2013年03月31日放送の「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」にて、ライセンス・藤原一裕さんが陰嚢水腫の手術を受ける予定であることを明かしていた。

「1ヶ月に1度、注射で水を抜いていた」「手術は、腫れている方がしやすいので、今は抜いていません」と語っていた。

陰嚢水腫の有名人


陰嚢水腫の有名人としては、
高嶋政宏さん
・西郷隆盛さん
などがいらっしゃいます。

陰嚢水腫とは


陰嚢水腫とは、精巣を包んでいる袋の中に液体がたまる病気です。陰のうが大きくなり、重さが増すために不快感を伴います。通常は痛みません。ライセンスの9年本 限定版 (ヨシモトブックス)

そもそも、精巣は発生中に後腹膜腔から下降し、鼠径管を通って第30週頃に陰嚢内に下降します。精巣の下降に伴って、精巣周囲の腹膜もともに下降するため、精巣と固有の腹腔との間に腹膜からなる「鞘状突起」が存在しています。

鞘状突起は、新生児期に閉鎖します。この鞘状突起の一部である精巣鞘膜腔に、液体が貯留しているものが陰嚢水腫です。

より詳しく言えば、鞘膜腔に液体が溜まって水瘤を形成しているのが、「単純性陰嚢水瘤」です。一方、腹膜が閉鎖しないで、腹腔と連続している鞘状突起が水瘤を形成しているのが「交通性陰嚢水瘤」です。

腸や肝臓などの内臓を包み込んだ腹腔とつながっているタイプは子供に多くみられますが、成人の場合、多くは腹腔とつながっていない「非交通性」と呼ばれるタイプです。多くは、精巣付近の炎症のために起こると考えられていますが、原因不明の場合も多いです。

先天性と後天性があり、いずれの年齢にも発生しますが、新生児と老人に多いです(新生児では、新生児の陰嚢水瘤は1歳までにほとんど自然消失する)。成因として小児では腹膜鞘状突起の閉鎖不全、成人では炎症(炎症などにより、鞘膜腔の上皮細胞からの分泌が吸収を上回るようになり,水瘤が形成されると考えられる)、リンパ吸収障害などが考えられます。

陰嚢水腫の治療


陰嚢水腫の治療としては、以下の様なものがあります。
新生児の陰嚢水瘤は1歳までにほとんど自然消失するので、経過観察のみでよいとされます。ただし、1歳以降では自然治癒の可能性が少なく、手術が勧められます。成人で、患者自身が希望するのであれば穿刺排液を繰り返してもよいと考えられます。

ですが、内容液の穿刺吸引は鑑別診断のために行うのであり、すぐに再発します。穿刺吸引を繰り返していると、時に感染を起こし、手術が必要になることがあり注意が必要です。

手術は、鞘膜を切開・反転するWinkelmann法、余剰の鞘膜を切除し、断端をかがり縫いするBergmann法、および両者の併用法があります。