ザ!世界仰天ニュースで、「顔がわからない姉妹」というニュースが紹介されていました。

イギリス・ヨークシャーに住む姉妹ヴィクトリアとドナ。一見普通に見える彼女たちだが、実はある病に苦しみ続けていた。病の名は「相貌失認(そうぼうしつにん)」。人間の「顔」だけが全く識別できないという病にかかっている。そんな2人はこれまでどうやって生活してきたのか?
 
友達もいて普通に会話をし、端から見れば変わった様子は無かったが姉妹は友人達の顔を全く認識出来ていなかった。目、鼻、口といった顔のパーツはわかるが、顔が認識出来ないため誰だか分からない。写真を見ても自分がどこにいるかすらわからない。そのため、2人は声、髪型、しぐさ、体つきなどにより人を識別していたのだ。そのように工夫をすることで生活を送っていた。そのため、両親すら異常に気付かず、本人たちも顔が識別できないということは当たり前だと思っていた。
 
そんな姉妹も成長し、仕事をし、そして恋をした。やがて姉妹は結婚し妹のドナには娘も生まれた。しかし相変わらず人の顔が分からず、もちろん娘の顔もわからないため、大きなリボンを付けて他の子供と区別出来る様にしていた。そんな2人に転機が訪れた。
 
2010年7月、街を歩いていた姉のヴィクトリアに男性が話しかけて来た。それは5年以上付き合いがある彼女の主治医だったがヴィクトリアは白衣を着ていない彼に気付けなかった。顔がわからないと打ち明けると、主治医に検査を勧められ脳の検査を受ける。そして妹のドナも検査した結果、姉妹揃って相貌失認であることが正式に診断された。
 
病気だと知って驚いた姉妹だが、互いにカバーし合い、様々なアイデアを駆使して前向きに生きている。

相貌失認とは


相貌失認は、「正常の記憶能力や視力を有しているにもかかわらず、ヒトの顔に対する認知が障害された状態」を指します。

分類としては、
・それまで知っていた人の顔をみても誰だかわからない(既知相貌失認)
・人の顔が覚えられない(未知相貌失認)

といった症状を呈するまれな失認の一つです.
後天性の相貌失認は、たとえば、脳梗塞などにより後頭葉−側頭葉の脳損傷によって生じることが報告されており、とくにこの領域にふくまれる右紡錘状回は、顔認識の重要な機能を有していると推定されています.

顔認識には、2 つの視覚系、すなわち後頭葉一次視覚野を経由した背側系と、後頭葉一次視覚野を経て側頭葉に向かう腹側系経路が関与すると言われています。背側系路にふくまれる上側頭溝では、人間の表情や視線の区別・解釈がおこなわれます。

症状としては、「顔であることは分かる。目や鼻があることは分かる…だけど、誰だか分からない」といったものです。馴染みのある家族の顔であっても、判別することができなくなり、本人にとっても周囲の方々にとっても大変な思いをされることがあります。

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