西沢実さん95歳(にしざわ・みのる=放送劇作家)2日、肺炎のため死去。葬儀は近親者で営んだ。ラジオドラマの黄金時代

長野県生まれ。太平洋戦争から復員後、NHK専属の劇作家となり、「架空実況放送」「狐切支丹」などラジオドラマの脚本を数多く手がけた。

1984年紫綬褒章、91年勲四等旭日小綬章、96年NHK放送文化賞。90〜96年に日本放送作家協会理事長を務めた。
(<訃報>西沢実さん95歳=放送劇作家)

肺炎を公表された有名人


肺炎を公表されている有名人としては、
中尾彬さん
森昌子さん
市川崑監督
竹内薫さん
山城新伍さん
松井珠理奈さん
ミッキー安川さん
奥山佳恵さん
桂歌丸さん
佐藤慶さん
小林桂樹さん
星野勘太郎さん
横澤彪さん
原田芳雄さん
内海桂子さん
貴城けいさん
真樹日佐夫さん
久米宏さん
田端義夫さん
などがいらっしゃいます。

肺炎とは


日本人の死亡率の第4位を占める疾患は肺炎であり、85歳以上の高齢者では肺炎が死亡率の第2位となり、治療薬として優れた抗菌薬を用いても高齢化社会が進む日本では大きな問題となっています。

罹患場所によって市中肺炎(普通の生活のなかで発症した肺炎)や院内肺炎(病院で治療中の患者、他の疾患を持つ患者に発症した肺炎)と分けたり、他にも感染した細菌やウィルスなどで分類したりします。起炎微生物の種類としては肺炎球菌とレジオネラの2菌種が重症肺炎の原因菌となり、注意する必要があります。

肺炎の診断は、呼吸器に炎症が存在する症状・所見があり、X線写真で陰影を認めること、そして原因菌をグラム染色で認めるか培養で分離すること、またはその他の方法で原因菌を確定することが重要です。

臨床症状としては一般的に、喀痰や咳嗽、発熱、胸痛、息切れなどが重要です。一般細菌性肺炎(膿性痰を伴う湿性咳嗽が多い)と非定型肺炎(痰を伴わない乾いた咳が多い)では臨床像や検査所見などが異なり、治療方針も違ってくるため、両者を判別することは臨床的に重要です。

ただ、高齢者の場合、こうした症状があまり前面に出てこなく、食欲不振や自発性の低下のみが前面に立つ場合も多いので注意が必要です。

肺炎を疑ったら、まず胸部X線を撮影し、陰影が認められれば肺炎として、重症度の判定や病原微生物の検索へと進んでいきます。胸部X線で陰影の有無が判明しないときには、胸部CTが役立つ場合があります。また、胸水の存在や空洞形成なども診断には有用な所見です。

血液検査では、白血球数やCRP、赤沈、ムコ蛋白などの急性相反応の上昇がみられます。これは、炎症が起こっていることを示します。また、細菌性肺炎では白血球増加が特徴であり、マイコプラズマやクラミジア、ウイルスなどによる非定型肺炎では白血球は一般に増加しません。

非定型肺炎では、ASTやALTなどの酵素の上昇がしばしばみられます。マイコプラズマ肺炎では、寒冷凝集素の上昇も特徴的です。

原因となった微生物は、痰を検体としてGram染色などを行います。他にも、血液培養や血清学的診断法として、抗体価の上昇などをみて同定していきます。肺炎球菌やレジオネラ肺炎に関しては、尿中抗原を検査することもでき、簡便な検査ですのでよく用いられます。

肺炎の治療


肺炎の治療としては、以下の様なものがあります。
細菌性肺炎の場合、治療方針としては抗生剤を使用します。その適切な抗生剤選びが、肺炎治療の肝ともなってくるわけです。

市中肺炎の治療に関しては、肺炎球菌を目標に薬剤を選択します。したがって、ペニシリン系抗菌薬が第1選択であり、そのほかにセフェム系抗菌薬も選ばれますが、日本では特にペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP)の増加が問題となっています。

また、マクロライド耐性肺炎球菌の増加も著しく、耐性の肺炎球菌に対してもペニシリン系抗菌薬の注射剤であれば、十分な濃度が肺炎の局所で達成されるため、有効であり、第1選択となりえます。
 
マイコプラズマやクラミジア、レジオネラなどによる非定型肺炎に対しては、マクロライド系抗菌薬やテトラサイクリン系抗菌薬、フルオロキノロン系抗菌薬が有用であると考えられます。このような薬剤を適宜用いて、治療を行っていきます。

高齢者や肺炎の経過に影響を及ぼす合併症や基礎疾患を有する患者さん、経口摂取のできない患者さん、頻脈、頻呼吸、低血圧、低酸素血症、意識レベルの低下などを認める患者さんでは、入院による治療が必要となると考えられます。

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