お笑いトリオ・ダチョウ倶楽部の肥後克広(50)寺門ジモン(50)上島竜兵(52)が1日、都内で行われた映画『レッド・ドーン』(5日公開)公開記念イベントにゲストとして出席。上島はトークの中で、初期の糖尿病であることを明かした。

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同作は、突如、北朝鮮による侵略・占拠を受けたアメリカを舞台に、若者たちの戦いを描くサバイバル・レジスタンス・アクション。

“ネイチャージモン”として常に危機管理していると豪語する寺門は、二人に対して「移動手段に電車やタクシーは危ない! 正解は徒歩だ」と持論を展開。「確かに健康的なのは、歩いた方がいい」と納得する上島は、肥後から「ただ『糖尿治れ、糖尿治れ』って歌いながら歩いてるんじゃダメ」と突っ込まれると「あんまり糖尿って言うなよ!」と焦り出し、寺門が「え、痛風じゃないの?」と投げかけると「初期の糖尿なんですよ」と苦笑した。
(上島竜兵が「初期の糖尿病」告白)

糖尿病とは


糖尿病とは、インスリンの絶対的もしくは相対的不足により引き起こされる、持続的な高血糖状態を指します。自己免疫的機序により発症する1型糖尿病と、それ以外の原因による2型糖尿病に大別できます。

1型糖尿病は、自己免疫的機序により、膵臓のインスリン産生を行っているβ細胞の傷害によって起こると考えられます。故に、絶対的なインスリンの不足(産生自体が難しくなるため)が起こってきます。

臨床的には突然発症するかのように見えますが、発症に至るまでに、比較的長期にわたり、β細胞が序々に破壊されるという過程が存在します。1型糖尿病の基盤として、免疫現象に深く関わっているHLA分子の多型に代表される遺伝因子が関係しているといわれています

一方、2型糖尿病とは、生活習慣が大きく関わっており、慢性的な高血糖状態やインスリン抵抗性(インスリンが多く分泌されていても、効かない状態)により、相対的なインスリン不足状態を指します(分泌自体はあっても、作用が追いつかない状態)。その後、インスリン分泌不全も起こってくる可能性があります。

インスリン依存度もさまざまで、非依存状態の患者さんも多いですが、インスリン分泌の低下が高度の患者さんでは、インスリン依存状態となることもあります。

糖尿病患者の90〜95%は2型糖尿病に属しています。こちらは、遺伝的素因に加齢、過食、肥満、運動不足やストレスなどの環境因子が後天的に加わって発症する疾患です。

原因としては、遺伝的因子と環境的因子の両方がいわれています。多因子遺伝疾患と考えられており、現在は多数の候補遺伝子が報告されています。環境因子としては、肥満、過食、ストレス、薬剤、ウイルス感染などがあります。

家族内発症がみられることが多く、何らかの遺伝素因が発症に関与すると考えられますが、単独で大部分を説明できるものはなく、多因子疾患、つまりはこの遺伝素因にカロリー摂取過剰や運動不足といった生活習慣が重なって発症すると考えられます。

症状としては、高血糖により口渇、多飲、多尿、脱水を生じ、重症例では昏睡などの意識障害をきたします。インスリン作用の不足により、体重減少、筋萎縮などをきたすこともあります。

いわゆる3大合併症としては、以下のようなものがあります。
糖尿病網膜症による視力障害(失明に至ることも)、末梢神経障害による知覚障害や自律神経障害、糖尿病性腎症による浮腫、腎不全などが起こりえます。

1998年の厚生省による全国調査では、糖尿病患者数は690万人であり、40歳以上では10人に1人が糖尿病である計算になります。いわば国民病ともなった病気です。最近では、糖尿病性腎症により慢性腎不全に陥り、血液透析導入のトップになっています。

糖尿病合併症は、急性代謝性合併症と慢性合併症に大別され、急性代謝性合併症はケトアシドーシスや高血糖高浸透圧状態、慢性合併症は、血管合併症、皮膚病変、感染症、白内障を含みます。

このうち血管合併症は、糖尿病患者の生命予後やQOLに影響を及ぼす最大の要因であり、細小血管障害と大血管障害とに分けられます。細小血管障害は、通常、糖尿病性網膜症、腎症、神経障害を指し、上記のように糖尿病の3大合併症ともよばれます。

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