EBウィルス感染症とは、ヘルペスウイルス科に属するEBウイルス(EBV)の感染によって起こる疾患です。伝染性単核球症をはじめ、致死的伝染性単核球症、日和見リンパ腫、Burkitt(バーキット)リンパ腫、上咽頭癌、慢性活動性EBV感染症などの疾患の原因となります。

健常者の咽頭粘液からも10〜20%の頻度で検出されます。日本では、3歳までに90%以上が初感染を受けますが、そのほとんどが不顕性感染に終わります。初感染が学童期以降の場合に、伝染性単核球症を発症する確率が高くなるため、学童期から青年期での発症が多いです。

伝染性単核球症は唾液中のウイルスが感染して起きるため、思春期以降の症例ではキスを契機に発症することがあることから、kissing disease(キス病)あるいは大学生にみられるので、college diseaseの別名があります。

また、EBウイルスはBリンパ球に潜伏/持続感染し、宿主の免疫状態が抑制されると再活性化してリンパ増殖性疾患を生じることがあり、Burkittリンパ腫や上咽頭癌との関連性が示唆されています。

一方で、明らかな免疫不全のない個体にEBウイルスが持続的に感染し、さまざまな症状を呈してくることがあり、慢性活動性EBウイルス感染症と呼ばれています。

伝染性単核球症では、潜伏期は 4〜14日で、発熱、頭痛、全身倦怠感、食欲不振など、感冒様症状で発症します。発熱は約90%に認め、高熱となることも多く、1〜2週間持続します。扁桃炎による咽頭痛、嚥下困難がみられることもあります。

身体診察では、頸部リンパ節腫脹は最も重要な所見です。腫脹は全身のリンパ節に及ぶこともあり、軽度の圧痛を伴うことが多いです。肝脾腫が10〜50%に認められます。扁桃炎では、発赤・腫脹のほか、しばしば白苔や偽膜を認めることがあります。約10〜40%の症例では、経過中に種々の発疹を認めます。

さらに、ドラマでみられた「慢性活動性EBV感染症(CAH)」については、以下のようなことがいわれています。
慢性活動性EBV感染症(CAH)は、EBVの初感染に引き続きウイルスが体内で増殖を続け(EBV感染細胞として)、種々の症状を引き起こします。

EBVの感染の主体がB細胞ではなく、T細胞やNK細胞(稀にB細胞も)に感染し、これらの感染細胞がモノクローナルな増殖をきたし、ついにはT cell lymphomaやNK cell lymphomaを発症し、極めて予後不良であるといわれています。

EBVがB細胞、T細胞、NK細胞のいずれに感染しているかが極めて重要であり、T細胞に感染するタイプは、T cell lymphomaを発症する危険が高いので、強力な化学療法や骨髄移植が治療の中心となります。NK細胞に感染するタイプは、蚊アレルギーの合併が多いといわれています。

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