歌手のダイアモンド☆ユカイ(47)が6日、都内で会見し、第1子となる女児が5日に誕生したことを報告した。体重は2863グラムで、新菜(にいな)ちゃんと名付けた。

会見でのユカイは早速“親バカ"全開。「食べちゃいたいくらいかわいい。妻はタンポポだけど子供はバラ。パパと一緒にロックンローラーもいいなぁ」とデレデレ顔だった。7日に出産予定だったが、30代後半の夫人が妊娠高血圧症候群となり3日に入院。帝王切開での出産となったが、母子ともに健康という。
(ダイアモンド☆ユカイ47歳でパパに)

妊娠高血圧症候群とは


妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)とは、「妊娠20週以降、分娩後12週までに高血圧がみられる(血圧が140/90mmHg以上)場合、または高血圧に蛋白尿(蛋白尿が300mg/日以上)を伴う場合のいずれかで、かつ、これらの症状が偶発合併症によらないもの」と定義されています。

原因はいまだ不明ですが、絨毛の脱落膜への浸潤不全(胎盤形成不全)という概念が一般的となりつつあります。結果、子宮胎盤循環不全および母体循環不全に陥ると考えられています。

妊娠32週未満に発症するものを早発型、32週以後に発症するものを遅発型と分けられています。また、軽症および重症に分けられ、以下のような分け方ができます。

軽症
1)血圧;収縮期血圧140mmHg以上で160mmHg未満、拡張期血圧90mmHg以上で110mmHg未満のいずれかに該当する場合
2)蛋白尿;原則として24時間尿を用いた定量法で判定し、300mg/日以上で2g/日未満の場合

重症
1)血圧;収縮期血圧160mmHg以上の場合、拡張期血圧110mmHg以上のいずれかに該当する場合。
2)蛋自尿;24時間尿を用いた定量法で2g/日以上の場合。随時尿を用いる場合は、複数回の新鮮尿検査3+(300mg/日)以上の場合

頻度は全妊婦の4〜8%であり、重症は全妊婦の1〜2%程度となっています。重症の場合、母体死亡および周産期死亡の主要原因の1つであり、重要な疾患と考えられます。

リスク因子としては、高血圧素因、高齢妊娠、肥満、多胎、内科合併症(本態性高血圧、慢性腎炎、糖尿病、自己免疫疾患、甲状腺機能亢進症など)が挙げられています。

予後は、重症化して高血圧脳症、子癇、HELLP症候群〔溶血(hemolysis)、肝酵素の上昇(elevated liver enzyme)、血小板減少(low platelet count)を伴うもの〕、肺水腫、常位胎盤早期剥離、DIC(播種性血管内凝固症候群)、急性腎不全などを合併し、母体の生命が危険にさらされることもあります。

妊娠高血圧症候群の治療


妊娠高血圧症候群の治療としては、以下のようなものがあります。
基本は早期発見、生活指導(安静、ストレスを避ける)、食事指導(BMI別のエネルギー摂取制限と塩分7-8g/日)、薬物療法(降圧薬、鎮静鎮痙薬)などを行いますが、重症であれば、母児に重篤な障害が発生する前に妊娠の終了を行います。

HELLP症候群に対しては、抗凝固療法、抗DIC療法を行いつつ、可及的速やかな遂娩を行う必要があります。多くは帝王切開となります。アンチトロンビン製剤(1,500−3,000単位/日)、血小板輸血、新鮮凍結血漿輸血を適宜用います。

降圧薬としては、メチルドパ(中枢性α2アゴニスト)、塩酸ヒドララジン(血管拡張薬)、ニフェジピン(Ca拮抗薬)などを用います。降圧の目標は160−140/110−90mmHgとし、急激な降圧を避けます。急激な降圧が必要な場合は、塩酸ヒドララジン(血管拡張薬)などを用います。子癇の場合、鎮静鎮痙薬を用い、マグネゾール(副交感神経抑制・遮断薬)が第一選択となります。

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