ボーカル・怜の適応障害により2008年1月より活動を休止していたkannivalismが、1年7カ月ぶりに活動を再開。また、新メンバーとしてドラムの光也が加入することが発表された。

活動再開に当たって行われた記者会見の席上で怜は「病気のことについても今では前向きに考えています。今後は新たなメンバーを含め頑張っていこうと思います」と真剣な眼差しでコメント。ソロ活動を行っていた圭(G)は、「怜が難しい病気にかかり、メンバーもどうしてよいかわからなくなったこともあった」「新メンバーも加わり、再び同じ夢を追えることがうれしい」と裕地(B)とともに怜復活の喜びを語った。

また、新メンバーとして加入した光也は、「よりバンドらしい音になると思うので、よろしくお願いいたします」と緊張した様子を見せながら発言。他のメンバーから「暗い!」といじられる場面もあった。
(ボーカル・怜復帰!kannivalismが新メンバー迎え再始動)

適応障害とは


適応障害とは、環境変化や心理社会的ストレスにより、家庭・学校・職場などでの目的に合った行動が困難となったり、自らの心理的満足が得られなくなった状態を指します。

そのような不適応の結果として、情緒面や行為の上で特有の症状を示す精神疾患の一範疇として定義されています。すなわち、対人関係や仕事の問題、災害、移住などのストレス因子への曝露によって、抑うつ気分、不安、苦悩、緊張、怒り、日課の遂行ができなくなる、非社会的行動などの症状が出現します。

そもそも、(精神医学における)適応とは、人が生活状況の変化あるいは不慣れな課題に際して、自らの要求の変化および環境条件の選択などにより、葛藤や不安を最小限にとどめながら効果的に生活様式を変える機制、と説明できると思われます。こうした適応は、遭遇する状況や課題のほか、個人の性格、知的能力、生活経験および価値体系により可能か不可能かが別れてくると思われます。

不適応の結果、精神症状の発現には個人の脆弱性だけではなく、ストレス因子の存在が必須であり、症状はストレス因子が消失すれば数ヶ月程度の期間をおいて消失することが多いです。

適応障害の診断


適応障害の診断基準は、DSM-犬砲茲訖巴粘霆爐砲茲襪函
1.ストレスとなる出来事から3ヶ月以内に精神面や行動面に異常があらわれている。
2.次のどちらかが当てはまる。
i)そのストレスになるような出来事にさらされると、予想よりもはるかに強い苦痛を感じる。
ii)社会、仕事または学業の面で支障がある。

3.ストレスからくることは明らかだが、不安障害や感情障害など他の精神障害の判断基準を満たさない。また、精神遅滞や人格障害が悪化したためにおこったものでもない。
4.死別が原因でおこった反応ではない。
5.そのストレスがなくなれば、症状は6ヶ月以内に消失する。

このようになっております。このような診断基準やうつ病などの疾患との鑑別を考え、診断していきます。

適応障害(とくに職場不適応症)の治療


適応障害(とくに職場不適応症)の治療には、以下のようなものがあります。
精神症状が強いときには、その症状に応じた薬物療法を行います。うつ病性障害の場合には選択的セロトニン再取り込み阻害薬やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬などの抗うつ薬を投与し、不安障害の場合にはセロトニン再取り込み阻害薬や抗不安薬を検討します。不眠が強い場合には、睡眠薬を用いることもあります。

その一方で、こうした疾患の発症に影響した要因についても検討し、適切な介入を行うようにしていきます。その際には、個々の患者の職場での状況を丁寧に検討し、仕事の量や質、上司や同僚の態度などの職場要因、当該社員の職務遂行能力や対人関係能力などの個人要因などを考慮して治療の方針を決めていきます。

職場に問題がある場合には、本人の了解を得たうえで、直接に、または人事を介して職場に働きかけ、能力や性格を考慮しながら対象となる社員にあった職務を賦与できる環境を整備していきます。

異動によって症状が改善することも少なくありません。なお、職場の状況に加えて、家庭や友人関係、経済的要因など、職場以外の要因が関係している場合もあるため、そうしたことを多面的に検討することも大切です。

メンタルヘルスケアを考慮し、対策を立てる企業も多くなってきていると言われています。是非とも患者さんにはご理解をいただければ、と思われます。

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