・あらすじ
南方仁(大沢たかお)は、ペニシリンの普及のため長崎の精得館で臨時講師として、講義を始めていた。ところが、軍医学校教授・ボードウィン医師の仁に対する懐疑的な態度(正体を明かせないため)により、聴講生の信頼を得ることが困難となっていた。

一方で、仁にはペニシリンを広めるという目的の他に、長崎まで来たのは、坂本龍馬(内野聖陽)に会い暗殺のことを伝えるという目的があった。龍馬に会えず半ば諦めかけていたその時、突然仁の前に龍馬が現れる。

龍馬は、銃器の買い付けを行ってくれるビジネスパートナーである、グラバーを連れだって精得館に現れた。グラバーは突如、顔面を切りつけられてしまったのだった。そのため、涙小管を傷つけ(涙小管断裂)、涙があふれ出ている状態になってしまっていた。

現代ならばシリコンチューブを通すことによる縫合手術を行うのであるが、そんなものは江戸時代に存在しない。そこで、仁は細い針金で涙小管を繋ぐ方法を考え出す。そして、見事に手術を成功させ、ボードウィン医師の信頼を得る。

術後、龍馬に会うことが出来たと喜んだ仁であったが、そこで出会った龍馬は仁の知っている龍馬ではなかった。龍馬はグラバーから武器を手に入れ、幕府と戦争をする長州に武器を売って金儲けをしていたのだ。複雑な気持ちのまま、龍馬とともに長州を訪れる仁だった。

そこで目にしたのは、龍馬が売ったと思われる銃に撃たれた、幕府軍の大量の死傷者の姿だった。その戦場を冷ややかに見ている龍馬。数では圧倒される長州藩であったが、龍馬の仕入れた銃器により、大勝利をおさめていた。

多くの犠牲を目の当たりにし、仁は複雑な思いにかられる。暗殺されかけ、変わってしまった龍馬に、仁は「暴力は暴力しか産まない。力でねじ伏せる、そんなことを考えているようであれば、新しい世を統治していくことなどできない」と語りかける。

龍馬は、そんな仁に反発し、旅の途中で2人は離ればなれとなる。仁は、幕府側の傷病者を治療、介抱し続けた。そして、長崎に戻ると、講義の聴講生・田中久重に会った。彼は、佐賀藩で医療用具を数多く手がけていた武士だった。そんな田中に、仁は未来で作成されている電球を手渡し、医療用具のさらなる発展、進化を期待した。

一方、龍馬は仁の「龍馬さんの武器で、多くの犠牲者が出たかもしれない」という言葉を反芻していた。「どこかで道を間違ってしまったかもしれない」と、改革に別の道があったのではないか、と考え始めていた。


涙小管断裂とは


涙小管は、約10mmの長さで涙点と涙嚢を結ぶ管です。簡単にいえば、涙の排水管であり、その中を涙となる液体が通っています。涙小管断裂は、眼瞼裂傷に伴って起こり、下涙小管が断裂することが多いです。原因として転倒、スポーツ、喧嘩、交通事故などが挙げられます。

涙小管、涙嚢に裂傷を生じると、涙の排出障害を起こして流涙(涙があふれ出る)を訴えます。同部の瘢痕形成後の涙道再建はきわめて困難で、少なくとも1週間以内に再建術を行う必要があります。

受傷部をよく観察すると、涙道のどの部位で裂傷があるか大体の見当がつきますが、上下涙小点から涙嚢洗浄針あるいは涙道消息子(Bowman probe)を通せば断裂部位が確かめられます。

涙小管断裂の治療


治療としては、具体的に以下のようなことを行います。
手術が必要となります。まず、内眼角を中心に多数の牽引糸をかけ、涙小管の断端をみつけだします。そして、そこからシリコーンチューブを挿入して、涙小管を再建するといった方法が行われます。

当然のことながら、眼科専門家による治療が必要となります。

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