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有名人の症例集

やしきたかじんが闘病していた「食道癌」とは

やしきたかじんさんが、3日に亡くなっていたことが明らかになりました。
切れ味鋭いテレビ司会で“浪速の視聴率男”の異名をとった歌手でタレント、やしきたかじん(本名・家鋪隆仁=やしき・たかじん)さんが3日、心不全のため都内の病院で死去していたことが7日、分かった。64歳。12年1月に食道がんを公表し同4月に手術、療養を経て昨年3月に復帰。再び体調を崩し同5月から長期休養していた。すでに近親者らで密葬が営まれ、後日、しのぶ会が開かれる予定。

人間ドックで初期の食道がんが見つかったのは12年1月。すぐにテレビのレギュラー番組出演を取りやめ、休養すると発表。しかし、関係者の話を総合すると、この時すでに他のがんも見つかっており、楽観視できる状況ではなかったという。
(やしきたかじんさん 食道がん発見時に既に転移 いきなり週3本収録は負担に)

やしきたかじん・ゴールデン☆ベスト
やしきたかじん・ゴールデン☆ベスト
食道癌とは、食道に発生した上皮性悪性腫瘍を指します。好発年齢は60歳代であり、発症のリスクとなるのは、喫煙や飲酒があり、特に両者の相乗作用との関係がいわれ、1日20本以上喫煙し3合以上飲酒する群が他の群と比べ、食道癌の発生に有意な差のあることが指摘されています。また、食道アカラシアや腐食性食道狭窄、Barrett食道などに癌発生頻度が高いと指摘されています。

色素内視鏡や超音波内視鏡検査の普及に伴い、早期食道癌の発見される機会が著しく増加したため、早期食道癌発見の機会があがっています。そうした症例では、内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection:EMR)が行われることも増えてきました。

症状としては、早期癌では食物がしみたり、食べ物の通過障害感、胸骨後部異常感などの軽度の食道症状が起こりえます。進行癌となると、狭窄が高度になり、嚥下障害が強くなってきて、悪心・嘔吐がみられることもあります。嘔吐は、初期には食物のみですが、狭窄が進むと唾液や粘液までも吐出してきます。

このように表在癌の症例では、症状を認めないのがおよそ半数程度でありますが、一方、進行癌では愁訴がないのはわずか5%程度であり、狭窄感、嚥下障害を有する症例が半数を占めます。

食道には漿膜がないため、周囲臓器への浸潤が起こりやすく、胸痛や背痛がみられたり、気道との間の瘻孔形成により激しい咳が起こることもあります。また、反回神経麻痺による嗄声などがみられることもあります。続きを読む

ザ・ランチャーズ渡辺有三さんが亡くなった「虫垂癌」とは?

加山雄三(76)が60年代に結成したグループ・サウンズのバンド、ザ・ランチャーズのメンバーで、レコード会社ポニーキャニオンの元常務取締役の渡辺有三さんが2日、虫垂がんで死去した。64歳だった。

ザ・ランチャーズ
ザ・ランチャーズ

渡辺さんは、同バンドのベーシストとして活躍。67年に「真冬の帰り道」でデビューし、71年にはポニーキャニオンの前身キャニオン・レコードに入社した。その後は、制作ディレクターとして、多くのアーティストを輩出した。

特に、おニャン子クラブのうしろ髪ひかれ隊、岡田有希子、岩崎良美、井森美幸、西田ひかる、堀ちえみら80年代アイドルを多く売り出した。また、森光子や中島みゆきらも手掛けた。近年は、上戸彩やw−inds.らも育てた。
(ザ・ランチャーズの渡辺有三氏が死去)

虫垂癌とは


原発性虫垂癌は比較的稀な疾患であり、1882年に初めて報告されたそうです。虫垂癌の頻度は、切除大腸癌中 0.5-1.4%とされ、比較的珍しい疾患です。また、虫垂炎手術における虫垂癌の発生頻度は、0.03-0.5%とされています。好発年齢は50〜70歳で、男性にやや多い傾向にあります。

病理組織学的分類は
1) カルチノイド型
2) 粘液嚢胞腺癌
3) 腺癌
の3型に分類されていましたが、最近では粘液嚢胞腺癌、腺癌その他の癌とい
う分類が一般的となっています。粘液嚢胞腺癌は,組織学的には高分化型乳頭状腺癌で、嚢腫状に拡張した虫垂内に多量の粘液を含み、破裂により腹膜偽粘液腫をきたします。

