日本ハムの中田翔内野手(22)が9日、栗山新監督の誕生を受け「まずはレギュラーを取りたい」と意気込んだ。

また、自身が9月に訴えためまいが「メニエール病の一歩手前だった」と告白。栗山氏が同じ病を患い、それが引退の原因となったことを知り「親切な方だし、困ったことがあれば聞けるのかも」と前向きに話した。

今季は143試合出場も終盤の大事な時期に欠場。「1週間休まないと2、3か月症状が出ると言われたけど、試合に出たかったから」と強行出場も明かした。完治はしたが、新監督が事情を理解してくれることは大きい。

中田はこの日、千葉・鎌ケ谷で新監督誕生に刺激を受けたかのように、下半身強化に取り組んだ。「まだ1軍で出ていないときも(取材で)話を聞いていただいた」と、感謝している新指揮官に認めてもらうため、今は必死に練習に取り組んでいる。
(中田が告白「メニエール病の一歩手前だった」…日本ハム)

メニエール病は、めまい、耳鳴り、難聴を主症状とする、耳の中の内耳にある病変が原因で起こる疾患です。内耳にリンパ液がたまりすぎていること(内リンパ水腫)が原因であるといわれていますが、どうして水が溜まるのかは不明です。

内リンパ水腫は、内耳の循環障害によるとの説が有力で、感染後、外傷後、自己免疫疾患などでもみられます。発症年齢は男性で40歳代、女性で30歳代にピークをもちます(小児のメニエール病はきわめて稀)です。

感染後、外傷後、自己免疫疾患などでもみられます。原因不明ですが、種々の内因・外因によって発症し、ストレス病の一種とも考えられています(性格や行動特性が発症に深く関わっている)。肉体的、精神的過労、睡眠不足などのストレスが誘引となってめまいを反復することがあり、生活管理(ストレスをため込まない)することが必要です。

めまい、耳鳴り、難聴を主症状とし、これらが関連して反復出現します。耳閉感、音が響くなどといった症状もあります。難聴,耳鳴は一側性の場合と両側性の場合があります(一側性の約40%が長期的には両側性に移行)。そのほかの症状としては、聴覚過敏、複聴を伴うことが多いです。症状の悪化時には肩こり、頭重感をしばしば訴えます。第8脳神経以外の神経症状がないのも特徴的です。

めまいは発作性、突発性、回転性(目の前がグルグルと回るような感じ)で、吐き気、嘔吐、冷や汗を伴うことも多いです。発症時間は数分のこともあり、数時間のこともあります。また、1日に何回となく起こることがあります(めまい発作は数時間から1日程度のものが多く、数日間もめまいが持続する場合はほかの疾患を考えます)。意識障害や麻痺、知覚障害はありません。患側耳を上に側臥位で臥床していることが多く、身体を動かすとめまいは増強します。

メニエール病になる前の症状(前駆症状)として「急性低音障害型感音難聴」とよばれる低音域が聞こえにくくなる難聴が起こっているということが指摘されています。急性低音障害型感音難聴は、耳の聞こえを司る内耳の蝸牛に異変が起き、聴覚に障害が生じます(人の話し声などは中音域が中心で、低音の聞こえにくさには、中々気付きにくいといわれています)。

治療としては、以下のようなものがあります。
治療としては、薬物療法が中心で、一部の難治例のみ手術的治療の対象となります。発作期の治療としては、発作期は臥位で安静をとらせ、点滴治療を行います。グリセオール、プリンペラン、7%メイロンなどを混注して点滴します。

めまい発作の予防としては、精神的、肉体的過労、睡眠不足などストレスとなる要因を排除するように生活指導し、極力投与薬は行いません。投薬した薬剤は聴力の悪化時や耳鳴、耳閉感の増強した場合に服用するように指導します。イソバイド(利尿薬)やメリスロンなどを内服します。

急激に聴力悪化した場合は、ステロイド薬の漸減療法を行います。メニエール病の初期では、ステロイド薬の漸減療法が難聴の治療に有効な場合が多いそうです。ただ、恒久的な治療効果は期待できません。

手術治療は、薬物治療無効例が対象となります。めまいの制御と難聴の進行を阻止するためには、内リンパ嚢開放術が選択されます。めまいの制御が主目的の場合には、アミノ配糖体の鼓室内注入、前庭神経切断術が選択されます(ただし、両側罹患例や高齢者には適応はないとされます)。

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