顎にニキビができる。乳房がはる。イライラする。集中力がなくなる。月経前の症状は人それぞれだが、「今生理だからダメなの」と不本意な断りをしなければならないのは、彼からの誘いに限ったことではない。女友達と温泉に行く時は互いの時期を調整しなければならないし、海外旅行もできればすっきりと行きたい。ああ、女ってめんどくさい。

こんなもの、さっさとなくなればいいのにと思いつつ、来なくて青ざめた経験をお持ちの独女もいるのではないだろうか? 高校生の時に青ざめた経験があるのは栄子さん、 「半年も来なくて母親に産婦人科連れて行かれたの。心当たりはないっと言っているのに」

妊娠を疑われたそうだが、診察の結果、ヨーグルトとコーンフレークのみで1日1000カロリー以内に押さえた生活を続けたのが原因だった。 極端なダイエットやストレスにより月経が止まるというのはよく聞くが、早発閉経という言葉をご存じだろうか? 

将来排卵すべき卵子がなくなってしまう。卵子はあっても卵巣機能がない。43歳未満で月経がなくなる閉経のことだが、栄子さんのような月経がない状態とは明らかに異なる。

三宅婦人科内科医院院長、三宅侃医学博士によると、 「若い女性がダイエットやストレスが重なって、長らく月経がない場合には卵巣の中には卵子があることが普通です。どちらなのかは、血液中のホルモン検査をすれば分かります」 閉経とは、1年間月経が完全に止まった状態が続くことをいうのだから、月経が一時的に止まった場合、くれぐれも自己判断はせず、医師の診察を受けた方がいい。 

ところで筆者の知人の既女は、五十代後半で孫もいるが、まだ月経があるそうだ。ところで最近彼と同棲を始めた友人、四十代前半の独女から閉経したと聞いた。 一体、閉経の平均年齢は何歳なのだろうか? 早すぎる閉経と遅い閉経はどんな因果関係があるのだろうか? 以下は三宅婦人科内科医院のホームページから、抜粋させて頂いた。

まずは平均年齢だが、日本産科婦人科学会の調査などによれば、平均年齢は、50−51歳であろうとされている。これは50−51歳までに約半分の女性が閉経することを表している。

■閉経に影響するのは
・遺伝:関係ないとさられている
・初潮年齢:無関係。初潮が早いから閉経も早いわけではない。逆に初潮が早ければ閉経が遅い傾向にある。
・若い時の月経:10、20歳代の月経周期が23―25日と短いと閉経が早い
・妊娠、分娩:関係がないとする報告が多いが、分娩回数が多いほど閉経が遅くな るという報告もある
・肥満度:肥満度(BMI)が高いほど遅い BMIは体格指数のこと
・身長:関係しない
・教育年数:年数が長いほど閉経が遅く、最大で2歳違う
・喫煙:喫煙すると閉経が早くなるが、受動喫煙でも閉経が早くなる
・飲酒:影響しない 食生活・・・影響しないとされているが、緑黄色野菜を多く食べている女性では閉経が遅いという報告がある
かつては人生50年、女性も閉経とともに天寿を全うしたのだが、今や閉経後も長く人生は続く。更年期でもいきいきと暮らすために、大切なのは婦人科の医師との上手なお付き合いかもしれない。生理前の症状だが、日常生活に支障を来すようなら、月に一度のことだからと我慢せず婦人科の医師に相談してみよう。
(閉経の時期っていつなんでしょうか?)


無月経とは、生殖年齢にある女性において一定期間月経が発来しない状態を指します。18歳になっても初経をみない原発性無月経と、月経を経験した女性が一定期間(3か月以上停止)月経をみなくなる続発性無月経とに分けられます。これら病的無月経に対して、初経前、閉経後、妊娠、産褥、授乳期における無月経は生理的無月経と呼ばれます。

月経が起こるためには視床下部、脳下垂体、卵巣、子宮が正常に機能していることが必要となります。したがって、このいずれかの部位が障害されると無月経となり、おのおの、視床下部性、下垂体性、卵巣性、子宮性と呼んでいます。

続発性のものには神経性食欲不振症、減食性無月経、ストレス性無月経、高プロラクチン血症などの中枢の異常、多嚢胞性卵巣症候群、甲状腺や副腎の機能異常、糖尿病などが代表的なものです。

無月経は、問診や身体的特徴によりある程度診断の目安がつきます。卵巣性や中枢性の原発性無月経は15歳になっても乳房発育や恥毛などの2次性徴を欠くという特徴があります。また、ターナー症候群では低身長、翼状頸、外反肘といった身体的特徴を併せもちます。

