頬や体が赤くなり、風邪のような症状が出ることもある伝染性紅斑(リンゴ病)に妊娠中にかかり、胎児に感染した女性が2011年に69人確認され、うち約7割の49人が流産、死産していたことが厚生労働省研究班の全国調査で5日、分かった。

妊婦を対象に実施した初の大規模調査。69人のうち家族もリンゴ病にかかっていたのは37人。このうち34人が子どもだった。育児中の妊婦が子どもから感染するケースが多いとみられ、研究班は、風邪の症状がある人に近づかず、定期的に健診を受けるよう、妊婦に注意を呼び掛けている。
(妊婦感染のリンゴ病で流産、死産 11年に49人、初の全国調査)

伝染性紅斑(リンゴ病)とは


伝染性紅斑(リンゴ病)とは、ヒトパルボウイルスB19の初感染で発症します。感染経路は呼吸器からの飛沫感染です。小児、特に学童の発症が多いです。

感染後7〜11 日でウイルス血症を起こしますが、B19ウイルスは体内では赤血球系の前駆細胞に感染するため、慢性の溶血性貧血患者では一時的に貧血が悪化することもあります。伝染性紅斑の潜伏期間は16〜17日間でる、多くの場合は不顕性感染(症状が出ない)となります。
 
発疹は顔面の紅斑から始まり体幹と四肢の近位側に広がります。頬の紅斑が特徴的であるため、「リンゴ病」とも称されます。

発熱はなく、足の裏、手のひらには発疹が見られません。数日で発疹は消失しますが、時に2〜3週間にわたり、消退と発疹再発を繰り返すことがあります。
 
なお、成人では発疹にそう痒感を伴うことや関節炎、関節痛を合併する場合もあります。妊婦が初感染した場合、胎児に感染し胎内死亡や胎児水腫の原因となることがあり、注意が必要です。

紅斑は治癒過程の免疫反応により生じますが、紅斑の出現した時点ではウイルス排泄はなく隔離の必要性はないです。通常は臨床的に診断されますが、血清学的には、IgG、IgM抗体を調査して最近の感染かどうか判定も可能です。

伝染性紅斑(リンゴ病)の治療


特異的な治療法はありません。対処療法に留まります。かゆみや関節痛に対しては抗ヒスタミン薬、非ステロイド系消炎薬などの対症療法を行います。

妊婦の方がお子さんに接する場合などは、やはり注意が必要と考えられます。

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