評論家で元朝日新聞編集委員の森本哲郎が、虚血性心不全で亡くなったそうです。

老いを生き抜く―長い人生についての省察
老いを生き抜く―長い人生についての省察

世界各地を旅しながら文明や歴史を考察した評論家で元朝日新聞編集委員の森本哲郎(もりもと・てつろう)さんが5日、虚血性心不全で死去した。88歳だった。葬儀は近親者のみで行う。喪主は長男進さん。

東京大哲学科卒、同大学院修士課程修了。東京新聞を経て1953年に朝日新聞に入社し、学芸部次長や「週刊朝日」副編集長などを歴任。日曜版連載「世界名作の旅」などの執筆で世界を巡る中で特にアフリカの砂漠にひかれ、持ち前の哲学的知見をまじえて「サハラ幻想行」「文明の旅」「人間へのはるかな旅」などの単行本にまとめた。
(評論家の森本哲郎さん死去 88歳)

「虚血」とは、組織・臓器へ動脈血を運搬する動脈が狭窄あるいは閉塞することにより、うまく血液が運ばれないことを示します。原因としては、動脈の粥状硬化や血栓症、周囲組織からの圧迫などの器質的障害や、攣縮などの機能的障害があります。

「虚血性心疾患」は、心筋虚血が原因になって生じる心臓病です。心筋の虚血は、心筋細胞への酸素供給が不足している状態です。組織への酸素供給は血流量と酸素取込み率により調節されますが、心臓では生理的状態でも酸素取込み率が最大に近いので、心筋への酸素供給は冠動脈の血流量に強く依存しています。心筋虚血が持続すれば心筋は壊死に陥ります。
臨床的には狭心症、心筋梗塞、心不全、不整脈、突然死などの病態を呈することとなります。つまり、「虚血性心不全」とは、心筋虚血→心不全を呈した状態と考えられます。

虚血性心疾患の診断には、心筋虚血の原因となりうる冠状動脈異常が存在すること(冠状動脈硬化病変や冠状動脈攣縮)と、一過性心筋虚血あるいは心筋虚血による心筋壊死が存在することを確認することが必要です。心電図、心筋シンチグラフィ、心エコーなどが有用です。

治療としては、虚血性心疾患は心筋の酸素の需要と供給の不均衡により生じるものであり、その不均衡を是正することが治療の基本となります。狭心症・心筋梗塞であればカテーテル手術などの治療を行い、その中に胸痛や不安、高血圧、心不全、不整脈に対する治療も含まれます。

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