「週刊ヤングマガジン」(講談社)で「好色哀歌 元バレーボーイズ」を連載中の村田ひろゆきが、同誌1月25日発売号に「休載おわび」を掲載。3ページのマンガで、10月からガン治療のため闘病中であることを報告した。

この「休載おわび」は、講談社のウェブサイト「講談社コミックプラス」内の「ヤングマガジン」のページでも公開されている。

「休載おわび」は、昨年10月某日に医師から「検出した大腸ポリープがガンでした」と告げられるシーンから始まる。

ポリープが発見されるきっかけとなったのは5月に受けた人間ドックだったが、その後いろいろな検査などを経て、ようやく年末に約6時間の開腹手術を受けたそうだ。現在はすでに退院し、自宅療養中だという。マンガは術後の投薬によって幻覚を見たことなど、病院での壮絶な闘病生活にも触れているが、全編を通して村田ひろゆきらしい明るいタッチで描かれている。

「好色哀歌 元バレーボーイズ」は、昨年12月8日発売号で「病気療養」のため一時休載すると発表。ファンの間では村田ひろゆきの体調を心配する声が上がっていた。

なお、今回の「休載おわび」は「痛みに耐えながらこの入院マンガを描いた」そうだが、休載期間は長くは続かず、「2月下旬より復活掲載!予定です。もうしばらくお待ちくださいネ」と、早い復帰を予告している。
(人気マンガ「バレーボーイズ」作者の村田ひろゆきがガン闘病を報告。)

大腸癌とは


大腸癌とは、大腸(結腸、直腸)粘膜に発生する悪性腫瘍のことを指します。癌がどれだけ深達しているかにより、粘膜下層までの早期癌と、固有筋層より深部に達している進行癌に分けられます。大部分が腺癌ですが、まれに扁平上皮癌のこともあります。

大腸癌の中では、直腸癌が大腸癌全体の約40%と最も多く、次いでS状結腸癌に頻度が高くなっています。男性に多いといわれ、40歳以上に多く、50〜60歳台に最も高率であるとのことです。

大腸癌の発生率は、西欧食の特徴である高脂肪、高蛋白、かつ低線維成分の食物と正の相関関係にあるといわれています。大腸癌の低発生国(地域)でも、生活様式の変化(食事の西欧化)、あるいは高発生国への移住などにより短期間に大腸癌のリスクがあがるといわれています。

大腸癌の症状としては、早期癌は無症状のことが多いです。早期癌に関係のある症状は、下部(直腸、S状結腸)大腸癌における血便のみです。

ただ、S状結腸癌では、直腸癌とは異なり、癌からの出血があっても通過している間に血が便に混じりこみ、見た目では出血が分かりにくいこともあります。そのため、トイレの時での見た目だけでは、血便があるかどうか判断しかねる、というところがあります(便潜血反応は陽性となり、検査では容易に分かります)。

進行癌では、大きさと存在部位によって症状が異なります。
右側結腸は、腸管腔が広く、腸内容が液状であるため、症状が発現しにくいです。大きくなって腫瘤として触れたり、原因不明の貧血(血便など出血による貧血)の検査で発見されることがあります。右側結腸癌の70〜80%は、軽度の腹痛などを生じます。

左側結腸は管腔が狭く、伸展性も悪く、なおかつ腸内容は固形化しています。そのため、腹痛を伴った通過障害が出現してきます。特に、左側結腸は癌によるイレウス(腸閉塞)がよく生じ、さらに肛門に近いため、出血もわかりやすいと考えられます。

直腸癌は肛門に近いため、さらに小さな病変でも早く症状が出現してきます。排便時の違和感、糞便の細小化(便が細くなる)、便通障害、テネスムス(腹痛があり、頻繁に便意をもよおすのに、ほとんど便が出なかったり、あってもわずかしかない場合)、出血、などがみられます。

大腸癌の手術治療


大腸癌の手術治療としては、以下のようなものがあります。
大腸癌の治療方針は、術前診断で決定されます。注腸造影検査や大腸内視鏡検査にて内視鏡治療が可能であると判断した場合は、内視鏡的摘除を行い、病理組織検査にて追加治療の必要性を判断します。

それ以外の場合は手術治療の適応と判断し、腹部CT、腹部超音波検査、胸部単純X線検査、腫瘍マーカーなどの測定を行い、癌の進行度を判定します。

内視鏡治療は、大腸粘膜内癌(m癌)または粘膜下層に浸潤している疑いがあっても軽度であると判断した病変で、かつ2cm未満の大きさであれば、内視鏡的摘除を行います。病理組織検査にて、大腸粘膜内癌(m癌)または粘膜下層浸潤癌(sm癌)であっても浸潤距離が1mm未満であれば、そのような病変ではリンパ節転移がないことから、経過観察とします。

浸潤距離が1 mm以上の場合は、リンパ節転移が約11%に認められ、リンパ節転移の可能性があります。その際、追加治療を行うかどうか判断する必要があります。

大腸癌の根治をめざす手術では、腫瘍の両側5 cm以上離して切除すれば局所侵襲を除去できます。結腸癌では腫瘍を除去し端々吻合を行います(例えば、右半結腸切除術、横行結腸切除術、左半結腸切除術など)。早期癌では腹腔鏡補助下結腸切除術も行われます。

結腸癌・Rs癌では、術前診断が粘膜下層浸潤癌(sm癌)であればD2郭清を、固有筋層浸潤大腸癌(mp癌)やStage II、Stage IIIであればD3郭清を行います。

リンパ節転移があるステージIII期の患者さんが術後補助化学療法の対象となり、手術後に5-FU/l-LV[アイソボリン]の6ヶ月投与が標準的に行われているようです。

手術はすでに受けられており、現在も治療を続けていらっしゃるようです。ぜひともご自愛なさりながら、マンガを描き続けていただければ、と思われます。

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