「長い間ごくろうさん。狂言をここまで持ってきてくれてありがとう」。戦後の狂言界をリードしてきた狂言師茂山千作さん(93)が亡くなった23日、京都市上京区の自宅では、長男の十三世茂山千五郎さんが、父親の長年の功績をたたえた。京都の狂言師

千五郎さんによると、千作さんは昨年秋に肺がんが発覚。昨日までは変わらぬ生活をしていたが、テレビで野球中継を見ていたときに体調が悪くなり、深夜に寝室に様子を見に行ったところ、すでに息をしていなかったという。「苦しんだ様子もなく、穏やかな表情でした」

昨年3月の「茂山狂言会 春」が最後の舞台となった。「戦後に狂言が認めてもらえない大変な時期があったが、叔父の千之丞とともに50年かけてここまで持ってきてくれた。僕らもそれ以上に頑張っていきたい」と千五郎さん。そして、一家族として「長生きしてくれて、一緒に暮らせて、うれしかった」と唇をかみしめた。
(昨秋肺がん発覚…茂山千作さん「穏やかな表情」で天国へ)

肺癌になった有名人


肺癌になった有名人としては、
スピッツ・三輪テツヤさん
勝野七奈美さん
三遊亭円楽さん
筑紫哲也さん
岩田安生さん
井上ひさしさん
つかこうへい さん
ジョー山中さん
梨元勝さん
シルヴィアさん
野沢那智さん
高峰秀子さん
杉浦直樹さん
山内賢さん
古谷一行さん
田中宥久子さん
などです。

肺癌とは


肺癌は、大きく分けて小細胞癌と非小細胞癌に分けられます。非小細胞癌は、主に腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌からなります。肺癌は非小細胞癌(腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌)が約85%、小細胞癌が15%を占めます。病因は喫煙による影響が最も強く、発症危険率は喫煙本数と比例するといわれています。喫煙指数(1日に吸う本数 × 年数)が800を超えると肺癌の危険が高くなるといわれています。

肺癌の場所による分類としては、区域気管支より中枢側に発生したものを中枢型、末梢側に発生したものを末梢型といいます。中枢型には扁平上皮癌と小細胞癌が目立ち、男性例が多く、喫煙との関連が高いです。一方、末梢型では腺癌が目立ち、女性が比較的多く、喫煙との関連は低いといわれています。

小細胞癌は、原発性肺癌の15%を占め、きわめて悪性度が高く、発見時にすでに遠隔臓器への転移や肺門縦隔リンパ節転移をみることが多いといわれています。

小細胞肺癌は、重喫煙者で男性に多いです。多くは肺門型(縦隔のある中心部付近に発生しやすいです。ちなみに肺門とは、左右の肺の内側面中央にある部分で、第5から第7胸椎の高さに相当する)で、区域枝から亜区域枝の上皮の基底膜近辺に発生し、気管支粘膜下を長軸方向に浸潤増殖するという特徴があります。

非小細胞肺癌の腺癌は、肺癌全体の約40%を占め、最も頻度の高い組織型です。女性肺癌の80%は腺癌であり、非喫煙者が多いです。ほとんどの症例で気管支肺胞系の末梢に発生し、孤立結節型の増殖を示し、画像上、結節影を形成します。

肺癌の治療とは


肺癌の治療とは、以下のようなものがあります。
肺癌の治療法としては、主に3種類のものがあります。外科療法、放射線療法、抗癌剤による化学療法です。治療法の選択は、癌組織型、進展度(staging)、performance status(一般全身状態)、肺肝腎などの主要臓器機能、合併症の有無、により左右されます。

小細胞肺癌は、早期に転移をみることが多く、放射線治療の観点から一照射野か否かの基準として、「限局型」(limited disease; LD)、「進展型」(extensive disease; ED)の分類が用いられることが多いです。早期で手術が可能な場合以外、化学療法と放射線療法が基本となります。

非小細胞癌の場合、I期〜IIIa期の一部が対象となりますが、化学療法の併用が必須とされ、通常3〜4コースの併用化学療法が行われます。手術成績は、I期での5年生存率60〜70%、II期30〜40%です。しかし、心臓や肺の機能障害がある場合は手術ができないこともあります。

放射線療法は、小細胞肺癌の場合、全身状態がよく、70歳以下で、限局型が対象であり、抗癌剤(シスプラチン CDDP+エトポシド VP-16など)との同時併用治療が行われます。放射線治療の総線量は50〜55Gyであり、成績として、中間生存期間が14〜18ヶ月、2年生存率30〜40%、5年以上生存率は15〜20%となっています。

非小細胞癌の場合、手術できないI期からIIIa期、胸水を認めないIIIb期が対象となります。肺癌の場合、通常は身体の外から患部である肺やリンパ節に放射線を照射します。一般的に1日1回週5回照射し、5〜66週間の治療期間が必要です。最近では、1日2回週10回、あるいは1日3回週15〜21回照射する多分割照射も試みられています。

その他、化学療法も行われます。とくに腺癌では、イレッサ(ゲフィチニブ)やザーコリ(クリゾチニブ)などの分子標的治療薬も開発され、治療の選択肢も広がっています。

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