元「モーニング娘。」飯田圭織(27)の生後6ヶ月か月の長男が7月に慢性腎不全のため死去していたと発表されたことを受け、同じ事務所のタレントが29日のブログで哀悼の意を表した。

つんく♂(40)は「この悲しみは当人達でないと分からない事がほとんどだと思います。心よりご冥福をお祈り申し上げます」。モー娘。の同期・石黒彩(30)も「謹んでお悔やみ申し上げます」とコメントを記した。後輩の矢口真里(25)は「圭織が苦しんでいたことを気付いてあげられませんでした。これから芸能界に復帰するということなので、私も力になれれば」とつづっている。
(長男死去、飯田圭織に矢口らがお悔やみ)


腎不全とは腎の器質的もしくは機能的障害により、体液の量的・質的恒常性を維持できなくなった状態を意味します。数日から数週間で発症する急性腎不全と、数ヶ月から数年で完成する慢性腎不全に大別されます。

慢性腎不全の原因の40%は先天性腎尿路疾患であるといわれ、腎エコー像では全体に高輝度の萎縮小腎を確認することが多いです。また、高度の貧血や成長遅延、副甲状腺ホルモンの上昇を認めることが多いといわれています。

そもそも腎臓は、血液を濾過し、余分な老廃物や塩分を取り除くという、重要な役割を担っています。さらに、赤血球を作るホルモン、エリスロポエチンを作り、全身に酸素を行き渡らせたり、血圧を調整したりするなど、生命を維持する上で欠かすことのできない臓器です。

こうした腎機能障害の進展に伴い、以下のような症状を呈するようになってきます。Ccrとは、クレアチニンクリアランスのことであり、腎臓の濾過機能をみる有用な指標です。基準値は91〜130mL/分となっています。この値が低下することで以下のような症状がみられるようになります。
/婬’集詐期(Ccr>50ml/分):臨床的には無症状である。
代償性腎不全期(30<Ccr<50ml/分):夜間尿、軽度の貧血、軽度高血圧を示す。
H鸞綵性腎不全期(10<Ccr<30ml/分):全身倦怠感、多尿、中等度の貧血、高血圧がみられる。
で毒症期(Ccr<10ml/分):浮腫、肺水腫、高度貧血、重症の高血圧がみられる。
このように病態は多彩で、体液増大、血圧上昇、電解質異常、酸塩基平衡破綻、腎性貧血などにより各種の症状を呈することになります。機能するネフロン数の減少とともに進行していきます。

尿検査による蛋白尿、血尿は腎疾患を示唆する所見であり、全身倦怠感や食欲不振は早期の症状として現れてきます。腎性貧血や下肢浮腫の出現、血清クレアチニン(SCr)が上昇してくることも重要な所見です。確定診断としては、臨床経過から、腎機能低下が慢性かつ不可逆性であることが確認され、画像診断(腎エコー、腹部CT検査)から腎の萎縮や皮質の菲薄化などの像がみられることで確定診断がなされます。

治療としては、以下のようなものがあります。
小児の慢性腎不全に対する治療法は、(歛鹸腎不全治療から透析療法、あるいは⊃娑椰⊆N鼎2つの選択肢がありますが、健常児に近い成長・発達を獲得するためには腎移植が最良であると考えられます。近年の欧米での大規模症例研究でも、透析療法を経ないで先行的に腎移植を行うPreemptive腎移植(PRT)の治療上の意義(患者生存率や移植腎生着率の向上)が明らかにされています。

ところが、腎移植の最大の社会的問題は、臓器提供の絶対的な不足であり、その結果、小児でも長期透析例が増加し、長期透析に伴う種々の合併症も問題となっています。

ちなみに、生体腎移植が安全に実施できる体重は7〜8kg前後であるといわれています。そのため、腎移植が可能な体格になるまでの期間中、新生児・乳児慢性腎不全例をいかに上手く成長発育させるかも課題となってきます。

適正な栄養摂取(チューブ栄養を積極的に導入)、十分な透析(成人の倍近くの透析量は必要)、ドライウエイトの適正な管理(小児透析患者でみられる高血圧の大部分は溢水による)、感染症の予防・治療などが重要となります。

腎移植後の成長にも、移植腎機能、ステロイド、移植時年齢、そして思春期成長などが関与し、拒絶反応などで移植腎機能が低下すれば当然のことながら期待どおりの成長は望めなくなってしまいます。

飯田さんのご長男が、どのような状態であったかは分かりませんが、悩まれながらお子さんの治療と向き合ってきたことと思われます。ご冥福をお祈りしたいと思います。

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