2009年01月17日の「加藤浩次の吠え魂」にて、パーソナリティを務める加藤浩次が、レーシック手術を受けていたことが明らかにされていた。

レーシック手術に際しては、角膜の正確な厚さ(コンタクトレンズの装用で圧迫されている角膜を元の状態に戻し、正確な検査を行う必要がある)を測る必要がある。そのため、お正月休みとスッキリ!の数日間は眼鏡を着用(加藤は普段、仕事中はコンタクトレンズを着けている)し、手術に臨んだそうだ。

レーシック手術を受けるきっかけとなったのは、年末の忙しい時期に、めちゃイケ収録終わりでスッキリ!に行き、さらにめちゃイケの収録を行うなど、ハードスケジュールによるコンタクトレンズの装用時間が長くなったこと。その結果、乾いてナイナイ岡村の姿がボヤけて見えたそうだ。そこで、コンタクトレンズを着けるより、手術を受けてしまったほうが良いのではないか、と思ったようだ。

だが、加藤は「20年後、(合併症や視力などが)どうなるか分からない」とレーシックに対して懐疑的だったようだ。その加藤がレーシック手術を受けようと決心したのには、以下の人物の存在があったからだそうだ。

その人物というのは、ハリセンボンの近藤春菜。彼女も自身のブログで、レーシック手術を受けたことを明らかにしており、現在は度の入っていない眼鏡を掛けている。

番組収録の合間の楽屋で、話すことがなかったため、加藤は春菜に「お前、最近キレイになったか?」と思ってもいないことを言い出した。すると春菜は食いついてきて、「分かります?実は、レーシック手術を受けて、目が少し大きく見えるようになった(度付きの凹レンズではないため、目が少し大きく見える)んですよ」と話し出した。

そこから「レーシック手術って、どうなんだ?」という話になり、加藤は次第に手術を受ける方向に傾いていったそうだ。

ちなみに、加藤は視力1.5に調節してもらったそうだ。当初は1.2ぐらいでいいと思っていたそうだが、「加藤さん、視力1.5の世界をみたことがありますか?」と眼科で言われて、1.5に調節してもらうようにしたそうだ。

また、加藤の受けた手術はイントラレーシックにカスタムビューを組み合わせたNASA公認(宇宙飛行士にも適応を認めた)のものであったそうだ。このNASA公認、といった謳い文句にも、加藤は惹かれたようだ。
(加藤浩次、レーシック手術を受けていた)


そもそも近視とは、目に入ってきた平行光線が、網膜の前方に像を結ぶような屈折状態を指します。正視の人はしっかりと網膜の所で像を結ぶのでぼやけたりしないのですが、近視では網膜の前の方で結像してしまうので、ぼやけてしまうわけです。

眼軸が長すぎるか、角膜や水晶体の屈折力が強いためにこうしたことが起こってしまい、前者を軸性近視、後者を屈折性近視といいます。通常みられる近視は、軸性近視です。

そのため、しっかりと網膜の所で結像できるように、角膜を削って矯正するのがレーシック手術です。そのため、事前検査では屈折度検査、角膜曲率半径測定、角膜形状解析など多くの検査を行い、その検査結果をもとにレーザー照射を行います。

レーシック手術のレーシック(LASIK)とは、laser in situ keratomileusisの頭文字をとったもので、日本語に訳せば「レーザー角膜切削形成術」となります。眼の屈折異常を矯正する手術の一つで、レーシック手術は現在の主流となっています。

一般的には、マイクロケラトームとよばれるカンナのような機械で角膜の表面を薄く削り、フラップ(ふた状のもの)を作り、めくります。そこで露出した角膜の実質部分にエキシマレーザーを照射し、角膜の一部を蒸散させ、角膜表面の屈折力を減ずる手術です。

ちなみに、イントラレーシック(Intra-LASIK)は、INTRALASE社製イントラレースFSレーザーを用いて、コンピュータ制御によってフラップを精密に作成する点が特徴的です。これにより、より精度の高いフラップ作成ができるといわれています。

より高い矯正精度を得るためには、コンタクトレンズの装用で圧迫されている角膜を元の状態に戻し、正確な検査を行う必要があるわけです。そのため、1週間程度コンタクトレンズ装着を中止しておく必要があるわけです。

こうした手術前の検査の結果、角膜厚が足りなかったり(450μm以下の角膜厚)、小角膜など眼自体に問題があったり、合併症(白内障・緑内障・網膜剥離・結膜炎など)がある場合などでは、適応できない人がいます。また、全身疾患との関連で、膠原病、自己免疫疾患の患者さんでは創傷治癒に障害をきたす可能性もあり、ドライアイの合併によりレーシック治療が行えない場合があります。

手術で行われる手順としては、以下のようなものになっています。
まずは、角膜上皮を薄く削り、フラップ(ふた状のもの)を作って、めくります。このようにして角膜実質を露出させます。角膜フラップは、130〜160μmの深さであり、近視矯正では9.5mm、遠視矯正では10.5mm径で設けることが多いようです。

このフラップを作る方法として、マイクロケラトームとよばれるカンナのような機械を用いるか、それともイントラレースFSレーザーを用いて、コンピュータ制御によってフラップを作るイントラレーシックがあります。

こうしたフラップを形成した後に、レーザー照射を行います。角膜の実質部分にエキシマレーザーを照射し、角膜の一部を蒸散させます。上部に光る点があり、そこを見つめるように(視点を固定)指示されます。そして、レーザー照射されます。照射されている間に視界の変化が分かります(急に明瞭になります)。

その後、フラップを元の位置に戻し、フラップが自然に接着するまで(約2〜3分)待ちます。角膜中央部が薄くなるため、角膜の曲率が下がり(凹レンズを用いたのと同じ効果)、近視が矯正されます。また、検眼のデータをもとにレーザー照射を調節することで乱視も矯正可能といわれています。

手術直後は、当然のことですが運転などを控えるようにすべきであると考えられます。また、術後処方としてはクラビット点眼薬(感染症のリスクがあるため、抗菌薬)、0.1%フルメトロン点眼液(炎症を抑えるため、合成副腎皮質ホルモン剤)、0.1%ヒアレイン点眼(潤滑・保湿液であり、角膜保護のために用いる)などがあります。

眼鏡やコンタクトレンズの不便さから解放されることは、非常に魅力的ではないかと考えられます。ですが、その一方で合併症の問題もあります。しっかりと眼科医と相談の上、手術を受けていただきたいと思われます。

【関連記事】
有名人の症例集

淡々と綴られたレーシック体験記−レーシック手術の実際

ヒアルロン酸の自己注射で、異物肉芽腫症に