読売新聞の医療相談室に「ドライアイ 仕事や生活に支障」 という相談が寄せられていました。
「ドライアイ」と診断されました。目薬で良くならず、家でもまぶしさを感じ、テレビを見るのも苦痛です。歩行もままならず、仕事や生活に支障が出ています。治療法は?(44歳女性)

この相談に対し、慶応大眼科特任准教授である小川葉子先生は、以下のようにお答えになっています。

まず、ドライアイに関する一般的な知識については…
ドライアイは、涙液と角膜・結膜の表面の慢性疾患で、目の不快感と視機能異常を伴います。目の乾き、まぶしさが主な症状です。

細かい点状の傷が眼の表面に広がるため、光が散乱してまぶしさを感じます。そのほか、目の疲れ、異物感、充血、痛み、かすんで見えるなど複数の症状を持つのが特徴で、中高年女性に多く、更年期や老眼発症の時期とも重なります。

相談者のように、仕事や生活に支障がある場合はかなりの重症例と考えられます。炎症や紫外線など持続的な刺激がドライアイの症状を悪化、持続させます。

さらに、症状や治療について、以下のようにお答えになっています。
症状が徐々に重症化していることから、目に起きる他の合併症や、自己免疫疾患などの全身疾患の存在も疑われます。一度、ドライアイの専門外来と内科で、精密検査を受けましょう。

ドライアイをきたす疾患の代表として、シェーグレン症候群があります。これは自己免疫疾患の1つで、唾液が出にくいなどの症状も伴っている場合、疑われます。

治療としては、
近年、新規治療薬として「ムチン産生促進剤」が登場し、治療の選択肢が増えました。これらの点眼療法の組み合わせで涙液層が安定すれば、テレビなども見やすくなる可能性もあります。ドライアイ保護用眼鏡の利用も目の周囲の湿度を高める良い方法です。涙に含まれる油の成分の分泌を促すために、最低1か月程度、1日2〜3分まぶたを温めるのも良いでしょう。

これからの季節は、暖房のある部屋に清潔な加湿器を置くことも大切です。生活のリズムを整え、睡眠を十分取って疲れをためないようにしたり、パソコンを長時間使う場合は1時間に1回程度休憩したりと、生活の工夫も必要です。

ドライアイの新薬として、ドライアイ治療薬のレバミピド点眼薬(商品名ムコスタ点眼液UD2%)が市販されるようになりました。1回1滴、1日4回点眼し、使いきりタイプです。値段は3割負担で1ヶ月分で1,000円程度とのことです。

また、ジクアス3%(有効成分:ジクアホソルナトリウム)という薬もあります。こちらは、涙液の水分とムチンの両方の分泌を促進する新薬です。3割負担で1本200円程度となっています。

もしドライアイの症状が重いようでしたら、使用してみてはいかがでしょうか。

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