禁煙のためにニコチンパッチを用いる場合、正しい使用方法を知ることが重要である。米国家庭医学会(AAFP)は、ニコチンパッチの使い方について以下のように助言している:
・使用する直前まで包装を開封しない。準備ができたら封を開け、パッチの剥離紙をはがす。粘着面には触れないようにする。

・上半身のパッチを貼る部位を清潔にし、乾燥させる。体毛の多い場所や、火傷、痛み、切り傷のある部分を避ける。

・皮膚にパッチを貼り(粘着面を下に)、しわができないよう伸ばして10秒間押さえる。パッチを扱った後は必ずすぐに手を洗う。パッチに含まれるニコチンにより目や鼻が刺激されるのを避けるためである。

・パッケージに表示されている時間を超えてパッチを使用しない。

・はがしたパッチは粘着面を合わせるように折りたたみ、子どもやペットが触れないようにして処理する。

・パッチを貼る部位は日によって替える。1週間空ければ同じ部位に貼ってもよい。
(ニコチンパッチの正しい使い方)


肺癌は非小細胞癌(腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌)が約85%、小細胞癌が15%を占めます。病因は喫煙による影響が最も強く、発症危険率は喫煙本数と比例するといわれています。喫煙指数(1日に吸う本数 × 年数)が800を超えると肺癌の危険が高くなるといわれています。

肺癌の場所による分類としては、区域気管支より中枢側に発生したものを中枢型、末梢側に発生したものを末梢型といいます。中枢型には扁平上皮癌と小細胞癌が目立ち、男性例が多く、喫煙との関連が高いです。一方、末梢型では腺癌が目立ち、女性が比較的多く、喫煙との関連は低いといわれています。

日本の臓器別癌死亡率の1位(肺癌は男性で第1位、女性で第2位)であり、罹患率・死亡率は男性のほうが女性より高く、女性の3倍から4倍になります。年齢別にみた肺癌の罹患率・死亡率は、ともに40歳代後半から増加し始め、高齢ほど高くなります。肺癌は喫煙と深い関係があり、40歳以上のヘビースモーカーで血痰を訴えた場合は原発性肺癌を疑います。

一方、慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは、「肺気腫と慢性気管支炎が様々に組み合わさって生じる、非可逆性の閉塞性換気障害を特徴とする病態」を総称しています。

COPDの最大の危険因子は、喫煙です(80〜90%がこの理由による)。喫煙開始年齢、総喫煙量、現在の喫煙状況からCOPDによる死亡率を予測することができるといわれています。

ただ、喫煙に匹敵する肺気腫の危険因子として、α1-アンチトリプシン(α1-AT)欠損症がありますが、頻度は欧米でも1%以下であり、やはり喫煙によるリスクを除いて考えることはできません。

COPDの最大の危険因子は、喫煙です(80〜90%がこの理由による)。喫煙開始年齢、総喫煙量、現在の喫煙状況からCOPDによる死亡率を予測することができるといわれています。

喫煙に匹敵する肺気腫の危険因子として、α1-アンチトリプシン(α1-AT)欠損症がありますが、頻度は欧米でも1%以下であり、やはり喫煙によるリスクを除いて考えることはできません。

重症度は予測値に対する1秒量の割合(%1秒量=1秒量÷予測肺活量×100)で決定されます。80%以上がステージ1(軽症)、50%以上80%未満をステージ2(中等症)、30%以上50%未満をステージ3(重症)、30%未満をステージ4(最重症)と定義します。

その他、喫煙は心臓病・脳卒中のリスクを高めると考えられています。またインスリン抵抗性を増加させるため激増が懸念され、糖尿病・メタボリック症候群の主要な発症因子でもあります。さらに言えば、受動喫煙は非喫煙者の健康を大きく損なってしまいます。

こうした観点から、禁煙は人々に大きな健康上のメリットをもたらす、価値の高い医療行為であるといえると思われます。禁煙指導の内容としては、以下のようなものがあります。
そもそも、禁煙が困難であるのは、喫煙がニコチンに対する依存症であるといえると思われます。ちなみに、その重症度は、禁煙したいができない、喫煙できないときにイライラ・集中力低下(ニコチン離脱症状)が起こるなど、タバコに対する自律性が損なわれている程度によりタバコ依存症スクリーニングテスト(TDS:tobacco dependence screener)などを用いて判定が可能です。

禁煙者の約7割は1年後に再喫煙するというデータもあり、その困難さが伺われます。禁煙成功のためには、長期間繰り返し治療する必要があります。

治療内容としては、まず、患者さんに喫煙習慣を質問します。基礎疾患の有無にかかわらず、すべての喫煙者に明確な禁煙勧告を行い、禁煙への関心度、達成度に従って対応します。

第一歩として、完全禁煙開始日を決めます。これは、本数をしだいに減らしていく漸減法より、完全に喫煙を断つ断煙法が成功しやすいと考えられるからです。喫煙本数が多い、起床後直ちに吸うなど依存度の高いといった喫煙者には、ニコチン代替療法を積極的に用います。

この受診後、2週間ごとに再診していき、離脱症状の緩和・再喫煙防止のアドバイス、禁煙努力の賞賛と激励などを継続して行っていきます。失敗してもあきらめずに禁煙に再挑戦することが重要です。失敗の経験を糧にし、成功するまで何回でも気楽にチャレンジしていくといったスタンスが必要になります。

上記のようなニコチンパッチも効果的に用い、ぜひともチャレンジし、成功していただきたいと思われます。禁煙後速やかに呼吸循環器系疾患のリスクは低下し、発癌リスクも徐々に低下するといわれています。得られるものは肉体的・精神的にも大きいと思われます。

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