一方、子宮性無月経や続発性無月経では2次性徴は発現しています。神経性食欲不振症では極端な痩せ以外に摂食行動の異常、女性としての性的成熟の忌避などがみられます。20歳前後の女性が減食により体重が半年以内に20%程度減少すると視床下部性の無月経となります。また過度の運動、高度な精神的苦痛も無月経の原因となりえます。

向精神薬、抗うつ薬、胃・十二指腸潰瘍治療薬などの服用は高プロラクチン血症の原因となります。また、高プロラクチン血症は無月経以外に乳汁漏出を伴い、比較的大きな下垂体腫瘍によるものは視野の欠損などがあります。多嚢胞性卵巣症候群の大部分は初経以来月経が不規則です。そのほか、多毛や肥満を伴うこともあるが頻度は高くない。高度の肥満自体も月経に影響します。この場合は数ヶ月に1度月経をみるいわゆる希発月経を呈することが多いです。

プロゲステロン(ゲスターゲン)を投与して、消退出血があれば第一度無月経とされ、ます(視床下部の異常によることが多い)。プロゲステロンにより消退出血が起こらない第二度無月経では、エストロゲンの基礎分泌が不足していることとなります。

第二度無月経にて、プロゲステロンにエストロゲンを併用投与して、消退出血が起これば、血中LH・FSHが低値を示す視床下部-下垂体系の異常(頭蓋咽頭腫、Kallmann症候群などの視床下部疾患、下垂体腺腫やSheehan症候群などの下垂体疾患)による無月経と、血中LH・FSHが高値を示す卵巣不全(Turner症候群、17α-ヒドロキシラーゼ欠損症など)による無月経と診断できます。

治療としては、以下のようなものがあります。
卵巣性無月経では卵巣機能の回復は望みがたく、欠落しているエストロゲンの補充療法を行います。子宮性無月経では生殖能の獲得は期待できません。これ以外の無月経では排卵誘発が可能であり、妊娠は十分期待できます。

挙児の希望がなければ、卵巣機能の低下度に応じてホルモンの補充を行います。多嚢胞性卵巣症候群に代表されるエストロゲン分泌はほぼ保たれていますが、排卵を欠く病態には、子宮内膜過形成、子宮内膜癌の発生リスクが高まるので、それに対して子宮内膜の保護が必要となります。視床下部性無月経のうち過度のダイエット、ストレス、肥満などによるもの、薬剤性の高プロラクチン血症などは原因が除去されれば月経が正常化することが多いです。高プロラクチン血症では、持続性ドパミン作動薬であるカベルゴリン(カバサール)、テルグリド(テルロン)の内服を行います。

視床下部性無月経でエストロゲン分泌が保たれている場合の排卵誘発では、クロミッドを月経開始(消退出血)5日目から5日間内服を行います。視床下部性無月経(エストロゲン分泌が高度に障害またはクロミッド無反応)および下垂体性無月経では、下垂体性性腺刺激ホルモンであるフェルティノームPを月経(消退出血)3〜日目より連日筋注し、卵胞径が17〜18mmに達したら胎盤性性腺刺激ホルモンであるHCG(モチダ注)を1回5,000単位筋注行います。黄体機能不全では、クロミッド錠またはフェルティノームP 注による卵胞刺激を行います。

また、閉経とは、更年期に至り卵巣の活動性が徐々に低下、やがて消失し、永久に月経が停止することを指します。その時期を閉経期といいます。閉経とは、卵巣機能の衰退過程の中で月経が閉止する現象で、12ヶ月以上の無月経を確認した時点で閉経と判定します。

早発閉経は、一般的に40歳未満で血中FSH値が40mIU/mL以上が持続し無月経となった状態を指します。卵巣実質がLH、FSHに反応しないゴナドトロピン抵抗性卵巣症候群と、家族性、免疫性、医原性、染色体異常などさまざまな原因で卵胞が枯渇、喪失するため無月経となる病態に分類できます。

若い年齢で生理的閉経と類似した病態が生じ、エストロゲン低下による自律神経失調症や骨粗鬆症の治療や予防が必要となります。月経異常を放置したりせず、しっかりと婦人科の医師に相談することが重要であると思われます。

【関連記事】
出産後、2年を経過しても月経が再開しない30歳女性

体重26Kgになってしまった18歳女性−摂食障害(神経性無食欲症)