世界仰天ニュースで、「体が乾く恐怖の症状」という、シェーグレン症候群のニュースが取り上げられていました。

2003年、イギリス・ラグビーに暮らすフィオナ・ソーウェル(41)は仕事の傍ら地元の大学にも通い、アクティブな日々を過ごしていた。しかし最近、彼女にはある悩みが…。それは、朝目が開けられないほどの重度のドライアイ。眼科に通っても、一向によくならなかった。そして、さらに奇妙な症状が出始める!それは…堪え難いのどの渇き。夜中に2、3回は水を飲むために起きなくてはならない。さらに食事ものどにくっついてしまうため、パンやチキンなど乾いたものを食べられなくなった。

口腔外科で診察を受けると唾液が減少し口の中が乾いてしまうドライマウスと診断された。しかし彼女の症状は悪化する一方で、のどの乾きから喋るのも辛くなり、水の飲み過ぎで水中毒に陥り、頭痛に悩まされた。ドライアイのせいで眼球が傷つき視力が落ち、ストレスからとてつもない疲労感に襲われた。そして彼女の症状を気にかけていた眼科医が遂に原因を発見する!それは、膠原(こうげん)病の一種のシェーグレン症候群。

膠原病とは、本来は外敵を攻撃するはずの抗体が、何らかの要因で自分の体の成分や組織を外敵と勘違いして攻撃してしまうことで炎症が起きてしまう病気。フィオナの場合、主に涙腺、唾液腺などの外分泌腺に症状がでるシェーグレン症候群だった。ナゾの症状に8年間も悩まされたフィオナさんは、現在51歳。この病気は根本的な治療法がなく、原因もわかっていないため、彼女はマウスジェルや目薬による対症療法を続けていた。

30分おきに潤滑剤の入った目薬をさす。さらに殺菌能力のある唾液がほとんど出ないため、毎食後にドライマウス用の歯磨き粉やマウスリンスを使い時間をかけて口内をケアしなければならない。現在彼女はシェーグレン症候群のサポートグループを発足し、同じ病に苦しむ人々を助けるため日々活動している。

シェーグレン症候群とは



シェーグレン症候群とは、中年女性に好発し、涙腺・唾液腺を標的とする自己免疫疾患です。発症は50歳台がピークで、男女比は1:14で圧倒的に女性が多いです。

症状としては、涙腺、唾液腺などの外分泌腺障害に伴う口腔乾燥(ドライマウス 80%)と眼乾燥(ドライアイ 70%)が主立ったものですが、他にも多発関節痛、リンパ節腫脹、レイノー現象(寒さの刺激や精神的な緊張から、四肢の先端の小動脈が発作性に収縮することにより、時間を追って手指の色調が変化する現象、回復すると逆に充血、発赤が生じます)、慢性甲状腺炎、間質性肺炎、間質性腎炎/腎尿細管アシドーシス、萎縮性胃炎、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変など多彩な臓器病変を発症する全身性自己免疫疾患としての特徴も有します。

また、シェーグレン症候群は、欧米では悪性リンパ腫の合併が5%と報告されており、一般人口における危険率の40倍と高いです。シェーグレン症候群単独の一次性シェーグレン症候群とほかの膠原病に合併する二次性シェーグレン症候群とに大別されます。

シェーグレン症候群の診断、治療



診断、治療としては以下のようなものがあります。

診断には、厚生労働省シェーグレン症候群改訂診断基準(1999年)が用いられます。
1)口唇小唾液腺生検陽性
2)唾液腺造影陽性または唾液腺分泌量の低下と唾液腺シンチ陽性
3)Schirmer試験陽性かつRose Bengal試験または蛍光色素試験が陽性
4)抗SS-Aまたは抗SS-B抗体陽性

の4項目中2項目を満たせば診断できます。

治療は、腺外症状の有無により異なります。一般に、乾燥症状のみの場合にはステロイド剤の適応にはならず、対症療法が中心となります。一方、重篤な腺外病変を有する場合には、的確に病態を把握し十分量のステロイド剤や免疫抑制薬を用いて治療を行うべきであると考えられます。

乾燥性角結膜炎にはヒアレインなどの点眼薬、口腔乾燥症状にはサリグレンカプセルなど、軽度の発熱、反復性唾液腺腫脹、リンパ節腫脹、多発関節炎、多発筋痛症などの症状に対してはステロイド薬や解熱鎮痛薬などを用います。

進行性の間質性肺炎、糸球体腎炎、間質性腎炎、自己免疫性肝炎、中枢神経障害、高ガンマグロブリン血症やクリオグロブリン血症に伴う高粘稠度症候群、ほかの膠原病の合併例に対しては、免疫異常是正のために十分量のステロイド剤や免疫抑制薬を使用します。

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