天海祐希さんも心筋梗塞になったようですが(天海祐希さんもなった、心筋梗塞って何?)、若年女性の急性冠症候群(心筋梗塞や狭心症)における特徴についてJAMA Internal Medicine誌の「Sex Differences in Acute Coronary Syndrome Symptom Presentation in Young Patients」に掲載されていました。

55歳以下で急性冠症候群(ACS)で入院した男女の患者の臨床像を比較した研究です。胸痛は急性冠症候群の典型的症状ですが、最大で35%のACS患者が胸痛を経験しないという報告があります。



無胸痛のACS患者は救急部門で誤診される可能性が高く、胸痛がある患者に比べて死亡リスクが高いと言われています。高齢者を対象とする研究では、
1) 男女ともに無胸痛患者が少なからずいる
2) 無胸痛患者と軽い胸痛しかない患者は女性に多いこと
が示されています。これらから分かる通り、ACSの臨床像には性差があると考えられています。

この研究結果は、以下の様なものだったようです。
無胸痛患者は、男性に比べ女性に多かった(13.7%と19.0%、P=0.03)。胸痛のある女性に比べ、無胸痛の女性の方が経験した症状は少なく(平均した症状の数は5.8と3.5、P<0.001)、同様に胸痛のある男性より無胸痛の男性の方が症状は少なかった(4.7と2.2、P<0.001)そうです。しかし、ACSの症状の総数はACSの重症度のマーカーと有意な関係を示しませんでした。

55歳以下の急性冠症候群患者でも、どのタイプにかかわらず、
1) 最も多く見られる症状は胸痛
2) 高齢患者と同様、急性冠症候群と診断された女性には男性より無胸痛患者が多く、女性の5人に1人は胸痛を訴えない。
3) 無胸痛は軽症を意味しない。
4) 一方で胸痛のない患者の約8割が何らかの症状(息切れや脱力など)を訴えるため、胸痛以外のACSを示す症状の有無も確認する必要がある。
といったことが示されていました。

胸痛以外で、男女の両方に多く見られたのは、脱力、熱っぽさ、息切れ、冷汗、左の腕または肩の痛みなどだったそうです。このような症状が続いた場合は、受診をされた方がいいかもしれませんね。