京都府立医大付属病院の男性研修医(25)が、集中治療室(ICU)で酸素マスクを装着し意識を失っているようなしぐさをした自分の写真を、Facebook上に掲載していたことが問題となりました。

問題の写真は、こちら。


病院側は、「不適切な行為だった」と謝罪、医師はサイトを閉鎖しています。
写真を見た同病院の患者は「そんな写真を公開する医師が患者を診て、この病院は大丈夫なのかと不安な気持ちになった」とのことです。

なお、写真がアップロードされたのは6月下旬。ICUで、酸素マスクを装着するなどして使い方を学ぶ研修を受けた後、酸素マスクを付け、撮影しています。マスクは医薬品メーカーから無料で提供された試供品だそうです。


以前、岐阜市立看護専門学校の看護学生が解剖実習中の写真を掲載し、不適切と批判を受けた事例がありました。学校側は、「看護学生として倫理観を著しく欠く情報をインターネット上に公開した」としてWebサイトで謝罪しております。

今回のケースでは、そこまで不適切・不謹慎な写真ではないと考えられますが、病院側への批判があった以上、看過することはできないでしょう。
恐らく、同様の事例は起こる可能性が非常に高いと考えられます。学校や病院側は、学生や研修医などに重々説明する場を今後は持つ必要があるでしょう。これだけ問題が起こると、他の業種・企業でもそうですが、「職場や会社に迷惑を掛けるような写真をSNSなどに掲載することを禁ずる」といった社内規則を設けるところも、今後は多くなってくるのでしょうね。

特に、病院は患者さん個人のプライバシーに関わる情報に溢れています。ちょっとした画像が文章(ブログなど)に、プライバシーが漏れてしまう可能性があります。そこは細心の配慮を行うべきだし、「病院内のことを書かない、写真を撮らない」といったことを厳命するべきではないでしょうか。今回のケースでもそうですが、「患者さんの信頼を損なってしまう」ということになりかねません。

コンプライアンス遵守、という風潮になっている昨今、そしてその反面、ネット環境の充実でプライバシーなどがダダ漏れになってしまう可能性の高い昨今、大学や病院側の教育、ルール策定などが必要になっているのではないでしょうか。

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ソーシャルメディア絶対安全マニュアル トラブルにまきこまれないFacebook、Twitter、LINEの使い方西村 博之 田淵 義朗

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