一方、腺癌は通常の結腸癌と同様に、連続性、血行性、リンパ行性に発育するとされています。早期虫垂癌に腺癌が多いのは、腺癌が早期よリ虫垂を閉塞するため右下腹部痛が早期に出現し、虫垂炎として開腹されるのに対し、粘液嚢胞腺癌は腫瘤として触知されるまで発見され難いためとされています。続きを読む

海原しおりさんが亡くなった脳腫瘍とは

女性漫才コンビ「海原さおり・しおり」の海原(うなばら=本名・網谷)しおりさんが3日午前8時33分、脳腫瘍のため大阪・豊中市の協和会千里中央病院で死去した。58歳だった。2012年8月に脳腫瘍が見つかり手術。その後は通院治療で復帰を目指したが、先月下旬に病状が悪化し、再入院していた。相方の海原さおり(年齢非公表)は「『今までありがとう』しか、言葉が見つかりません」と悲しみに包まれた。

上方漫才まつり <昭和編> 第3集
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闘病生活を乗り越えて、漫才復帰に意欲を燃やしていたしおりさんが、その夢をかなえることのないまま、旅立った。

相方さおりとの名コンビではボケ役として活躍し、上方漫才大賞の新人奨励賞(81年)などを受賞。そんなしおりさんが病魔に襲われたのは一昨年7月だった。舞台出演後にめまいを訴えて診察を受けたところ腫瘍が見つかり、同8月29日に手術を受けて休養に入った。当初は初期の脳腫瘍と発表され、しおりさんも「大好きな漫才で一日も早く舞台に戻れるように頑張ります!」とコメントしていた。

その後も通院しながら復帰を目指したが、先月23日に体調を崩し、再入院。それでも相方の海原さおりによると、見舞いに訪れた同30日はまだ会話ができる状態だったという。

「誰が来たか分かる?と聞いたら『ヒロ(さおりの本名・日呂子から)』と答えてくれて。復帰できると信じていた」とさおり。しかし、亡くなる前日の2日に容体が悪化。さおりも病室に駆けつけたが、すでに意識は遠くなっていたという。その後、さおりはいったん帰宅。病室には長女だけが残ったが、すぐに容体が急変し、さおりは最期を看取ることはできなかったという。

この日、吉本興業を通じ「気持ちの整理がつきません。本人は舞台復帰を一番望んでおりまして、本当に残念でたまりません。今は相方に『今までありがとう』しか、言葉が見つかりません」とコメントを発表したさおり。「覚悟はしていたけど、もっと先だと思っていた。一生分の涙を出し尽くしました」と気丈に振る舞う一方、「今後は分かりません。もう漫才はできませんしね…」と、憔悴(しょうすい)した様子で話した。
(海原しおりさん死去 脳腫瘍で闘病、2日に容体急変)

脳腫瘍とは


脳腫瘍とは頭蓋内に発生する新生物の総称であり、原発性脳腫瘍と転移性脳腫瘍に大別されます。

原発性脳腫瘍は、年間10万人当たり約10人程度発生するといわれています。男女差はなく、発症年齢は 5〜15歳と40〜50歳の2つのピークをもつといわれ、欧米に比較して日本では松果体の未分化胚細胞腫が多いといわれています。

原発性脳腫瘍の約1/3が脳内から発生する神経膠腫であり、脳内に浸潤性に発育するため根治的手術が不可能なため基本的に悪性と考えられます。

脳実質由来の神経膠腫、脳を包む髄膜から発生する髄膜腫、脳神経鞘から発生する神経鞘腫、脳下垂体前葉から発生する下垂体腺腫で原発性脳腫瘍の80%を占めます。

頭蓋内ではあるが脳実質外に発生する腫瘍としては髄膜腫(約25%)、下垂体腺腫(約15%)、神経鞘腫(約10%)が重要であり、これらは脳を圧排しながら成長するので根治的手術も可能であり良性腫瘍とされます。

