6日、1980年代に数々の名作青春映画を手掛けてきたジョン・ヒューズが心臓発作で死亡した。59歳の若さで、散歩中の出来事だった。

ジョンは、アメリカのミシガン州ランシング出身で、アリゾナ大学を中退後にシカゴで広告会社のライターとして活躍。その後コメディー映画の脚本家として成功をつかんでいった。監督としての代表作は映画『ブレックファスト・クラブ』『フェリスはある朝突然に』『カーリー・スー』などで、脚本やプロデュースした作品には映画『ホーム・アローン』『ベートーベン』『101』など世界中で大ヒットを記録したものが多い。

最近では、ハリウッドに背を向け、イリノイ州の北部にある自身の農場で、妻のナンシーさんと2人の息子、そして4人の孫と共に暮らしていた。
(ジョン・ヒューズ死去、『ホーム・アローン』の脚本家)

心臓発作とは


心臓発作(心臓発症)とは、急性心筋梗塞、不安定狭心症あるいは突然死など、きわめて重篤な病態が突然に発症することを指します。

狭心症などの病歴のあった患者さんの病状が急激に悪化した場合や、まったく心臓病の病歴がない患者に発症する場合もあります。多くは突然の冠血流量低下による心筋虚血や、重篤な不整脈が原因で生じます。

心筋虚血は、狭心症や心筋梗塞で起こりえます。狭心症とは、心筋が一過性に虚血に陥るために生じる胸部または隣接部の特有の不快感(狭心痛)を主症状とする臨床症候群です。原因としては冠動脈の粥状硬化や攣縮による冠血流の減少が主なものです。

心筋梗塞は、心臓を栄養している冠動脈の血流量が下がり、心筋が虚血状態になり壊死してしまった状態です。日本全体では、約25万人の急性心筋梗塞症の発症が推測されています(その中で、約8万人が死亡しているとされています)。

冠動脈が閉塞する原因としては、冠動脈の粥状動脈硬化(アテローム硬化)による狭窄が基礎にあります。粥状動脈硬化(アテローム硬化)とは、脳や心臓などの太い動脈内にコレステロールなどが沈着し、粥状のかたまりができて血管内が細くなった状態です。

具体的には、冠動脈内膜下に形成された粥腫(血管壁にたまったコレステロールが、血管の内側にこびりついたもの)が破綻し、 血小板が凝集して冠動脈血栓の形成が起こり、結果として冠動脈が完全閉塞して起こると考えられています。

重篤な不整脈(迅速な対応が要求される不整脈)は、心停止と、心拍出量の減少に伴う重篤な臨床像を呈する不安定なものに分けられます。

心停止と一口に言っても、心電図所見から
/桓失抛(VF:ventricular fibrillation)
¬橘性心室頻拍(Pulseless VT:pulseless ventricular tachycardia)
L橘性電気活動(PEA:pulseless electrical activity)
た汗纏(Asystole)

に分類されます。血行動態の不安定な不整脈では、徐拍性と頻拍性に分けて対応を考えます。

心臓発作に対する治療

心臓発作に対する治療としては、以下のようなものがあります。
心筋虚血が原因の場合、特に心筋梗塞の場合、治療法としては、まずは対症療法中心に行いつつ病状の安定を図り、合併症の発生を厳重に管理します。通常は、アスピリン内服、酸素吸入、輸液、硝酸薬などを中心に行います。

発症6時間以内の心筋梗塞の場合、積極的に閉塞した冠動脈の再灌流療法を行うことで、心筋の壊死範囲を縮小可能であるといわれています。

経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention:PCI)を行う場合や、血栓溶解療法(PTCR)、狭窄部位が3つ以上であった場合などに、緊急冠動脈大動脈バイパス移植術 (CABG) が行われる施設もあります。

経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention:PCI)は、1977年にGruentzigらにより初めて行われて以来、さまざまな技術上の、あるいは器具における進歩を遂げています。

当初は、バルーンによる拡張術のみであり、経皮的バルーン冠動脈形成術(percutaneous transluminal coronary angioplasty:PTCA)とよばれていました。ですが、冠動脈ステント留置術(coronary artery stenting)、方向性冠動脈粥腫切除術(directional coronary atherectomy:DCA)、ロータブレーター、といった新しい器具の発明とそれを用いた治療が普及するにつれ、経皮的冠動脈インターベンション(percutaneous coronary intervention:PCI)と総称されるようになりました。

一方、冠状動脈バイパス術(coronary artery bypass grafting;CABG)は、冠状動脈の閉塞、狭窄に対して行われる外科的血行再建術です。体循環と冠状動脈の間にバイパスを作り(グラフトと呼ばれる血管を用いる)、心筋への動脈血流を増加させる方法です。

用いられるグラフトには、左右内胸動脈、右胃大網動脈、大伏在静脈、下腹壁動脈などが用いられます。長期開存性において、有茎の動脈グラフトが優れるといわれています。

不整脈、とくに心停止を起こしていると考えられる患者さんの場合、直ちに心肺蘇生を開始し、除細動器/AED(automated external defibrillator)が到着し次第、心室細動(VF)/無脈性心室頻拍(Pulseless VT:pulseless ventricular tachycardia)か、そうでないかをを判断します。

心停止を起こしている患者さんに対する心肺蘇生などに関しては、以下を参考にされてはいかがでしょうか。

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