プロゴルファー、尾崎健夫(59)は29日、所属事務所を通じてマスコミ各社に宛てたファクスで、妻で女優の坂口良子さんが27日午前3時40分に亡くなったと発表した。57歳だった。書面によると、横行結腸癌10+ 件ならび肺炎で療養中だったという。Silky

尾崎は坂口さんの長女でタレント、坂口杏里(22)と連名で、「これから家族全員 力を合わせて、皆様のご厚情を賜りながら頑張って参ります」と文書でコメント。「通夜及び告別式は、故人の意志により近親者にて執り行わせていただきました」としている。
(坂口さん癌だった…健夫と杏里がコメント発表)

横行結腸癌とは


大腸は、盲腸に始まり、上方(頭部の方向)に向かう部分が上行結腸、次いで横たわっている部位を横行結腸、下方(足の方)に向かう部分が下行結腸、S字状に曲がっている部分がS状結腸、約15 cmの真っすぐな部分が直腸となっています。この横行結腸に発生する癌が、横行結腸癌です。

日本人の大腸がんの発生率は、直腸が35 %でもっとも多く、次いでS状結腸の34 %、上行結腸で11 %、横行結腸で9 %、盲腸で6 %、下行結腸で5 %となっています。

大腸癌の発生率は、西欧食の特徴である高脂肪、高蛋白、かつ低線維成分の食物と正の相関関係にあるといわれています。大腸癌の低発生国(地域)でも、生活様式の変化(食事の西欧化)、あるいは高発生国への移住などにより短期間に大腸癌のリスクがあがるといわれています。

大腸癌の症状としては、早期癌は無症状のことが多いです。早期癌に関係のある症状は、下部(直腸、S状結腸)大腸癌における血便のみです。

進行癌では、大きさと存在部位によって症状が異なります。
右側結腸は、腸管腔が広く、腸内容が液状であるため、症状が発現しにくいです。大きくなって腫瘤として触れたり、原因不明の貧血(血便など出血による貧血)の検査で発見されることがあります。右側結腸癌の70〜80%は、軽度の腹痛などを生じます。

左側結腸は管腔が狭く、伸展性も悪く、なおかつ腸内容は固形化しています。そのため、腹痛を伴った通過障害が出現してきます。特に、左側結腸は癌によるイレウス(腸閉塞)がよく生じ、さらに肛門に近いため、出血もわかりやすいと考えられます。

直腸癌は肛門に近いため、さらに小さな病変でも早く症状が出現してきます。排便時の違和感、糞便の細小化(便が細くなる)、便通障害、テネスムス(腹痛があり、頻繁に便意をもよおすのに、ほとんど便が出なかったり、あってもわずかしかない場合)、出血、などがみられます。

横行結腸癌の治療


横行結腸癌の治療としては、以下のようなものがあります。
大腸癌の治療方針は、術前診断で決定されます。注腸造影検査や大腸内視鏡検査にて内視鏡治療が可能であると判断した場合は、内視鏡的摘除を行い、病理組織検査にて追加治療の必要性を判断します。

それ以外の場合は手術治療の適応と判断し、腹部CT、腹部超音波検査、胸部単純X線検査、腫瘍マーカーなどの測定を行い、癌の進行度を判定します。

内視鏡治療は、大腸粘膜内癌(m癌)または粘膜下層に浸潤している疑いがあっても軽度であると判断した病変で、かつ2cm未満の大きさであれば、内視鏡的摘除を行います。病理組織検査にて、大腸粘膜内癌(m癌)または粘膜下層浸潤癌(sm癌)であっても浸潤距離が1mm未満であれば、そのような病変ではリンパ節転移がないことから、経過観察とします。

浸潤距離が1 mm以上の場合は、リンパ節転移が約11%に認められ、リンパ節転移の可能性があります。その際、追加治療を行うかどうか判断する必要があります。

大腸癌の根治をめざす手術では、腫瘍の両側5 cm以上離して切除すれば局所侵襲を除去できます。結腸癌では腫瘍を除去し端々吻合を行います(例えば、右半結腸切除術、横行結腸切除術、左半結腸切除術など)。早期癌では腹腔鏡補助下結腸切除術も行われます。

結腸癌・Rs癌では、術前診断が粘膜下層浸潤癌(sm癌)であればD2郭清を、固有筋層浸潤大腸癌(mp癌)やStage II、Stage IIIであればD3郭清を行います。

リンパ節転移があるステージIII期の患者さんが術後補助化学療法の対象となり、手術後に5-FU/l-LV[アイソボリン]の6ヶ月投与が標準的に行われているようです。

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