16日に腰椎の一部を骨折した演出家のテリー伊藤(58)が21日、コメンテーターを務めるTBS系「サンデー・ジャポン」のスタジオ生出演を休んだ。17日以降、日テレ系「スッキリ!!」などのスタジオ出演を休んでいたが、この日の「サンジャポ」で復帰するとみられていた。

番組中に電話出演したテリーは「昨日(20日)退院しました。(体調は)だいぶいいですよ。顔も整形しましたんで。ゆっくりですけど歩けます。イナバウアーはできないよ」と冗談を交えながら話した。

応援隊を務める大みそかのNHK紅白歌合戦の出演は「大丈夫だと思います」。「サンジャポ」も「次(28日)は出られると思う」とし、司会の爆笑問題・太田光(43)に「(転倒して骨折した)スケートリンクから中継するんでしょう?」と振られると、「嫌ですよ!」と叫んでいた。早ければ22日の「スッキリ!!」で復帰するとみられる。
(テリー伊藤、「サンデー・ジャポン」のスタジオ生出演休む)


腰椎における骨折には圧迫骨折、破裂骨折、脱臼骨折などがあります。圧迫骨折は、脊椎椎体が上下からの圧力によって破壊されてしまい、骨折してしまうことです。

もともと骨粗鬆症など、骨の脆弱性をもっている人が発症することが多く、高齢者に多いといわれています。たとえば、重い物を持ち上げる、軽くしりもちをついたなどの日常生活動作で発症する場合が多いようです。

骨粗鬆症性の脊椎圧迫骨折は、胸腰移行部に最も多く発生します。骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折は女性では30〜40%、男性では20〜30%が罹患するといわれています。

症状としては、腰背部の運動痛が主で、神経の損傷を伴って麻痺を生じることもあります(ただ通常は、椎体の後壁は温存されていて、麻痺を呈することはなく、保存療法によって骨癒合に至ることが多いようです)。

椎体骨折に伴う脊柱の変形により、体が右や左に片寄ってしまうことは、身体的や精神的健康状態を悪化させてしまい、問題になります。骨折の位置、程度により症状はさまざまですが、第1腰椎より高位では脊髄円錐症状、第2腰椎より下位では馬尾圧迫症状が認められます。

診断としては、こうした部分の骨折を、レントゲン写真でみます。そこで、椎体の高さが減少しているかどうかなどをみるわけです。MRIでは、急性期に病変部の出血や浮腫を反映することもあります。

高齢者の場合では、脊椎腫瘍、特に転移性脊椎腫瘍が原因となっている場合もあります。そのため、こうしたものを鑑別する必要もあります。他には、結核などを主体とした、感染性脊椎炎を疑います。

治療としては、以下のようなものがあります。
通常の圧迫骨折では、椎体の後壁は温存されていて麻痺を呈することはなく、体幹ギプスまたは体幹装具による保存療法によって骨癒合します。ですが、血行不全領域(造影MRIで確認できる)が広い場合には遅発性に圧潰が進む場合もあり、完全に骨癒合が得られるまでX線で経過観察が必要となります。

骨癒合が完成したら装具は不要となります。その他、運動療法は加齢による骨量減少の予防や日常活動性の向上に寄与しうると考えられます。

ただ、椎体後壁が破綻し麻痺を呈している粉砕骨折や、6ヶ月以上強い腰背部痛が持続する椎体偽関節では手術療法が望ましいとされています。手術の目的としては、神経除圧および脊柱の再建などです。通常、2椎間以上の椎間固定術が必要となることが多いようです。

手術療法の基本としては、神経除圧および脊柱の再建を行います。通常、2椎間以上の椎間固定術が必要なので、術後早期離床のためには生体材料を用いた脊椎固定術がよいとされています。

最近では、経皮的、経椎弓根的に骨セメントやリン酸カルシウムセメントを椎体に注入して即時除痛効果と椎体高の維持を目指す「椎体形成術」などの低侵襲手術が試みられています。

上記のように、来週には復帰できるようです。冬期はどうしても氷や雪などで滑りやすいため、とくにご高齢の方はお気を付け下さい。

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