米人気歌手マイケル・ジャクソン(50)がメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に感染し、菌が全身に広がっていると12日付の英大衆紙サンが特ダネとして報じた。
ある専門家は、マイケルが鼻を整形手術した際に感染した可能性があると指摘。全身の皮膚が壊死する恐れもあり、大規模な手術が必要だとしている。
同紙は、マイケルとされる人物が、サングラスとマスクで顔を覆い、米ロサンゼルス・ビバリーヒルズの病院に入る写真を掲載。マスクで覆われていない横顔や手が一部赤くなっており、炎症が起きているようだと伝えた。
(マイケル大変!鼻整形手術で細菌感染…)
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus aureus infection;MRSA)とは、ペニシリン分解酵素に対して、安定な合成ペニシリンであるメチシリンに耐性をもつ黄色ブドウ球菌です。多剤耐性菌として、院内感染の最も代表的な細菌です。
黄色ブドウ球菌は、ヒトの皮膚や鼻咽頭に常在しているといます。入院患者から分離されたブドウ球菌のおよそ70%が、MRSAであるといわれています。
MRSAは、肺炎、菌血症・敗血症、皮膚軟部組織感染症ならびに腸炎などを引き起こす恐れがあります。免疫力の低下した患者さんに対し、院内感染症として発症することが多いですが、最近では市中感染型MRSAの報告もみられます。
そもそも、ペニシリン系のβ-ラクタム薬の作用は、ペニシリン結合蛋白質penicillin-binding protein(PBP)と結合し、細胞壁を破壊することで効力を発揮します(細菌に対する抗菌作用をもつ)。
そこでMRSAは、PBP2が産生されペニシリンが結合するところをmecA遺伝子により産生されるPBP2'へと変化させることで、ペニシリンの結合を疎外します。このような変化により、耐性を獲得します。
PBP2′は全てのβ-ラクタム系抗生物質に親和性が低いため、ペニシリンのみならず、全てのβ-ラクタム系抗生物質耐性となります。そのため、治療を行うことに難渋してしまうことになります。
治療としては、以下のようなものがあります。
ある専門家は、マイケルが鼻を整形手術した際に感染した可能性があると指摘。全身の皮膚が壊死する恐れもあり、大規模な手術が必要だとしている。
同紙は、マイケルとされる人物が、サングラスとマスクで顔を覆い、米ロサンゼルス・ビバリーヒルズの病院に入る写真を掲載。マスクで覆われていない横顔や手が一部赤くなっており、炎症が起きているようだと伝えた。
(マイケル大変!鼻整形手術で細菌感染…)
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(methicillin-resistant Staphylococcus aureus infection;MRSA)とは、ペニシリン分解酵素に対して、安定な合成ペニシリンであるメチシリンに耐性をもつ黄色ブドウ球菌です。多剤耐性菌として、院内感染の最も代表的な細菌です。
黄色ブドウ球菌は、ヒトの皮膚や鼻咽頭に常在しているといます。入院患者から分離されたブドウ球菌のおよそ70%が、MRSAであるといわれています。
MRSAは、肺炎、菌血症・敗血症、皮膚軟部組織感染症ならびに腸炎などを引き起こす恐れがあります。免疫力の低下した患者さんに対し、院内感染症として発症することが多いですが、最近では市中感染型MRSAの報告もみられます。
そもそも、ペニシリン系のβ-ラクタム薬の作用は、ペニシリン結合蛋白質penicillin-binding protein(PBP)と結合し、細胞壁を破壊することで効力を発揮します(細菌に対する抗菌作用をもつ)。
そこでMRSAは、PBP2が産生されペニシリンが結合するところをmecA遺伝子により産生されるPBP2'へと変化させることで、ペニシリンの結合を疎外します。このような変化により、耐性を獲得します。
PBP2′は全てのβ-ラクタム系抗生物質に親和性が低いため、ペニシリンのみならず、全てのβ-ラクタム系抗生物質耐性となります。そのため、治療を行うことに難渋してしまうことになります。
治療としては、以下のようなものがあります。
MRSAは、β-ラクタム薬のほとんどに耐性で、クリンダマイシン(CLDM)やミノサイクリン(MINO)、ニューキノロンにも耐性であることが多いので、バンコマイシン(VCM)やテイコプラニン(TEIC)、アルベカシン(ABK)を使用します。リファンピシン(RFP)の併用が有効なこともあります。
クリンダマイシン(CLDM)、ミノサイクリン(MINO)、ニューキノロンについては、感受性検査で感受性であれば使用可能です。バンコマイシン(VCM)は副作用として腎機能障害があり、血中濃度をモニタリングをしながら投与します。また、感染源として、血管留置カテーテルや人工弁などの異物が存在するときには除去します。
MRSA感染症への対策としては、消毒薬や抗菌薬の適切な使用、手指消毒の徹底、職員の教育、感染経路の把握など院内感染の防止が重要となっています。治療する前に、蔓延させない努力が大切となります。
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