AKB48の小林香菜(22)が「手足口病にかかってました」と8月21日(2013年)にツイッターで明かした。「手足口病」とは口や手足に発疹が出るウイルス性感染症だ。今年だけで18万人以上の患者が出ていて、「流行りに乗ってしまいました」という。小林香菜 くるくる伝説 [DVD]

15日の時点で「初めて肌荒れした。口の周りがヒリヒリ痒い」「ずっと慣れない環境のホテルにいるからかな」などと症状を報告していて、その後「体調不良」を理由に16日、17日のナゴヤドーム公演を休んだ。

「感染病だったから中々動けずだったけどもう大丈夫」だといい、心配したファンに「みなさんありがとうございます」と話している。
(AKB小林香菜「手足口病にかかっていました。流行に乗ってしまいました」)

手足口病とは


手足口病は、エンテロウイルス属であるコクサッキーウイルスA10、A16やエンテロウイルス71型などに感染し、口腔内、手掌足底に水疱性発疹をつくる疾患です。ほかにもコクサッキーA5、コクサッキーA9、コクサッキーB1、コクサッキーB3などが原因として報告されていますが、コクサッキーA16、エンテロウィルス71がほとんどです。

主に夏季に流行し、好発年齢は4歳以下です。不顕性感染(特に症状が現れない)に終わることも多く、ほとんどの成人は感染していると考えられます。飛沫または経口感染します。

症状としては、4〜6日の潜伏期の後、発熱や口内痛、食欲低下をきたします。手足では手背、指間、足背、趾間、手掌や足底にも皮疹が出現することが特徴的です。顔面では両頬部、肘・膝・臀部にも同様の皮疹がみられます。数日〜1週間で痂皮化(かさぶたになる)します。

口腔粘膜には、紅暈を伴った浅い潰瘍がみられます。口内では口蓋、口腔粘膜、舌には小水疱、びらんを生じ、数日で治ります。口内疹は疼みが強いため、お子さんでは食欲不振になることもあります。

通常は全身症状はなく、あっても元気がなかったり、微熱があったりする程度ですが、まれに急に頭痛、嘔吐、高熱、痙攣、意識消失などの髄膜炎症状を呈したりすることもあります。また、不整脈・呼吸困難などの心臓循環器症状を呈する場合もあります。

合併症として、無菌性髄膜炎を伴うことがありますが、後遺症もなく予後は良好です。しかし、まれに脳炎を合併することがあり、特に最近ではマレーシア、台湾でエンテロウイルス71による手足口病が流行した際、脳炎を合併し死亡した症例が多く報告されています。

一般にエンテロウイルス71による手足口病は、コクサッキーA16をはじめとしたその他のエンテロウイルス属による場合に比べ、より高率に重篤な中枢神経系合併症を起こすといわれています。

診断は、手足に生じる特徴的な皮疹と、口腔内潰瘍よりできます。便、咽頭ぬぐい液、水疱内容よりウイルスの分離またはウイルス抗原をFA法(蛍光抗体法)にて検出できます。ペア血清による血中抗体価の上昇もみられます。

手足口病の治療


治療としては、抗ウイルス薬など特異的なものはないため、発熱に対する解熱薬の投与や、口腔内の疼痛のため経口摂取が妨げられるような場合には、輸液をするなど対症的な治療のみとなります(口腔内の痛みに対し、刺激の少ないものを摂取させることが大切)。

お子さんの場合、出席停止期間に関しては、発疹が消失し全身状態が改善すれば登校可能となります。

成人以降でも、手足口病になることはあります。一般的には1〜2週で治癒し予後はよい疾患(ただ発症後、数週間は感染力をもつ)です。しっかりと休んでいただければ、と思われます。