タレント、間寛平(63)が3日、大阪・難波のスイスホテル南海大阪で開かれた原哲男さん偲ぶ会の会見で、吉本新喜劇の桑原和男(77)が、腎臓結石のため3月下旬に兵庫県西宮市内の病院に3日間入院し、休養していたことを明かした。 

寛平は「石を100個いれもんに入れてきた。(偲ぶ会の会場で)『見てみい、これ。100個やぞ』とゆうてました」と暴露。めだかは「金もたまったけど、石もたまったってな」と笑わせた。桑原は9日に舞台復帰する。
(寛平暴露、桑原が腎臓結石で入院していた!)

尿路結石の有名人


尿路結石の有名人としては、
清原和博さん
マラドーナさん
さかなクン
などがいらっしゃいます。

尿路結石とは


尿路結石とは、その名の通り、「尿路(腎、尿管、膀胱、尿道)に結石のある状態」を指します。ちなみに、腎・尿管結石を上部尿路結石、膀胱・尿道結石を下部尿路結石と呼び、分ける場合もあります(95%が上部尿路結石、5%が下部尿路結石といわれています)。

生涯罹患率は10人に1人程度といわれ、増加しつつあるようです。5年再発率は約40%であり、繰り返しやすいのも特徴です。20〜50歳代が大半を占め、男女比は 2〜3:1です(下部尿路結石では、6:1と圧倒的に男性に多い)。

結石の種類としては、シュウ酸カルシウム結石のほか、シスチン結石や尿酸結石(両者ともX線透過性)、尿路感染で形成されやすいリン酸マグネシウムアンモニウム結石、リン酸カルシウム結石(遠位型尿細管性アシドーシスの存在を疑う)などがあります。

原因としては、上記のような生活習慣や基礎疾患の存在(原発性上皮小体機能亢進症、ビタミンD中毒、長期臥床、クッシング症候群など)があります。また、尿酸結石などの場合、高尿酸尿症、痛風、白血病などが原因となります。

症状は排尿時痛、血尿、排尿障害などがあります。膀胱結石の内尿道口閉塞や尿道結石では、尿閉となります。診断は超音波検査、KUB(腹部単純撮影)、CT、尿道膀胱鏡などで行います。

疼痛、血尿、結石自排が3主徴であるといわれています。
まず、疝痛発作といって、結石が腎盂や尿管に嵌頓して尿流を遮断すると、腎部に激しい痛みをきたします。鼠径部から陰嚢に放散します(背部痛をきたすこともあります)。悪心・嘔吐、冷汗などの症状を伴うこともあります。下部尿管結石でも腎部に疼痛を感じ、嵌頓しない限り疼痛はありません。肋骨脊柱角(costovertebral angle; CVA)叩打痛(CVA tenderness; CVAT)がみられることもあります。

血尿もみられ、肉眼的または顕微鏡的血尿がみられます。感染結石では膿尿、細菌尿、となり尿pHも重要です。腹部骨盤CT、腹部超音波断層法(エコー)も行われます。水腎症を伴うことが多いです。

静脈性尿路造影では、結石陰影と尿流停滞、水腎症がみられます。X線陰性結石では陰影欠損となります。血液尿生化学検査では、血清Ca、尿酸、1日尿Ca、P(リン)、シュウ酸、尿酸、クエン酸排泄量などで成因を検討します。

尿路結石の治療


尿路結石の治療としては、以下のようなものがあります。
治療としては、自排を待つ、体外衝撃波結石破砕療法、内視鏡手術、溶解療法などがあります。
自排は、横径 6 mm 以下の結石ならば可能と考えられます。飲水と運動を行い、疝痛発作に対しては鎮痙薬を投与します。

体外衝撃波結石破砕療法(extracorporeal shock-wave lithotripsy; ESWL)は、衝撃波を体内の結石に集束させて破砕します。2 cm以下の結石が対象で、疝痛発作にも有効となります。合併症として、破砕片の嵌頓、腎被膜下血腫があり、妊婦は禁忌となります。内視鏡手術では、破砕不能な結石は尿管鏡手術または経皮的腎盂鏡手術で破砕、摘出します。

溶解療法では、尿酸、シスチン、キサンチン結石は尿pHを上げることにより溶解できます。重曹、クエン酸塩などが用いられます。シスチン尿症にはチオプロニン、D-ペニシラミンを投与します。

結石が尿道内に嵌頓し尿閉状態になれば、緊急に解除する必要があります。尿道カテーテルや尿道鏡で膀胱内に押し戻し、後日に砕石します。それまでは再度の嵌頓を予防するため、バルーンカテーテルを留置したりします。

小結石は内視鏡で確認しながら、結石把持鉗子で摘出します。多くの結石は、レーザーやリトクラストなどで破砕した後に摘出します。

また、結石の除去のみではなく、原因となった疾患の治療が必要となります。排尿困難となった原因を、しっかりと診療する必要があります。

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