フジテレビ系朝の人気情報番組「めざましテレビ」の情報キャスター、皆藤愛子(25)が今月7日にのどにできたポリープを切除していたことが9日、分かった。経過は良好だが11日の「めざまし」を休み、12日に同番組で復帰する予定だ。

関係者によると、皆藤は2カ月ほど前から「声が出にくい」などとのどに不調を訴えていた。検査を受け、12月に声帯の横にポリープができていることが判明。最近では、オンエアでものどの調子が悪く、医師の「早めに処置した方がいい」とのアドバイスを受け、7日に「めざまし」の出演を終えた後、都内の病院に入院した。

同日行われた手術は成功し、経過は良好。翌日8日の「めざまし」は休んだ。現在は、「沈黙療養」という声を出してはいけない状態で、筆談で周囲とコミュニケーションを取っている。

8日の番組欠席を心配するファンの声がHPに寄せられたこともあり、同日、皆藤は「のどの治療のためお休みいただいています。インフルエンザとかじゃないよ。きれいな声で復帰しますので、待っててください」とコメントした。
(皆藤愛子、ポリープ手術!7日放送後に入院)

声帯ポリープとは


声帯(喉頭)ポリープは、声帯(特に膜様部といって、発声に関与する声帯の前2/3の部分)中央の声帯縁に好発する、イボ状の腫瘤のことを指します。

多くは一対の声帯の片方に生じ、形は半球状や球状、円錐状などです。表面は平滑(デコボコしていなく、スムーズ)となっている、といった特徴があります。

周囲の粘膜に比べると、多少異なった色調を呈します。色調は赤色〜淡赤色、あるいは白色を呈します。

赤いものは、まず粘膜固有層の血管が破れて粘膜内に出血し、血管内に血栓が生じ、次に反応性に結合組織の増生、血管からの滲出、さらに出血…のくり返しが加わり、腫瘤が形成されたものと考えられます。白いものは、発生機序は不明ですが、内容物は血漿様の液体と線維と考えられています。

声帯ポリープは、職業的に声をよく使う人に多くなっています。声の酷使による声帯の機械的刺激過多に炎症や喫煙が加わり、声帯粘膜の血液循環障害が生じ、血腫や浮腫形成からポリープ病変に発展すると考えられています。

特に、低いピッチでの過緊張性発声(必要以上にのどに力を込めて発声する状態)が原因となることが多いようです。過緊張性発声によってポリープを生じ、ポリープがあって声を出しにくいので、さらに過緊張性発声をしてしまう…という悪循環があるため、ポリープがなかなか治らない、ということになってしまうようです。

症状としては、嗄声(声の音質の異常で、嗄れた声になってしまう)が主だったものです。声を出すとき、左右の声帯が発声時内転して真ん中で近づき、下方からの呼気流によって振動します。つまり、この声帯が震えることと後きちんと閉鎖した上で震えることできれいな声が出ます。

ここにポリープ、つまり声帯の突出物があると声帯がきれいに閉じず、嗄声という『声の嗄れ』が起こるというわけです。

声帯ポリープの治療


声帯ポリープの治療としては、以下のようなものがあります。
治療としては、小さなポリープでは、沈黙療法(声を使わない)や音声指導(あまり声帯に負荷がかからないようにする)による保存的治療が有効です。ただ、歌手や教師などで急激に発症した場合は、応急処置として副腎皮質ステロイド薬の投与と吸入治療を行うこともあります。

保存的治療に抵抗したり、患者さんが音声改善を希望する場合には手術が行われます。たとえば、間接喉頭鏡下に喉頭鉗子を用いたり、処置用喉頭ファイバースコープを用いて、ポリープを切除する外来手術や、全身麻酔で喉頭顕微鏡下手術(ラリンゴマイクロサージリー)を行ったりします。

外来手術では、間接喉頭鏡下に喉頭鉗子を用いて、または処置用喉頭ファイバースコープを用いて、ポリープを切除します。喉頭反射が起きないように十分に表面麻酔することが重要です。適応は有茎性ポリープに限られ、患者の協力と術者の熟練が必要です。

喉頭顕微鏡下手術では、一般的には数日の入院で全身麻酔下に行います。直達喉頭鏡による歯牙の損傷を避けるため、歯牙プロテーゼを作製する場合があります。

上記のように、「沈黙療養」といって、原則として術後1週間は、発声禁止となります。退院後は、外来で声の安静・衛生の指導や、音声訓練を行い、再発を予防する必要があります。

声が出づらいなど、アナウンサーとしては大変な日々を過ごしていらっしゃったのではないか、と思われます。是非ともしっかりと休養なさって、再びお姿を拝見できれば、と思われます。

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