塞と脳血管障害を比較すると、日本では脳血管障害は死亡率で約2倍、発症数では3〜5倍心筋梗塞より多く、脳血管障害特に脳梗塞は単一臓器の死亡原因疾患としては(悪性腫瘍の場合、肺、胃、肝臓などの多くの臓器疾患を含む)日本で最も多いという指摘もあります。

心疾患については、以下のようなことがいえると思われます。
循環器疾患とは、心臓および血管系の疾患を指します。死亡率としては、とくに心筋梗塞が大きな要因と考えられます。心筋梗塞の男女比は 4〜5:1 と男性に多く、60歳代に最も多いといわれています。最近では、70歳以上の高齢者の割合が増加していますが、その一方で、生活習慣の変化から40〜50歳代の若年発症も増加傾向にあります。

心筋梗塞予防という観点からすれば、高血圧、喫煙などの矯正可能な危険因子をできるだけ除くことが重要です。血圧は140/90mmHg未満(心不全、腎機能障害、糖尿病がある場合は 130/85mmHg 未満)とし、血清LDL-コレステロール値は 100mg/dl 未満、血糖正常,HbA1cは 7%未満、BMIは 21〜25kg/m2を目標とします。その他、1回 30分、週 3〜4回の運動が推奨されています。

高脂血症の治療法としては、食事療法、運動療法などによるライフスタイル改善が根幹にあります。カロリー制限・栄養素配分などに加え、1日3食の配分をほぼ均等にし、間食をしないなどの食生活の改善も重要です。

こうした死亡原因となる重要な疾患は、ライフスタイルと大きな関係があると考えられます。医療保険に加入するなど、もしもの時への備えをする一方で、しっかりと生活習慣を見直すことも重要であると思われます。

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