それ以外に頭蓋咽頭腫(鞍上部)、胚細胞腫(松果体部、鞍上部など)、中枢神経系悪性リンパ腫などがあります(それぞれ約3%)。頭蓋咽頭腫、胚腫・胚細胞性腫瘍などは本邦に比較的多いです。近年では、悪性リンパ腫も増加傾向にあります。続きを読む

大瀧詠一さんが亡くなった「大動脈解離」とは

ミュージシャンの大滝詠一さん(65)が30日午後、自宅で倒れて、そのまま死亡していたことがわかった。
大滝さんは、30日午後5時半ごろ、東京・瑞穂町の自宅で倒れ、病院に搬送されたが、その後、死亡が確認された。

大瀧詠一
大瀧詠一

死因は、解離性大動脈瘤で、65歳だった。大滝さんは、フジテレビの月9ドラマ「ラブジェネレーション」の主題歌などを手がけたほか、多くの歌手に楽曲を提供していた。
(ミュージシャン・大滝詠一さん、解離性大動脈瘤のため死去 65歳)

大動脈解離とは


動脈の壁は、内膜・中膜・外膜の三層構造になっています。「大動脈解離」とは、大動脈壁の中膜層が内外に剥離する病態をいいます。簡単に言えば、心臓から全身に血液を送り出す大動脈、その血管壁に亀裂が生じ、流れ込んだ血液によって、本来1本のはずの流れが、2本になってしまう疾患です。2本に分かれた血管は極めてもろく、破裂すれば即死してしまう可能性もあります。

多くの場合、粥状硬化や中膜壊死のある大動脈において生じ、亀裂(エントリー)を生じた内膜から大動脈壁内に血液が侵入し、中膜層を解離させながら病変が進展していきます。中でも、瘤を形成する症例は解離性大動脈瘤といいます。

大動脈瘤とは、何らかの原因により大動脈壁が脆弱化し、限局的に動脈内腔が拡張した状態を指します。大動脈瘤は「正常動脈径より50%以上の拡大、あるいは動脈が局所的に3.0cm以上拡大した状態」と定義されます。

大動脈瘤の部位により、上行大動脈瘤、弓部・胸部下行大動脈瘤、腎上部腹部大動脈瘤、腎動脈分岐部以下の腹部大動脈瘤(腎下部腹部大動脈瘤)、胸腹部大動脈瘤に分類されます。

部位別では腎動脈分岐部以下の腹部大動脈瘤(腎下部腹部大動脈瘤)が約60%と最も多く、次いで上行大動脈瘤16%、弓部下行大動脈瘤7%、腎上部腹部大動脈瘤5%、胸腹部大動脈瘤2%の順となっています。

大動脈解離の症状としては、上記のように突然の激烈な胸部や背部痛があります。痛みは最初が一番激しく、その後ジワーッと長く続きます(12時間〜数日)。痛みの部位は、肩などに移動することもあります(胸部に発生して、腹部に移動することも)。

血圧は通常高値ですが、破裂や心タンポナーデ、冠動脈閉塞を合併するとショックに陥ることもあります。心嚢液、また胸水の貯留により心不全、呼吸不全を呈することもあります。心臓、脳、肝臓、腎臓などの臓器障害、上・下肢の血行障害を呈することもあります。(上行大動脈解離では心タンポナーデ、縦隔内出血を生じ、下行大動脈解離では縦隔、胸腔へ、腹部大動脈解離では腹膜腔あるいは後腹膜腔へ出血する)。

単純CTでは、大動脈の拡大・胸腔などへの出血が確認できますが、解離の程度、範囲、血栓閉塞の有無など確定診断には造影CTが必要となります。大動脈造影でも診断できます(比較的安全に施行でき、CTで検出困難な解離腔なども診断できる可能性もあります)。心エコーでも、胸壁からのアプローチで上行大動脈基部の拡大、フラップ、心膜腔への出血、大動脈弁閉鎖不全が検出できます。血液検査では、一般的な炎症所見として白血球増加、赤沈値促進などがみられ、疼痛がおさまってもCRPや赤沈値は比較的長期に、時には数ヶ月にわたって異常値を示します。続きを読む
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2006年02月27日より運営している医学系ニュースサイトです。
当初はレポートの掲載や医師国家試験の問題解説を行っていましたが、そちらは『医学生のレポートやっつけサイト』に移行しており、こちらは医学ニュースを取り扱うこととなりました。
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